三平方の定理の自然数解

$$
\begin{align*}
&x^2+y^2=z^2&
\end{align*}
$$

を下記のように変形する。(左辺第二項を右辺へ移行して因数分解する)

$$
\begin{align*}
x^2&=z^2-y^2&\\
&=(z+y)(z-y)&\\
&=4\frac{z+y}{2}\frac{z-y}{2}&\\
\end{align*}
$$


$${x}$$が自然数であるためには右辺の因数は全て自然数の平方数でなければならず、したがって$${(z+y)/2}$$及び$${(z-y)/2}$$もそれぞれ自然数の平方数であることが必要条件となる。
すなわち$${a,b}$$を自然数として

$$
\begin{align*}
&\frac{z+y}{2}=a^2&&\frac{z-y}{2}=b^2&\\
\end{align*}
$$

である。以上から

$$
\begin{align*}
&x=2ab&\\
&y=a^2-b^2&\\
&z=a^2+b^2&\\
\end{align*}
$$

となる。ただし、$${y}$$は自然数であるから$${y>0}$$であって、従って$${a>b>0}$$でなければならない。

以上より、$${a>b>0}$$なる2組の自然数$${a,b}$$を適当に選べば、自然数の解である$${x,y,z}$$の全ての組を求めることができる。

以上


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