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ジェフユナイテッド千葉2021シーズン前半戦振り返りその2(MF/FW編)

前回のつづきです。その1はこちら。


センターハーフ


14 小島秀仁 (1205分出場 / 58%)
得点率1.12 (△0.12) 失点率0.90 (▼0.02) 貢献指数 +0.14

前半戦最も長い時間プレーしたセンターハーフは小島でした。田口のいない中盤を支えてきたが、小林が戦線に加わると壱晟とポジション争い。田口が戻ると3試合コンビを試されるもその後ポジションを小林に奪われる。7月の練習試合にでていなかったのは怪我なのか。攻撃への貢献は得点率の高さにあらわれているし、昨年より安定した守備面もチーム平均より少し良い失点率にあらわれている。昨年顕著だった田口との相性が悪い件は今年の3試合では見て取れず(むしろ田口・小島のコンビがもっとも数字が良い) またチャンスがまわってきてしかるべき。


5 小林祐介 (1182分出場 / 57%)
得点率1.14 (△0.14) 失点率0.91 (△0.00) 貢献指数 +0.14

次いで出場時間が長かったセンターハーフは小林祐介。開幕当初はベンチだったが3CBになってからポジションを確保。ボール奪取の技術が高く守備の人のイメージがあるが、失点率はチーム平均と変わらない。むしろ得点率が大きくあがっていて、高い位置でのブレスとつなぎがチームにとってプラスに働いているかたち。


32 髙橋壱晟 (936分出場 / 45%)
得点率0.58 (▼0.42) 失点率1.06 (△0.14) 貢献指数 -0.57

昨季この指標でべらぼうによかった髙橋壱晟だが今期はまったく振るわず。昨年のようにチームの推進力になることはかなわず、とにかく出場時に点が入っておらず、得点率は0.58と非常に低い。ウィングバック、センターバック、2列目とよくいえばポリバレントな使われ方をしているが、どれもあまりうまくいっていないともいえる。チームの課題が得点力である以上壱晟には昨季何度も見せてくれた飛び出してのゴールを期待したい。


4 田口泰士 (671分出場 / 32%)
得点率1.07 (△0.07) 失点率0.67 (▼0.24) 貢献指数 +0.32

15節に戦線にもどるとチーム状態は上向きに。とりわけ守備が大きく安定し、それ以降中断までの9試合で複数失点はなし。失点率にもあらわれていて出場時間が10%を超える選手の中で0.67は最小。田口がいると守備が抜群に安定しています。得点率も1.07と高く、チームに変化をもたらしたという意味では一二を争います。今年も中盤の柱は結局田口。


18 熊谷アンドリュー (184分出場 / 9%)
得点率0.98 (▼0.02) 失点率0.98 (△0.07) 貢献指数 -0.09

開幕2試合スタメン以降ほとんど試合に出られていない。ようやく夏場に入りベンチに戻ってきたが出場時間は短く評価が難しいが序列をひっくり返すのはなかなか難しそう。


シャドー


39 見木友哉 (1896分出場 / 92%)
得点率1.00 (▼0.00) 失点率0.90 (▼0.01) 貢献指数 +0.01

鈴木大輔に続いて2番目に出場時間が長くすでに昨季の出場時間(1477分)を超えた。昨季よりどこのポジションで使うのが正解なのかいろいろと試されていたが2列目として4試合連続ゴールなど完全に才能が開花。失点率がわずかながらチーム平均を上回っており、いないとチームの状態が下がるレベルまで不可欠になっている。


10 船山貴之 (1071分出場 / 52%)
得点率1.18 (△0.18) 失点率1.01 (△0.10) 貢献指数 +0.08

開幕当初は2トップ、その後サイドハーフにまわり、3トップになってからは右のシャドーに定着。結局すでに半分以上に出場している。得点率はチーム平均よりかなり高く、攻撃への貢献度の高さがみてとれる。2列目としての出場時間に限ると得点率1.37 (△0.37) 失点率0.88 (▼0.03)と抜群。今の布陣の中で持ち前の攻撃力を存分に発揮している。


16 福満隆貴 (708分出場 / 34%)
得点率0.38 (▼0.62) 失点率1.02 (△0.10) 貢献指数 -0.72

尹さんの秘蔵っ子的な期待を集めたがいかんせん惜しいところまでは行くのだが得点に結びついていない。得点率0.38はチーム内で出場した選手の中で最も低く、失点率も悪い。うまくいってないのが数字にも出てしまっている。特に今のポジションで2列目をやっている時間帯には1点も入っておらず数字としての結果が欲しい。


