VRChat三か月間体験記~フレンドゼロからオフ会を開くに至るまで~
こんにちは、ももてらです。
前回こんな記事を書いてから、執筆時点でもう3か月近く経ちました。時が経つのは本当に早いです。
初期離脱率が高い? と言われるVRChatですが、幸いにも私はVRChatを引退することなくここまで来れています。プレイ時間も300時間を超えました。
VRChatを始めて3か月、楽しいこともたくさんありましたし、同時に心を病みそうになる出来事も多く経験しました。本記事では自分の心情を赤裸々に綴ってみようと思います。
なお、VRChatを始めてから二か月目まではデスクトップモード、それ以降はVRでプレイしています。
どうしてVRChatを始めたの?
孤独を埋め合わせるために始めました。
VRChatを始める前の私は、普段話す相手が両親くらいしかいませんでした。リアルでの友人も数えるほどしかおらず、遊ぶ機会も滅多にありません。ネット上の友人もほぼいませんでした。
このまま家に引きこもりプライベートで誰とも話さない人生で良いのだろうか。友人と楽しそうに遊んでいるツイートを見て嫉妬するだけの人生で自分は本当に本当に良いのか? 当時の私は毎日焦燥感に追われていました。
元々VRChatというゲームがあるのは知っていましたが、今までは人と話すのに恐怖しアカウントを作ってしばらく放置していました。しかし、何もしなければ同じ生活がずっと続くだけです。
とにかく何かしなけばならない。ネット上だろうが何だろうが、人とコミュニケーションを取ってみなければ何も始まらない。私は強い衝動に突き動かされるままVRChatの世界へと飛び込みました。
VRChatを始めてから一か月目――フレンド作りに奔走する
※VRChatを始めてから二日目までの出来事は、下の記事に詳しく記載しています。
一か月目は、今日も一日生き延びてえらい!集会を皮切りに、Vket 2022 Winter、とこちゃんカフェ、Japan Talk Room、魚見カフェなど様々なイベントへ参加しました。VRChatイベントカレンダーで興味をそそるイベントは片っ端から参加したような気がします。
多くのイベントに参加した理由は、フレンドを作るためです。VRChatの特性上、フレンドがいないと自身の行動の幅が大きく制限されます。フレンドを多く作れば、フレンドの所にJoinして、その場で適当に話すということも出来るようになります。
孤独を埋め合わせるため、友人をたくさん作るため、適当な人に話しかけてはフレンド申請、話しかけてはフレンド申請をひたすら繰り返しました。 常に話が上手くいったわけではなく、十人くらいの集団の中で一人でいた時もあります。中学時代、休み時間に誰にも話しかけられず、ずっと椅子に座っていた光景が頭によぎりました。
メタバースと聞くと「現実世界から離れて過ごせる素晴らしい世界」「現実世界で孤独でもみんなで楽しく過ごせる所」というイメージが浮かびがちですが、全くそうではありません。
現実世界で一人ならVRChat上でも一人になりがちですし、現実世界での生活ぶりが絶対に仮想空間上へとにじみ出ます。VRChatに飛び込んでも現実から逃れられないのです。少なくとも私はそうでした。
ただその分、上手く話が出来たときの喜びは何物にも代えがたいものです。
VRChatには様々なバックグラウンドを持った人が集まっています。ダンスをしている人もいれば、学術系のコミュニティに属している人もいますし、VRChat上のアバターを作っている人もいます。そうした人たちのお話を家にいながら聞けるのは、VRChatのような仮想空間以外にないでしょう。
さらにVRChat上では、声でのコミュニケーション以外にボディランゲージでのコミュニケーションが出来ます。DiscordのVCとは違って、相手と「会っている」感覚が得られるのです。
私にとって以上のメリットは、デメリットをはるかに上回るものでした。Joinするたびに「今日はどんな人と会えるだろうか」というワクワクした気持ちになっていました。
VRChatを始めてから二か月目~三か月目――定住先が見つかる
VRChatを始めて一か月が経った頃には、多くのフレンドが出来ていました。
この頃になると、フレンドにJoinして過ごす時間が多くを占めるようになっていました。VRChat上での居場所を求めJoinした先で、別の人とフレンドになり、新しくなった人へとまたJoinする生活を過ごしていました。
グループによっては既にメンバーが固まっていて入りづらい空気を感じることもありましたが、そのうちよく遊ぶフレンドが固定されていき、時には私から遊びに誘ってゲームワールド等に行くようになりました。
そしてついには、人生で初めてのオフ会をすることが出来ました。三か月前の自分からすれば、まったく信じられないことです。
