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なにかが、おかしい ⑥

松阪市が、前期後期制の2学期制を採用していることは、何度も書いてきたけれど、全地域で2学期制が採用される前に、寺子屋の近くの学校が、モデル校に選ばれて、先行して2学期制を始めた。

私は、最初から夏休みの時期が中途半端なのが気になっていて、当時、教育委員会に問い合わせた。

「モデル校という形でいくつかの学校で先行して行っているということは、そこで不具合が出てきたら、2学期制に移行せず、3学期制のまま、または戻すこともあるのですか」

と。

その返事は耳を疑うものだった。

ーそんなわけないじゃないですか、文科省の方針ですから、2学期制は・・・。

もう15年以上も前のことだから、その返事について、今更なんだかんだ言うつもりはないけれど、このところ、子どもたちから聞く学校の様子に、何かを導入し、不具合やら不都合が出たら、ちょっと立ち止まって修正したり、戻ることが、この国はできないんだなぁと改めて感じて、ふと思い出した。

たとえば、タブレットの導入ー

子どもたちが明らかに文字が書けなくなっている、読めなくなっている。

「だって、授業中タブレット使うからノートなんてとらないし」と、中学生。紙に書くのは、かっこ抜きになっているプリントに書き込む形式の授業のときだけらしい。

だからって文字が書けない、読めない言い訳にはならないけれど・・・。

片や、タブレットは導入していても、高校では、ノートをとることを強制している学校もあり、苦労している生徒もいる。特性があり、漢字の書き取りノートなどでの練習が幼い頃から大変だった生徒が、だんだん自分の状況をきちんと説明できるようになり、先日来、苦しんでいることを告白した。

そんな生徒には、せっかく便利なものがあるのだから、板書を写真でとらせてもいいのではないかと思うけれど、それは、おそらく他の生徒との兼ね合いだろうが、許可はしてもらえないでいる。

いずれにしろ、道具やら制度やら導入する前の準備もそうだけれど、時間がない、人がいない、予算がない・・・何が理由かしらないけれど、導入後の検証が不十分で、どんどんと問題が大きくなっているような気がする。

出席停止中や不登校児のオンラインや特性などへの対応は別として、個人的なタブレットの導入は、とりあえず、基本的な読み書きが確立してからにしてほしいと思うのだけれど・・・私が、時代に乗り遅れているだけだろうか。



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