見出し画像

高橋祐二という男

彼について何を書こう。
そう考えた時に真っ先に浮かぶのは

「良い子」だということ。

故にイジるところがない。
故に書くことがないのである。

人のことを思いやれる優しい彼は私と似ている。

どこが似ているかって?

説明しよう。


先日、私と彼に取材の依頼がきた。

茨城ロボッツ×SAKURASAKULIFEコラボ

あなたの推しメン、さてどっち?
〜ワタシの恋は、優柔不断〜

というものである。

その中に

「仕事で失敗した彼女をどう励ます??」

という質問があった。


この問いに対し、まず私の頭に浮かんだのは

「後ろからそっと抱きしめて話を聞く」

だった。

しかしそれを妻に言うと

「良いと思うけど、私だったらみんなが見る記事には恥ずかしくて書けないなー」

と返ってきたので(確かにな)と思い

「海の見える道をドライブしながら話を聞く」

という回答にすり替えた。


数日後、インタビュー記事の原稿が完成したので確認のため読み上げていく私。

どことなく祐二の回答に目をやった。

すると、そこには

「そっと抱きしめ落ち着いてきたら話を聞く」

と書いてあった。

(おいおいおいおい)
(俺と考えることが一緒じゃないか。)

思わず吹き出した。

そしてさらに読み進めていく。

「それから海とか景色が良い所だったり夜景の綺麗な場所など気晴らしになるような所へドライブに行く!」

(おいおいおいおい)
(ドライブに行くところまで一緒じゃないか)


要約すると、こうである。


後ろから抱きしめたいけど恥ずかしいから、とりあえずドライブに行こう。

祐二
そんなの関係ねー
後ろから抱きしめて、とりあえず俺とドライブに行こうぜ。


ほら、似ているでしょ。

あのキリッとした目の持ち主である彼が、くしゃっと笑った時のギャップに萌えない女子はいない。

この笑顔をとくと見よ

そんな優しい彼はバスケとなると人が変わる。

特攻隊長かのように前からガンガンプレッシャーをかけて敵のポイントガードを煽る彼。

もはや優しいなんてもんじゃない。
実に容赦ない。

私がもし敵のポイントガードだったら3回は舌打ちをしている。

それぐらい彼の脚力と駆け引きの嗅覚は突出している。


茨城ロボッツを知る人は彼のことを優れたディフェンダーと思っている人も少なくないであろう。

しかし私は違うと思っている。
彼の武器はオフェンスにあると私は思う。

一度、ピック&ロールを使わせれば鬼に金棒。
ダイブするビックマンから逆サイドのコーナーまで全て見える彼の視野は驚くほど広い。

(目が細いのによく見えているというところに驚いている)

実際、彼がピック&ロールを使う時はかなりの確率でそこから起点が生まれている。

もちろん自分の前にヘルプがいなければお得意のフワッと浮かしたレイアップもあれば

相手がアンダーを通れば3Pも狙うことができる。

よく彼と一緒にワークアウトをするのだが、彼は決してシュートが下手ではない。

むしろよく入るほうである。

ただ、優しいから迷ってるだけなのである。

私がいうことでもないが、私は彼に迷わずにシュートを打ってほしいと思っている。

だって入るから。

他人とか関係ない。
周りなんか関係ない。

自分が打ちたいから打つ。
その精神でプレーして欲しいのである。

そのために私も彼の背中をこれからも押していきたい。


そしてもし仮にプレーが上手くいかずに落ち込んだ時は......



後ろからそっと抱きしめて海を見ながらドライブに連れて行ってあげる。




(原稿)サクラサクライフ3月号


月刊サクラサクライフの電子書籍版はこちら※2022年3月号P42に掲載

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?