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私の仕事

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2000年3月に開校した寺子屋かめいも、2025年3月には25周年を迎えます。そのための準備を進めたいと思っています。その一つとして、私の思いや寺子屋でのエピソードをまとめていき…
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#教えることは学ぶこと

自然に学んでしまうこと

この仕事を始めて23年と3か月ほど ・・・なぜだろうと考えてしまうことがある。 多くの子どもたちが 人の話をきちんと聞けないこと、聞こうとしないこと 英単語・漢字だけではなく、「用語」を覚えるのがとても苦手なこと 人が読み上げているものを一緒に目で追うことができないこと そして 相手の意図や求めていることにこたえようとしないこと 一方、少しずつ、するべきこととして説明をするとほとんどの子どもたちが少しずつできるようになっていく。 ということは、 彼らは、そ

あいうえお作文 

あさ、犬とお散歩にいきました。 いぬは、寒くても元気です。 うわぎを着て、私はしっかりと防寒をしました。 えりもとにはマフラーをつけました。 お散歩の終わるころには、体も温まってマフラーは必要なくなりました。 、、、小学1年生の課題に あいうえお作文というのがあったので、自分でも考えてみましたが・・・難しい・・・。 今の子どもたちには、私たちのころとはかなり違う課題が出ています。一緒に考え、答えを出しながら、「言葉」は「考える力」の土台、源だと改めて感じる日々です。

なにかができるはずだから ②

昨日「なにかができるはずだから」という文章を書いた。 もちろん、私たちは、読み書きが苦手な生徒たちに彼ら自身ができる対処を伝える。今は、それが唯一の解決策でもある。 定規や鉛筆、消しゴム、筆箱などテスト中、机の上に出していてもよいものや使ってよいもので、文章の行を追ったり、気になるものを隠しておく、終わった問題にしるしをつけていく、字は少々乱れていてもいいから、単語と単語の間を必ずあけて、相手が読みやすいようにするなど、自分でできることを考えるように伝える。 これは、ど

なにかが、おかしい ⑦

今日は、ミッキーマウスの誕生日だそうだ。何年も前に、同じ誕生日の生徒が教えてくれた。 来週、市内のある中学校の2年生が「修学旅行」という名の下ディズニーランドに出かける。私は、自分が私立中学校に通っていたので、修学旅行に当たり前のように遊園地が入る公立中学校の「修学旅行」という名の旅行が不可解でならない。 コロナ禍で、行く先を変えても、スペイン村、富士急ハイランド、USJ、アドベンチャーワールドと毎回遊園地というのか、アミューズメントパークが当たり前のように入っていた。

学び舎というもの

タウン誌などに広告を載せてもらうとき、困るのが、授業の様子や生徒、講師の写真を求められること。 その写真、本当に必要かなと思う。 今のご時世、授業の様子は後ろからしか撮れないし、私は、生徒の顔が入る写真を広告に載せる気はない。SNSでも最小限にしたいと思っている。 生徒は、商品ではないから、飲食店の料理と同じように扱ってほしくない。扱えない。 というと、広告を見る側としては、雰囲気がわかる方が良いから、と言われた。それはそうなんだろうけれど、私の中での優先順位は、今目

アメリカの犬って・・・

「本当に、バウバウって鳴くの?」 と、高校留学後に知り合った同い年の男の子に、真面目に質問されたことがある。 「え? じゃぁ、日本の犬は、わんわんって鳴くの?」 と、返した。笑 ーなるほど、と、彼。 育ってきた、触れてきた文化によって受け止め方が違い、その表現の仕方も違う。だから、面白い。そう単純に受け止めていた私には、彼の質問は新鮮で、その純粋さにハッとした。 私は、外国語を学ぶことって、そういう事だと思っている。それから広がる世界が大切。 子どもたちが、興味

