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発達がゆっくりな子どもたちに学び続けていること

こんにちは、寺嫁お京です。

先日、福岡の博多座で開催された「福岡和の祭典」を鑑賞してきました。

私ごとになりますが、
以前、発達がゆっくりな未就学児(3〜5歳)さんの通園施設で保育士として働いていました。
その時からのご縁で卒園後もかれこれ十数年ほどご連絡を取っているご家族から誘っていただき、今回はその教え子が習っている和太鼓の演奏を聞きに行ったのでした。

九州内の和太鼓の団体が一堂に集まり、合同での演舞。
13曲中、教え子の出演は3曲も。
各団体の枠を超えての一糸乱れぬ和太鼓の演奏、圧巻のパフォーマンスにずっと鳥肌が立っていました。

教え子君との出逢い

教え子君と出逢ったのは当時、3歳だったと思います。
お母さんと離れるのが悲しくて悲しくて、初めての場所も見知らぬ大人(先生)たちにも不安で不安でずっと泣いていた教え子君。
園内に入るのも不安で、青空の下で一緒にお昼ご飯を食べたり、
それでも手遊び歌や大型紙芝居が始まると泣きながらも手拍子して靴のまま室内に入ってこれるようになり、少しずつ私たちや園を受け入れてくれた教え子君。
当時の様子は今でもはっきり覚えています。
そんな教え子君も成人を迎え、和太鼓は10年近く続けているようです。

そんなことを思い出しながら観ることができた演舞は、

まさに「ブラボー!」

その日1日中、興奮冷めやらぬままでした。

若手僧侶主催の研修会

少しだけ話が変わります。
この数週間前、若手僧侶の方主催の勉強会に参加させていただきました。

テーマは『一人一人に向き合う〜発達障害に学ぶ〜』

この勉強会に参加させていただいた経緯としては、テーマに惹かれたことはもちろんのこと、ご講師が私の大学生時代のゼミの先生だったからです。
19年ぶりの再会でご縁を感じざるを得ませんでした。(覚えててくださって感無量でした)

研修は、「発達障害とは???」という何も知らない人が一から学ぶための内容で、発達障害を抱えている人と直接関わったことがない人でも分かるよう、必要な大人側の捉え方や関わり方を細かくお話いただきました。
研修終了後には、たくさんの質問が上がり、一つの質問に対しても10くらいのボリュームでご返答いただき、参加された方々の表情からも充実感が伺える研修会でした。

その後の懇親会でも、先生とのお話は続きました。

その話の中で、
「発達障害がある子どもさんにとって救いとはなんですか?」
と、住職(夫)が先生に質問をしました。

先生は、こうおっしゃいました。

(関わる私たちが)
「ありのままでいいんだよ、そのまま大きくなって(育って)いいんだよ。という思いでいること」


ありのままの姿を支え続けること

和太鼓を10年も続け、
博多座という大舞台で緊張しながらも演舞をやり終えた自信を放つ姿からは
和太鼓が “好き” “楽しい”
という教え子君自身が持っている情熱や根気、力強さを感じ、
ともに一つの舞台を作り上げてこられた団体の方々の理解やサポート。

そして、私なんかには到底想像しきれない幾多の悩みや喜びを抱え、
ありのままの姿を、そばで支えてきた親御さんとご兄弟の思いを感じずにはいられませんでした。

坊守として…

講演会のテーマは、
『一人一人と向き合う〜発達障害に学ぶ〜』


私は、このテーマからも「発達障害に」学ばせてもらっていることを改めて思い直すことができました。
(ちなみに、若手僧侶の方々が考えられたテーマだそうです。それも素晴らしい・・・。)

当時は、教え子君に、教えているつもりだったかもしれません。
今となっては、教え子君が私にとっての先生で、私が教え子だと考えています。そもそも、そうだったのだと思いますし、今も続いています。

私自身の環境も変わり、直接子どもさんたちと関わることが減ってしまったけれども、
このご縁で得たことはいつでも放出できるよう、坊守の心得としていきます。



太鼓を奏でる姿、すっごくかっこよかったぞーーー!!ありがとう!!


最後までお読みくださり、ありがとうございました。


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