建築の話

銭湯が好きです。風呂が好き。

ここ最近は全然行っていませんが、以前は近くにあった銭湯をよく利用していました。銭湯と言わず、臭めな温泉も大好きです。露天なら尚更よし。

コロナの影響で、近場の銭湯も休止を余儀無くされているようです。単価の売り上げも高くないだろうし、経営が厳しいんだなと思います。

最近、schemata architectsがリノベーションした墨田区の黄金湯が話題になっています。以前の外観を残しつつも、現代風に仕上がっていて、とてもいいなあと思います。なんたって玄関にビールサーバーがあるのも最高!!!! しかもレンタルタオルは今治仕様...最高すぐる。

schemata建築はblue bottleコーヒーのイメージやアパレル内装のイメージが強かったですが、個人酒店や今回のような街のコミュニティのハブになるような場所のリノベーションも手がけていて、面白いなあと思います。私は建築家ではないので、偉そうなこと言えないし何もわからないですが、建築が存在する場所、時間を加味してどういった利用者がどのようにその場所を有効利用するか考えながら建物を作るのは妄想するだけで面白そうです。男子風呂と女子風呂の仕切りの上はあえて開けてあって、壁画の続きが気になるように設定しているようです。エロ仕様ではなく。 

おそらく普段から利用しているような中高齢者から、デザインギークの様な若者が混ざり合って生まれる会話や、そこでの偶然の融合で繋がりが生まれたり、本来時代の流れで淘汰されつつあった文化みたいなものを再興する意味あいに置いて、デザインの力は大きいなあと考えるようになりました。

田根剛さんの建築のデザインソースも考古学的にその場所や歴史からの連続性として構築していくみたいですし。今ってバブル期みたいにどでかいオシャレ?だけな建築を派手に建てても誰も共感しないのではないのかなと思います。むしろ、こじんまりしていてもそこに歴史的な連続性やストーリー性が無いと社会的に受け入れられにくくなってきているのでは、と思います。

多分こういう事は社会的コミュニケーションデザインとして以前からよく提唱されていると思いますが、ウイルスによる社会秩序の不安定さから、ますますコミュニケーションデザインの重要性は必要になってくるように思います。どんどんデジタル化は進んでいきますが、アナログ要素もなくならないで欲しいと思います。やっぱり酒屋さんの角打ちは素敵やし、銭湯文化も素敵やし、ちょっと怪しい大人の劇場も必要。何かをアナログで作っている人がいる以上、消費をデジタルだけで完結できないのではと考えます。これからは、レトロとデジタルのハイブリッドでしょうか。

今は状況的に難しいですが、今回の社会不安の後に、街のコミュニティスペースが失われて欲しくないです。ごちゃごちゃしてなんの話かわからなくなりました。

ちなみに風呂上がりはコーヒー牛乳派です。




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