はじめてのインスタントポット: 煮豚でバインミー風サンドイッチ
お正月明けの時期に「紅白なますが余っていたらフランスパンにはさんでベトナム風サンドイッチにしよう」という記事をどこかで見かけて、なんだろうそれ、と、気になっていた。2月に入りインスタントポットで煮豚を作った時に、冷めて肉が締まってから薄切りにしてなますのサンドイッチに入れたら美味しいんじゃないかと思った。
翌日の夕方自宅オフィスでの仕事を終えてから、運動不足解消も兼ねて家から徒歩で15分ほどの食料品店にフランスパンを買いに行くことにした。寒波が来ていたので万全な格好をした。レギングの上にスノーパンツを履き防寒ブーツ、膝下まで来るコート、ネックウォーマー、マスク、スキー帽、手袋は2枚重ね。これなら大丈夫だろうと思って外に出たのに、直ぐに予定を変更せざるを得なくなった。歩道と車道の間に除雪で寄せられた雪の壁ができていて大きな道路を安全に渡れないことに気がついたのと、思っていたよりもさらに気温が低く、息を吸うたびに鼻の穴に霜が付いてくる。こういうのはよほど寒いときに起きる。行き先を1番近い雑貨屋に変更した。その店は田舎のよろずや的品揃えで小洒落た品はないが一般必需品が満遍なく手に入る。パンは食パン、ホットドッグ用とハンバーガー用のバンズのみ。零下20何度の日には無理して少しとおくまでフランスパンを買いに行くよりも近くで買えるボールパークブランドのハンバーガーバンズで妥協するのが正しい。ビニール袋に8個入ったバンズを片手に持って店を後にする。4、5分の距離なのに家についたらバンズの外側が固まり出していた。おそろしや〜寒波。
ひとごこちついて気を取りなおし、サンドイッチの準備をする。バンズをオーブントースターできつね色に焼き色がつくまで焼いたらクリームチーズを塗る。下側のパンにマッシュしたアボカドも塗った上に作っておいた大根と人参のなますをのせる。薄切りの煮豚を2枚乗せてキューピーマヨネーズで軽く味付け。上側のパンで蓋をする。天候による事情でボールパークバンズで食べることになって結果的にラッキーだった。ハンバーガーで食べていた時にはわからなかったが、このバンズは大きめで甘みがあり、ふんわりしているがちゃんと腰もあってトーストするとパリッとするがサンドイッチになるとフランスパンよりも噛み切りやすい。クリームチーズとなますの酸味と甘味が絶妙だし、家で調理した煮豚はハムよりも塩が控えめでしっとりしている部分とホロホロとドライな部分が交互に混ざり合っているのをマヨネーズがつないでいる。何だろこれ、美味しすぎ。
煮豚の作り方はこちらを参考にして、私は煮るときにだし昆布もすこしインスタントポットに一緒に入れている。圧力調理時間は450gにたいして高圧20分なので肉が大きい時は加圧時間も増やす。一番最初に作ったときは圧を抜いてから肉の表面だけ再度フライパンで焦がして照りを付けたが2回目からはそれもせずただ煮て冷ますだけ。煮汁はあとでラーメンスープに使う。
あの超絶寒かった日以来何度もこのサンドイッチを作っている。本物のバインミーを食べた事がないから、これがベトナムのバインミー風であるのかさえわからないが最初の刷り込みのせいか、とてもアメリカンな風情のハンバーガーバンズで食べるのが定番になってしまった。