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海外のアンダーカテゴリーと育成
バレーボールを通して運動能力を伸ばす
カナダバレーボール協会の
『バレーボールを通して6歳〜12歳の運動能力を伸ばす』
ELEMENTARY VOLLEYBALL
A VOLLEYBALL CANADA RESOURCE FOR TEACHERS
DEVELOPING KID'S PHYSICAL
LITERACY THROUGH VOLLEYBALL
6~7歳 Unit1. Moving
7~8歳 : Unit2. Handling the Ball
8~9歳 : Unit3. Moving & Handling
9~10歳 : Unit4. Cooperating
10~11歳 : Unit5. Playing Collectively
11~12歳 : Unit6. Developing a Structured & Organized Game
いかがでしょうか?
バレーボールに関する運動の習得プロセスにも参考になると思います。
私は、何でもかんでもすべてが日本のバレーが悪くて、海外のバレーが良いとは考えていませんが、それでも、日本のバレーボールの育成段階や初心者に対する指導は、旧来のやり方の弊害が、トップの成績に影響していると思っています。
今回取り上げたカナダのプログラムは、12歳、つまり日本の小学6年生までのプロセスになるわけですが、日本では小学6年生ともなると、全国大会があって、そこで勝つためのバレーとなったら、大人顔負けのポジションの分担があってテクニックを発揮しています。でも、指導を受けた全員がそうなっているかと絶対なっていないはずです。また一人一人を見ても、個人がオールラウンドなスキル習得をしているかという部分でもそうなっていないはずです。スパイクはできるが守備ができない、セッターはできるがレセプションはできない・・・絶対偏りが生じているはずです。
勝つために、日本一になるために、突貫的な強化や指導をしたり、インスタントなチーム作りをして、「先細り」をしている問題にもっと焦点を当てるべきです。
動画のようなカナダの子たちと、日本の子どもが試合をしたら、きっとワンサイドで日本の子側が勝つでしょう。でも、それがシニアのトップカテゴリになったら結果はどうでしょう?みなさんもうお分かりですよね?
その原因は、トップの指導や強化の在り方以上に、そこに至るまでのプロセス、つまり育成の仕組みや考え方に大きな課題があるのだというのが、現在の私の主張の最たるものの一つです。
自分が応援する小学生が日本一になったり、都道府県で優勝することと、自分が応援するナショナルチームがメダルと獲るのと、どっちがより多くの人が喜びをシェアできるでしょうか?私だったら後者の方がみんなと喜びを分かち合えるし、仮に前者で結果が出なくても、その成長や育成の楽しみがあると思うし、それをみんなで後押しするような育成でなければいけないと思います。小学生で勝たせることができたけど、トップではなかなか勝てない・・・私はそれは悲しいことだと思っています。
子どもへのバレーボール導入プログラム(ポーランド)
SOS Lekcja I
SOS Lekcja Ⅱ
SOS Lekcja Ⅲ
1970年代から80年代にかけては、日本男子代表と世界の頂点を競っていたポーランド男子代表。東西冷戦期の80年代から90年代にかけては日本と同じように低迷をしていましたが、2000年代特に2010年以降再びポーランド男子代表は世界のトップグループに返り咲きました。
聞けば、2000年代になってから、ポーランドは国内のプロリーグの充実化だけではなく、代表強化につなげる選抜強化システム、そして小さな子供から少しずつバレーボールを楽しみながら親しめるよう、学校やクラブを巻き込んだ育成システムを開発し整備してきたそうです。
日本で言う小学生以下の年代では、6人制バレーボールなどはさせず、ましてや6人制による全国大会などもさせず、ミニバレーによる普及とディベロップメントに力を入れているそうです。
日本のアンダーカテゴリの指導体制や指導システムは、このままでいいのでしょうか?よくないと断言できます。
(2018)