下腿アライメント異常の修正-下腿内旋エクササイズ-(解説動画)
今回は、変形性膝関節症や前十字靭帯損傷術後に多い下腿アライメント異常(下腿外旋症候群)に対する運動療法を紹介します。
定期マガジン『臨床+』では、その他にも膝関節疾患に対する理学療法評価・アプローチ(徒手・運動療法)について紹介しています。
ぜひ、こちらもご覧ください。
下腿外旋アライメントとは
膝関節伸展位にて大腿骨に対して相対的に下腿(脛骨)が外旋・外方偏位していることを指します。
下腿外旋アライメントでは、膝関節の屈伸運動に必要なスクリューホームムーブメント(SHM)の制限につながります。
(スクリューホームムーブメントの簡単な説明)
変形性膝関節症やACL損傷術後のケースの多くでは、この関節運動の制限が認められ、関節構造体(半月板など)に対する偏った負担につながり、膝関節痛や可動域制限の原因となります。
下腿外旋アライメントやSHMの評価方法についてはこちらの記事をご参照ください。
下腿外旋アライメントの原因
下腿外旋アライメントの原因は大きくわけてふたつあると考えられます。
大腿外側軟部組織(外側ハムストリング・腸脛靭帯・外側ハムストリングなど)の伸張性低下や緊張増大によって脛骨の内旋運動が制限されているケース。
また、脛骨を内旋方向へ誘導する内側ハムストリングの機能不全によって脛骨が外旋方向へ変位してしまうケース。
特に半腱膜様筋や薄筋腱を自家腱として使用するSTG法でACLを再建したケースでは、内側ハムストリングの機能不全が著明に認められることが多い印象です。
下腿内旋エクササイズの目的
今回ご紹介する下腿内旋運動は、内側ハムストリングを促通し、下腿内旋方向への可動性を引き出す目的で行います。
動画内でも触れていますが、下腿内旋運動がうまく誘導できない場合は、大腿外側軟部組織の伸張性低下による脛骨内旋制限が影響していると考えられます。
その場合は、外側軟部組織に対してリリースやストレッチを行い、脛骨の可動性を引き出してから行うとうまく誘導できます。
下腿内旋エクササイズの方法
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