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私の仕事

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2000年3月に開校した寺子屋かめいも、2025年3月には25周年を迎えます。そのための準備を進めたいと思っています。その一つとして、私の思いや寺子屋でのエピソードをまとめていき…
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#学び舎

自然に学んでしまうこと

この仕事を始めて23年と3か月ほど ・・・なぜだろうと考えてしまうことがある。 多くの子どもたちが 人の話をきちんと聞けないこと、聞こうとしないこと 英単語・漢字だけではなく、「用語」を覚えるのがとても苦手なこと 人が読み上げているものを一緒に目で追うことができないこと そして 相手の意図や求めていることにこたえようとしないこと 一方、少しずつ、するべきこととして説明をするとほとんどの子どもたちが少しずつできるようになっていく。 ということは、 彼らは、そ

GW休暇 ⑤

GW休暇5日目ー5月2日 夜、現在名古屋で理学療法士をしている卒業生がお顔を見せてくれた。 コーヒーとお菓子を持って。 寺子屋創設年に、中学1年生だった彼。すでに付き合いも24年になろうとしている。 大学を卒業後、専門学校に通っていたので長い間学生だったけれど、今は名古屋の大学に通う寺子屋の卒業生を食事に連れて行ってくれたり、私の健康を気づかったり、落ち着いた社会人となっている。 先日、ドバイ在住の友人と話したとき、 ーできれば、小学生のうちに入塾してほしいんだよ

2023年度の終わりに

寺子屋では、特にコロナ禍が始まってから、ますます1人ひとりときちんと向き合うためには、どうすればよいのか・・・ を、考えている。 24年前にこの仕事を始めたころと比べて、1人新しい生徒に対応する仕事量は5倍~10倍増えたと感じている。 それには、 大学入試改革 小学校での英語の教科化 中学校の教科書改訂 そして、学力低下や様々な生きづらいと感じている生徒の増加など、原因はたくさんあるのだけれど・・・ もちろん授業料は、5倍~10倍になっているわけではない。 それ

てらこやのひび ⑩

昨日、卒業生との食事会があった。 最後に次号のてらこや新聞でご案内する予定の「寺子屋かめい ファンクラブ」のお話をしたところ、早速、ファンクラブ会員No.1の入会があった。 先日来、このnoteでも触れているけれど、「生きづらさ」を感じている生徒がここ数年特に増えている。 私たちが言う「生きづらさ」は、単に特性があることだけではない。学校へ行きにくい生徒たち、問題なく過ごしているように見えるけれど、学校生活に疲れていたり、自分を隠して過ごさなければならない生徒たちもいる

学び舎というもの

タウン誌などに広告を載せてもらうとき、困るのが、授業の様子や生徒、講師の写真を求められること。 その写真、本当に必要かなと思う。 今のご時世、授業の様子は後ろからしか撮れないし、私は、生徒の顔が入る写真を広告に載せる気はない。SNSでも最小限にしたいと思っている。 生徒は、商品ではないから、飲食店の料理と同じように扱ってほしくない。扱えない。 というと、広告を見る側としては、雰囲気がわかる方が良いから、と言われた。それはそうなんだろうけれど、私の中での優先順位は、今目

てらこやのひび ⑤

読み書きがとても苦手だけれど、理解力が悪いわけでもなく、会話における思考力はとても良い生徒がいる。 社会ーというか学校や家庭での理解が得られない場合が多くて、そういう生徒の大半が自己評価が低かったり、いら立ちを見せやすかったりする。 読み書きが苦手な子どもたちにとっても、集中力が保てない生徒にとっても、少しでも学びやすい環境を作りたいと思う一方で、寺子屋のクラスが、他の生徒たちのその子たちへの理解を広げ、深める一助になればいいなと思っている。 その取り組みの1つにもなり

学習塾ができること 

寺子屋の目標 創設時に次のような5つの目標を立てました! 1.学校での学習を補う 1.学校ではできないことを助ける 1.子どもたちと外の世界のつながりをつくる 1.学校の成績を上げるだけではなく、「英語力」と「考える力」を養う 1.友情と向上心を培う 存在になること 2000年3月に「寺子屋かめい」を設立した当初には、「学校での学習を補う」や「学校ではできないことを助ける」というのは、英語が好きで、得意で、もっと力を伸ばしたい生徒や、逆に英語が苦手で、嫌いだという生徒

子どもたちに伝えたいこと②

聞いていません! と、生徒がときどき威勢よく言ってくることがある。 そういうときはー あなたたちが「聞いていない」というのは、必ずしも私たちが「言っていない」ということではない! と、伝えることにしている。 平成一桁生まれの生徒が小学生だったある日、近所のお子さんのところに遊びに来た女の子十数人が、寺子屋の駐車場の前の道路でドッヂボールを始めたことがある。 2学期の終業式が行われた日の午後のことだった。 うちのスタッフが出勤のために車でやってきたとき、クラクショ

学び舎というもの

この春、2名の大学生アシスタントが卒業し、3名の新しいアシスタントが加わった。 寺子屋では歴代のアシスタントも講師も、ほぼ全員、寺子屋卒業生または、元寺子屋生である。今まで2人だけ、頼まれて卒業生でも、元寺子屋生でもない教師志望の大学生を受け入れたことがあるだけだ。そして、竹川さんも私も、前身の「かめい英語教室」の卒業生である。 先日、お顔を見せてくれた寺子屋卒業生で、現中学校の先生が、「ここで働く人は、よくしゃべるだけではなく、自分の意見を言える人で、優しい。それが実現