8 岩崎悠人 (607分出場 / 29%)
得点率0.89 (▼0.11) 失点率1.19 (△0.27) 貢献指数 -0.38

同じく点が入らない。開幕当初は抜群のスピードでフクアリを沸かせてくれたがいかんせんゴールにつながらない。得点率失点率ともにチーム平均よりも悪いのもさもありなん。ポジションを考えてもとにかくゴールが欲しいがチャンスはまた与えられるか。


37 ブワニカ啓太 (542分出場 / 26%)
得点率1.16 (△0.16) 失点率1.16 (△0.25) 貢献指数 -0.09

開幕戦で得点しジェフサポに夢を見させた。見木とのコンビで出番をつかむもチームが波に乗り切れないままシステム変更でポジションを失う。2列目でしばらく試されて今はサウダーニャのバックアップに。去年のソロモンよりすでに出場時間は長くチャンスはもらえている形だが、チーム平均よりも得点率は良いものの失点率は大きく悪くチームを活性化しているとはいえない状況。


20 矢田旭 (89分出場 / 4%)
得点率1.01 (△0.01) 失点率1.01 (△0.10) 貢献指数 -0.09

使いどころがない状態だったが天皇杯をきっかけに2列目のサブとしての地位を確立しつつある。後半戦に期待。


センターフォワード


49 サウダーニャ (958分出場 / 46%)
得点率1.22 (△0.22) 失点率0.75 (▼0.16) 貢献指数 +0.38

15節でデビューすると16節以降全試合スタメンでセンターフォワードをつとめ、前半戦の流れを変えてくれた立役者。数字としても顕著にあらわれていて得点率失点率ともにチーム平均より大幅に優れている。サウダーニャ前後ではほぼ別チームといっていいレベルでパフォーマンスが違った。とはいえその良化した数字でも昇格レベルの数字かといえばまだ足らず。ほぼ独力突破だが見木とのコンビネーションはちょっとずつ良化。ここが爆発的によくなってほしい。


19 大槻周平 (621分出場 / 30%)
得点率1.01 (△0.01) 失点率0.72 (▼0.19) 貢献指数 +0.20

終始トップとして使われるが攻撃面でふるわず。失点率はチーム平均より良く、勤勉なスタイルがチームを安定していたことは数字にもあらわれている。しかしながら得点率はチーム平均と変わらず違いを見せることはできなかった。最後に2列目として使われたのがおそらく最後のテストだったがかみ合わず、山口に期限付き移籍。川又が戻ってくることを考えればやむなしか。頑張って欲しい。


40 櫻川ソロモン (170分出場 / 8%)
得点率0.53 (▼0.47) 失点率1.59 (△0.68) 貢献指数 -1.15

あまりチャンスももらえず。170分出場でチームとしての得点が本人の得点のみ。後半戦はサウダーニャの控えを川又・ブワニカと争う形か。


おわりに


この得点率・失点率は当然出場時間が長くなるほどチーム平均に近づきます。逆に出場時間が短ければ異常値的に数字がよく見えたり悪く見えたりすることもおきやすくなりますので以下のように散布図で表現してみました。

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横軸が出場時間率、縦軸が貢献指数(得点率・失点率のチーム平均との差分)です。右にいけばいくほどたくさん試合にでていて、上にいけばいくほど得点率・失点率でよい数字がでているという図になります。数字は背番号です。

出場時間が長いことそれ自体がチームへの貢献が高いと考えると、下図の赤点線よりも右上にいる選手たちが貢献度が高く、より右上に近づくほど貢献度が高いといってもよいでしょう。

具体的には前半戦に関しては、サウダーニャ・小田・チャン・新井章太・見木・鈴木大輔の貢献度が高く、次いで岡野・小林・小島・田口、あるいは船山・安田だったといったところでしょうか。

とはいえ特に出場時間が少ない選手は数試合チームを勝たせるだけで一気に数字が良くなるので後半戦チャンスをつかんでくれる選手が多く出てくれるといいなと思います。

さあ、後半戦開始。WIN BY ALL !!



追記 ) ここまでやって縦軸はチーム平均との差分ではなく絶対値でやっておけばシーズン終了時との差異が出せるじゃんということに気づいた。分布図自体は変わらないのでそのままにしますが縦軸の単位はシーズン終了後のまとめ版では変更します。



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