英語学習を通して伝えたいこと

きのう、ある市長の質疑応答の動画を見て、がっかりした。 抜粋してある動画のようなので、少なくともその動画の中だけで理解をしようとすると、という話だけれど、彼としては「英語というものは勉強としてはなくてもいいもの」だと思っていて、「その理由はみんなに必要なものではないから」というのだ。その上で、異文化を知ることを楽しむことは必要だから、英語ではなく英会話・異文化コミュニケーションを教える、そして今の勉強方法はつまんないから楽しく・・・とかなんとか。 聞き飽きた感のある意見で

寺子屋かめいのクラス紹介 ①

学習事始めクラス 対象 小学1年生~3年生 23年半足らず前に、寺子屋を始めたときは、「英語塾」の看板を胸張って掲げていて、小学3年生の3月から生徒を受け入れていました。 けれど、その後、どんどんと最年少クラスの対象年齢が下がって、今は小学校入学の5か月前から受け入れています。 最初、実質4年生からの開始を考えたのは、英語を学習する前に、母語である日本語をある程度きちんと使える年齢であることが大切だと考えたからです。 でも、蓋を開けてみると、日本語の力だけではなく、

子は大人の鏡 大人は子どもの鑑

昨日、高校生たちに聞いてみたー 「君たちさぁ、テスト日程や時間割をきちんと把握して報告できない状態でテストに臨むのに、テスト結果には落ち込んだり、ため息つくのはなぜ?」 と。 準備を怠って、結果が上手くいくと思う根拠は何? ときどき、授業中、生徒たちの 「先生、あと何分(で授業終わる)?」の質問に答えずに聞いてみるー 「君たちさぁ、授業開始の時間にきちっと始められる姿勢でいないことの方が多いし、ひどいときは遅刻して、開始時間は気にしないのに、終わる時間は気にするの

てらこやのひび ⑥

先生たちの思いが、子どもたちに届かない、届いていない。 ーそう思うことが増えている。 例えば、テストの表紙に書かれた注意事項 「なにかが、おかしい④」で書いた以外にも、以前高校2年生の学年末試験で書かれていたものに、びっくりして、絶句したことがある。 時間いっぱい努力しましょう。 blankが多いのに寝てしまうのはやめましょう。 1点でも多くとるという気持ちが大切です。 できあがったら時間いっぱい何度も見直しましょう。 などなどを含む10項目が並んでいた。高校

てらこやのひび ⑦

FBの思い出によると、去年の今日、今は東京在住の卒業生くんが、東京に転勤になった報告に来てくれていたようだ。 彼が通っていた13、4年前の寺子屋にも、いろんな生徒がいた。 「保健室で、『亀井先生が迎えに来たら帰る』と言っている」と、学校から電話をもらったとお姉さんから連絡をもらい、私に学校まで迎えにこさせた高校生が、家に帰りたくないと、そのまま数日、寺子屋に泊まり、うちの父にどやされて、自宅にもどっていった・・・ なんてことや 鑑別所に行くことになったからと、報告をし

てらこやのひび ⑧

定期試験リレーが続いている。 中学生のテスト対策には、教材屋さんの教材を使うのだけれど、高校生のテスト対策には、長文に関しては、自分たちでテスト問題を作る。 県立高校は、同じ学校でも毎年採用する教科書が変更になるし、教科書が大幅に改定される年もあるので、結局、毎年のように、テスト前は作成作業に追われる。 テスト後、返却されたテストを生徒から提供してもらって、同じ担当の先生の傾向と対策を練って、問題を作る塾もあると聞くが、私たちは、傾向と対策は生徒たち自身が自分たち自身で

学び舎というもの ②

この春、地元の大学に進学した卒業生が全員、アシスタントとして帰ってきてくれている。 3月、大学を卒業し、同時に寺子屋のアシスタントも卒業した2名が、国立大学の工学部、生物資源学部と、理系科目が得意な若者たちだった一方で、4月からお手伝いに来てくれているのは、私立大学の文学部、現代日本社会学部と、文系の学部、学科に進学した生徒たちだ。 現在数学の授業には、数学の担当講師と工学部の大学院生がいるものの、確かに、数学の層は薄くなった。 それは、否めないー けれど、今年加入の