モテたい男は、モテたいと思うのをいますぐやめろ。〜モテにつきまとう矛盾〜
男性が抱く「モテたい」という願望は、大きな矛盾をはらむ願望である。
男はモテたいと思えば思うほど、なぜかモテない。
男性の多くが抱く願望。
「M・O・T・E・T・A・I」
文字変換すると勝手に、「モテ」だけカタカナになり、「たい」は平仮名になるくらいには世の中に浸透している感情である。
ただこれが不思議なもので、モテたいと思えば思うほど、モテない。
男性はバカだから、女性の場合はモテるために努力すれば、それなりにモテることも可能かもしれない。
ただ、男性の場合はこの傾向が顕著に出る。
モテたいと思った瞬間、男性からはモテたいオーラが発せられることになる。
『北斗の拳』のラオウの闘気の8倍くらいの強さで。
※このオーラのことを今後「モテ気」と呼ぶことにする。なお、モテ気が発せられればられるほど「モテ期」は遠のくことを肝に銘じておきたい。
とにかく、モテたいと思った瞬間の男性のモテ気は強すぎるのだ。
街で出会う全ての女性の車道側を歩くほど強い。
バックモニターがあるのに、助手席に手をまわし、後ろを振り返って駐車してしまうくらい強い。
そんな風にモテ気が強い男を女性は好きにならない。
もちろん例外はあると思う。錦戸がモテ気を発していたり、ディーンが車道側を歩いたら、すぐにモテる。というか、彼らは常にモテている。モテ気すら必要ない。
ただ、一般的にいえば、これは間違いない事実。
そして、早めに「モテたい時期」=モテ期2に突入してしまうと、厄介なことになる。
※「モテ期」はすでに、’なぜかわからないけど、人生の中でやたらモテる時期を指す呼称’として定着してしまっているので、ここではモテたいだけの、実際は全然モテていない時期を「モテ期2」と呼ぶことにした。
まず、ヘアセットに30分以上かけてしまうという時間の無駄遣いが始まる。
髪をセットし始めると、いろいろなことが気になりだす。
前髪が気に入らないとか、トップのボリュームが足りないとか。
そして、30分ほど髪をいじり、もはや髪に一度付けたはずの整髪料を手の皮膚が全て吸収しきったころ、納得のいかないセットが完成する。
また、重症化すると前髪にヘアピンを付け出すようになる。
好きでやっているならいい。
でも、モテ気にかこつけて前髪にヘアピンを付け出すと、それは将来、圧倒的な黒歴史としてあなたを襲うことになる。
その頃あなたは、モテ気を失っていることになるので、猛烈な恥ずかしさにかられ、首をかきむしることになる。もしかすると、目をぴんで突き刺すなどしてしまうかもしれない。危険だ。
また、「モテ期2」男の服装は変になりがちだ。
「シンプルイズザベスト」
という世の中の大原則に、反骨精神むき出しで対抗してくる。
絶対に負けられない戦いはそこにはない。サッカーのユニフォームでデートに出かけるのはやめたほうがいい。
いろんな色を取り入れて、ひとりパレット状態になるのもやめろ。
あとは、逆に無口になったりする。モテたいが強すぎて、不用意な発言を控えてしまい、もはや「おう」と「あぁ」しか言えないロボットと化す。
きょうびsiriの方がようしゃべるわ状態。
その結果、「トークおもんない男認定」を受けてしまい、よりいっそうモテから遠ざかる。
これには逆もある。モテたすぎて明石家さんまくらい喋り出すというパターンに陥る「モテ期2」もいる。
明石家さんまくらい喋っていいのは、明石家さんまくらいおもろい男だけ。
つまり、明石家さんまさんだけ。
あと、そういう男はしゃべりすぎるので、ネタが尽き、すぐに下ネタにはしる。
下ネタにはしって許されるのは、福山雅治くらい格好いい男だけ。つまり福山と錦戸とディーンだけ。
他には、羽の形の飾りがチャームになったネックレスをしだすなどいろいろあるが、あげだすとキリがないので、この辺にしておこう。
とにかく、男のモテたい願望には大きな矛盾がつきまとう。
そして、結局、モテるとかどうでもよくない?みたいな爽やか彼女もちイケメンに人気が集中することになる。
彼らは顔が整っているというアドバンテージがあるので、変にモテたいと思わなくてもモテるのだ。
その結果、そのそっけなさがより人気を呼ぶ。
そんなに女性に興味はないけど、好きな女の子を見つけてちゃんと1人と付き合いますけど何かオーラが漂い、その結果、さらにモテるという現象が発生する。
特に、サッカー部にそういう男が多い。
そんなことをカタールW杯を見て思ったので、ここに書き記しておく。
これが特定の女性に向けられた場合は、まだいい。
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