見出し画像

佐藤優さん

 本人は『国策捜査』と主張されていますが、背任等で起訴され、有罪になっています。だから、賛否両論あると思いますが、僕は好きです。

 外務省の情報分析官として活躍されていて、全く未知だった『インテリジェンス』の世界を、佐藤優さんの著作で知りました。特に『交渉術』で、情報分析の大事さをしり、今の仕事に活用しています。

 写真の本は、第二次世界大戦時にドイツの外交官だった、吉野文六さんとの対談をベースに、色々な資料を引用しながら、進んで行きます。

 当時の外交官は、戦争の真っ只中でも、3年間研修として、現地の大学に通うそうです(職務から完全に切り離される)。その目的は『語学の習得と、現地人の感覚を身に付けさせる。どの様に思考し、どの様な事で喜び、嘆き悲しむのか、内存的理論を理解させる』だそうです。

 魚屋の僕にも通じるので、凄く共感しました。地域により、魚の好みや使う調味料の好み、調味料の味(醤油が特に顕著です)が違います。

 だから後輩達には、『出張に行け、行ったらチェーン店ではなく、地元の店で食事しろ』、『メールやLINEではなく、電話して方言を覚えろ』、『携帯ではなく、事務所に電話して、担当者以外の営業マンや事務員とも、世間話が出来る様になれ』と指導してきましたが、最近は『感覚古いっすよ』の一言で済まされます。

 『うっさいボケ‼️だから、数字が上がらんのじゃ‼️』と思う反面、『これも時代や…』と諦めてます。でも、言い続けます。いつか気付いてくれると信じて。

 この本で1番衝撃だったのは、『必要は法律知らない』の一言です。ソ連が日本の暗号を解読する為、満州国の外交官(日本人です)を拉致し、その後処刑した事に対しての言葉です。

 国際法の外交官特権を無視した、違法行為です。しかし、『必要ならなんでもする』という、国家の覚悟と怖さを感じます。ソ連(ロシア)だけではなく、アメリカ、イギリスでもこの覚悟はあるそうです。

 日本の政治家は、他国のこの覚悟を知っているのでしょうか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?