VRChatを始めてから二か月目にして、ようやく一緒に遊ぶ友人を私は得たのです。友人と過ごして心の底から「楽しい」と思えました。VRChatでの生活を「終わらない放課後」と称されている方がいましたが、実際にVRChatの生活を経験してみてまさにその通りだと感じます。
VRChatを始めてから四か月目――ついにVRを買う
私はここまでデスクトップモードでVRChatをプレイしてきました。初めにも述べた通り、友人を作るのが目的だったため、VRには大した興味がありませんでした。
ですが、周りのフレンドがお互いになでなでしているのを見て、自分もなでなでしたい欲が抑えきれなくなってきました。VRで見るVRChatの世界にも興味が出始め…………加えてちょうどAmazonでPICO4のセールがやっていて…………という経緯で、ついにVRを買ってしまいました。
VRゴーグルを被り、VRChatに初めてログインした時に目に飛び込んできたのは
自分の腕と手でした。
頭を下に向けると、自分の腕と手があるんです。しかもその腕と手は、コントローラーを動かすと一緒に動きます。自分がアバターの中に入り込んだようであり、リアルの腕にぞわぞわとした感覚すら走りました。
何を当たり前のことを? と思われるかもしれませんが、これが私にとっては衝撃以外の何物でもありませんでした。自分がいつもパソコンの画面越しで見てきた美少女になっているんです。興奮しないわけ…………ないでしょう?
鏡の前に立つとまた目の前の視界に圧倒されました。
自分が、アバターが、そこに「いる」んです。すぐにでも触れそうな距離にいるんです。
手を振れば、鏡の前の自分も手を振ります。首を傾ければ、鏡の前の自分も首を傾けます。人生で初めて心の中に「私……かわいい?」という言葉が思い浮かびました。
そして存在感を感じるのは、アバターだけではありません。ワールドにあるオブジェクト全てが実体を持ってそこにありました。ぐるりと周りを見渡すと、まさしく別世界が広がっていました。
なぜ皆アバター改変に精を出すのか。理由が分かった気がしました。ちなみに、なでなでもしてもらいました。最高でした。
総括
VRChatをやって良かったこと
自分に自信が持てるようになりました。友人がいないことにコンプレックスを抱えていたため、「やる気になれば友人はいつでも作れる」と思えるようになっただけで、ずいぶんと気持ちが楽になりました。
加えて「VRChat上でも出来るなら現実世界でも出来るのでは?」と思えるようになり、新しいことに挑戦する意欲がわくようになりました。生きていてようやく人生が好転したような気がします。
VRChatは現実の鏡写し
先ほどの経験でも言った通り、VRChatは誰でも楽しめる魔法の世界ではありません。良くも悪くも現実の鏡写しです。
年齢・性別・国籍関係なく、誰とでも現実感のあるコミュニケーションが取れるという良い面もあれば、人間関係のトラブルで思い悩むという悪い面もあります。仮想現実というよりも、もう一つの現実と言ったほうが実体を適切に表していると思います。下手すると現実よりも生々しいかも?
そもそもVirtual Realityは、本来仮想現実という意味ではなく、現実世界と実質的に同じという意味だったのですが……ここらへんのお話は以下の記事をご覧ください。
さいごに
VRChatの世界ではなんでも出来ます。ざっと挙げるだけでも
海外の人と英語の練習
飛行機の操縦
ダンス
TRPG
アバター改変
などなど。とにかく想像力の及ぶ限りありとあらゆる行動が出来ます。
最近のメタバースの報道を見ると、どうしても毎日半日以上ログインしているような極端なユーザーや、V睡、お砂糖(VRChat上の恋愛関係)が取り上げられることが多いですが、実際のVRChatの世界は多種多様です。大半のユーザーは仕事や学校が終わった後にVRChatにログインしますし、V睡やお砂糖を全くしない人もいます。
私も含め、大半のユーザーはVRChatの世界で過ごす時間が楽しいからVRChatに入っているだけで、メタバースの世界で生きるなどと大層なことは考えていない……と思います。
ということで。色々と語りましたが、なんだかんだ言ってVRChatの世界は最高だと思います!!! 人生観が変わります!!! 少なくとも私は変わりました!!!
難しいこと考えずに、VRChatインストールして、チュートリアルワールド行って、初心者案内受けて、イベント行きまくって楽しみましょう!
以上です!!!!!
追記
お砂糖しない人もいるとは言ったが、VRつけて初めて分かった。あれはお砂糖したくなる。後、勇気出して新しい行動を起こさない限り一生人生変わらないことを思い知った。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?