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陰キャだからロックやってます

ここ数年アニメにどっぷりとハマるということがなかった僕が実は「ぼっち・ざ・ろっく!」にどハマりしているという話。

ぼっち・ざ・ろっく!とは昨年10月から12月に放映されていたアニメであり、僕がこの作品に没入するきっかけとなったのもこの放映によるものであった。当初楽曲にKANA-BOONの谷口鮪さんが作曲で入っているという情報とASIAN KUNG-FU GENERATIONのメンバーの名前がパロられているという情報、そして何やら下北沢が舞台であるという情報から気になっていた作品ではあった。しかし音楽(特に青春ロックのような)を扱った作品はその形態問わず素直に見れない部分が多く、基本的には見ても一瞬で冷めてしまうものであった。見ていても「そうじゃない」「そんなものはない」「楽器見たことないのか」「楽曲が薄っぺらい」などツッコミどころが満載の作品も数多く存在している。

どうせ今回もそんなところの一つであろうとたかを括っていた表れからか、1話を見逃した。そのせいもあり2話、3話、、と録画が溜まっていきようやく重い腰を上げたのは物語が半分過ぎたあたりであった。

ところで最近は配信サイトで見ている人間が多いようだ。見逃しという概念は存在していないようである。が、僕は、見逃した。

2話から観始めた僕がこの作品にハマるのは早かった。早く次が観たい、観終えるたびに早く次のエピソードを。と望んでいる自分にも驚いたが、それ以上に作品の持つリアルさと面白さと共感性に驚いていた。全てに「わかる」と相槌を打ちながら観ることができる作品であった。共感性羞恥や青春コンプレックスといった言葉で感想を述べているSNSの文章をよく見かけたが、総じてこういう類を僕は「罪悪感」と呼んでいる。あの時こうすればよかったなと思うこと、こうしていればこうなっていたかもという今からでは変えようのない過去を思うことは罪悪の一つにカウントし得る事象である。(これは個人観であるから異論はここでは受け付けないこととする。)

僕は決して華やかなこれまでの学生生活ではなかったし、むしろ陰で自分の世界の中で生きてきた人間だったので、この罪悪感と、それでも自分なりに良い時間だったなと思える過去を作品に丸々と描かれているように感じた。そして今僕が挑んでいる妄想を現実に変える日々の生活がありありとそこに描かれていて、アニメの中のキャラクターと同じ方向を向いて同時代に同じ場所で生きているように感じられてきたのである。

そんなこんなで2話から見始め、気がつけば最終回を観終わり、さてこれから僕は何を糧に生活しようかとも思えるほど没入していた。「結束バンド」(それ何?と思う方はぜひアニメから観てください。)の楽曲も何周も聴き込み、趣味の楽曲分析もした。ベースの録り音が綺麗だなと初めて聴いた時思った。ギターも良い音だなと思う一方で劇中で出てくるレスポールの音よりはFender系のシングルコイルで作ったような最近の音楽要素も強いなと初めて聴いた時は思った。あまりアニメソングを参考に物作りをしてこなかったが、このアルバムはこれからの制作にも大きなヒントを与えられたなと感じた。

そして僕は原作漫画を買おうと決めた。決めたからには早かった。翌日には書店に行き探した。まずは一巻からと一冊購入しその日のうちに読み終わった。次は二巻と翌日書店に赴くとすでに全巻完売していた。昨日手に入れらたのは奇跡か、もしくはビギナーズラックとやらが働いたのかもしれない。書店を渡り歩いた。ここらでは一番品揃えがあると言われる超大型店舗で3巻を見つけた。即購入した。しかし2巻を差し置いて読むわけにもいかない。その本屋で知った在庫検索サービスによりその翌日別の本屋で2巻と残りの4、5巻を一気に手に入れた。さながらRPGゲームで宝物探して冒険してる気分であった。本当は一巻ずつ読んで集めていく予定であったが致し方ない。見つけたらすぐ買う戦法で全巻を手に入れた僕は最強である。

なんだかすぐに読んでしまうのは惜しまれたが、なんだかんだすぐに読み切ってしまった。ついに配信サイトに入ったことによりアニメも二周目を観終えた。見逃した1話も観れた。二期が待ち遠しい。もしくは6巻が早く読みたい。

てな具合に割としっかりちゃっかりどっしり「ぼっち・ざ・ろっく!」にハマっている話であった。


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