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私の仕事

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2000年3月に開校した寺子屋かめいも、2025年3月には25周年を迎えます。そのための準備を進めたいと思っています。その一つとして、私の思いや寺子屋でのエピソードをまとめていき…
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#学習塾

自然に学んでしまうこと

この仕事を始めて23年と3か月ほど ・・・なぜだろうと考えてしまうことがある。 多くの子どもたちが 人の話をきちんと聞けないこと、聞こうとしないこと 英単語・漢字だけではなく、「用語」を覚えるのがとても苦手なこと 人が読み上げているものを一緒に目で追うことができないこと そして 相手の意図や求めていることにこたえようとしないこと 一方、少しずつ、するべきこととして説明をするとほとんどの子どもたちが少しずつできるようになっていく。 ということは、 彼らは、そ

学習塾で目指すもの

私は、17歳で最初のアメリカ留学から帰国後、本当に父の塾を継ぎたいと考えたとき、どんな塾にしたいかというイメージとして、2つの軸を考えた。 自分のように、1度は松阪を離れ、学びや経験を積んだあと戻ってきてくれる若者が育つ塾 そして、老若男女が学ぶコミュニティセンターのような塾だった。 ー松阪に帰ってきたら、塾ぐらいしか英語使ってする仕事ないですよね。 と、ある方ー地元では名士の1人に入る人ーに、塾を始めた当初言われたことがある。 私は、父の塾を継ぐことを目標に 東

寺子屋の取り組み 2024 ⑤

「このままのテストの点数では志望の高校に行けない。」と、担任に言われた、と 保護者の方からお電話をいただいたことがある。 その話は だから、テストの点数の取り方を教えてくれる塾にかわろうかと考えている と、続いた。 私たちの考えと方針を伝え、 あとはそちらでご判断を、 と、伝えた。 今、松阪地域の公立中学校の英語の試験問題は、普段、学校の授業でしていることとはかなり違っている。授業で和訳、英作文のエクササイズなどをする学校は少ないようだけれど、長文読解、整序問

英語を何のために学ぶのか

私たちにとっては、英語を何のために教えるのかー 寺子屋かめいは「英語教室」で、「英会話教室」ではない。そして、私は、寺子屋かめいは、英語を通して「学び方」を教える塾だと思っている。 同時に、この塾が子どもたちの居場所の1つになってくれればと願っている。 父の時代、私の記憶が正しければ、「かめい英語教室」は4年生の3月から始まるコースと、小学5年生の1月から始まるコースがあった。 そうすることで、中学生で華麗な(笑)英語デビューをすることを目指していた。  小学校での

寺子屋の取り組み 2024 ④

これ、あれ、それー いく、来る あげる、くれる、もらう 多くの子どもたちが、英語が苦手というより、日本語でも言葉の理解ができていないのではなかと思うことが多くある。日本語も感覚で話をして、しっかりと考えたり、理解したりしていないのだなぁと、感じる。 go home / come home… 自分がいる場所によって使い分けること give…誰が、誰に何を「与える」かによって訳し分けること ができない。 これ、あれ、それ・・・はモノのある位置や自分のいる場所によって使い分

寺子屋の取り組み 2024 ③

本当にそうなんだなと思うことが年々増えている。 長期休み明けすぐにある定期試験を、休み中に計画的にしっかり勉強できて良いという大人も、 自分たちの都合を押し付けているくせに、「子どもたちのため」なんていう大人も、 内容も見ないでテストの点数や成績をやたらと気にして叱る親も、 成績や学校の偏差値を他の子と比べては嘆く親も、 自分の責任は棚に上げて、人ばかり責める大人も、 子どもたちにさせればよいこともして、自分で自分を忙しくして苛立つ大人も、 子どものクラブや習い事

英語の先生のできること 

-先生も英語だけじゃなくて、他の科目も教えられるの? と、昨日、中学生に聞かれた。 「数学、算数、国語も教えるよ。」 というと、 ―ま、算数は誰でも教えられるよな。 と、言うので、試しに算数の問題を解いてもらった。 すると、途中の問題が、その前の問題で自分が出した答えと何が違うのかがわからなくなって「2つ目の①がわからない」と言い出した。 項目は、「単位量あたりの大きさ」 実は、1問目は表を見れば答えが出る問題で、計算をする必要はなく、どちらの公園の方が混み合

寺子屋の取り組み 2024 ②

昨日も書いたように、学校でできていないことが多すぎると感じることが年々増えている。 そして、生徒たちに衝動的というのか、直情径行的というのか、学校でどうしてるんだろう、と、疑問に思わずにはいられない授業中の言動が増えている。 例えば、お茶を飲みたい トイレに行きたい 伸びをしたい 立ち歩きたい 今、どういう状況なのかということを考えず、突然、すくッと立ち上がって、何も言わず教室の外に出ていく中学生(ときどき高校生も)も少なくはないー 入塾したての生徒は、何も言わずにお

やっぱり、何かが、おかしい ③

2023年も残り1週間を切った。 昨年の8月から始めたnote投稿も、今年の5月にアメリカから帰国してから「毎日投稿」にチャレンジして、昨日で236日目。 とりあえず、365日にチャレンジしようと思っているのだけれど、秋ぐらいからいっぱいいっぱいだなぁ~と感じることも多くて、さて、どうなることやら。 ただ、今年は、「なにかが おかしい」というテーマでときどき投稿したように、いろいろな人に知ってもらって考えてもらおうと思ったことが多くあった。 松阪市の前期/後期の2学期

募集という言葉

特に条件をつけずに広く一般から集めることー 募集ー という言葉を、父が「寺子屋かめい」の前身である「かめい英語教室」で使わない方針を貫いていたので、寺子屋でも使わないことにしている。 寺子屋は、特に条件をつけずに、生徒を募ることをしない。 いろいろな条件とともに、ご案内をする。 だから、23年もの間続けてこられたと思っている。 いろいろと条件はつけるけれど、基本的に頼ってきてくれる生徒たちは拒まない。 2018年からストップしていた高校生の入塾をこの春から再開ー

なにかができるはずだから 

定期試験リレーが続いている。そして、そのリレーはテスト返しリレーともなっていく。 以前、テスト冊子に書かれている注意事項について書いたけれど、それは忘れたころに出てくる違和感なのだけれど、毎回のように、私はテストの内容以上にまず、問題用紙、解答欄に不満を感じている。 とにかく、文字が小さすぎたり、詰まりすぎていたり、薄かったり、余白が少なかったり、やる気が失せる問題用紙が多く、解答欄も細かすぎるのではないかと思う。 つまり、作る人の都合ばかりで、受ける人に優しくないのだ

英語力低下の原因?‼

コロナのせいじゃないと思う。その前から、英語力は下がっている。実際このランキングも2011年から下がっているんでしょう? 英語が義務教育の中の科目になぜあるのかを、きちんと考えて大人が対応できていないから。私たちのときは、とにかく、英語が、そして、英語が見せてくれる、広げてくれる世界が、なんともかっこよかった。それだけで、英語を勉強をした人だっていたと思う。そして、今のおじさん、おばさんは、その幻想をずっと持ち続けている。 今は、スタートが違う。 「英語ができないとこれ

なにかが、おかしい ⑦

今日は、ミッキーマウスの誕生日だそうだ。何年も前に、同じ誕生日の生徒が教えてくれた。 来週、市内のある中学校の2年生が「修学旅行」という名の下ディズニーランドに出かける。私は、自分が私立中学校に通っていたので、修学旅行に当たり前のように遊園地が入る公立中学校の「修学旅行」という名の旅行が不可解でならない。 コロナ禍で、行く先を変えても、スペイン村、富士急ハイランド、USJ、アドベンチャーワールドと毎回遊園地というのか、アミューズメントパークが当たり前のように入っていた。

学び舎というもの

タウン誌などに広告を載せてもらうとき、困るのが、授業の様子や生徒、講師の写真を求められること。 その写真、本当に必要かなと思う。 今のご時世、授業の様子は後ろからしか撮れないし、私は、生徒の顔が入る写真を広告に載せる気はない。SNSでも最小限にしたいと思っている。 生徒は、商品ではないから、飲食店の料理と同じように扱ってほしくない。扱えない。 というと、広告を見る側としては、雰囲気がわかる方が良いから、と言われた。それはそうなんだろうけれど、私の中での優先順位は、今目