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敷地内の配置と外形

工事は順調に進んでおりまして、先日見に行ったところサッシなどが少しずつ入りはじめていた所でした。壁やサッシができてくると、急に「建物感」が出てきますね!

そしてついに、上層階への潜入を果たしました!

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足場から2階に上がって、窓から入るというコソ泥スタイル。いつか登ってみたいなぁと思っていた足場、楽しかったのですが「下が全部見える感」はなかなかの緊張感ですね……。あの上を重いもの持ったりしながらあちこち動き回る職人さんの身のこなし、すごい。

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2階。感動でした。天井の高さとか、全体の広さをようやく実感することができまして、ずっとイメージの世界だったものが現実になってきている感じにワクワクが止まりません。ルーバー天井、相当良いぞ……。

縦長の敷地に沿って目一杯、の配置図。

そんな感じでバリバリ現場では進んでおりますが、まだ建物の中のアレやコレや、決まっていない部分が細かくあります。でもいよいよ、少しずつご紹介できるところからしていこうと思います。(書いた後に変更になっている部分があるかもしれません)

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こちらが土地全体と建物の配置。南側(画像で言うところの右側)が道路に面しており、そちらがお店のファサードです。

その左側に車を置くスペースと、更に奥に住居の玄関(引き戸)があります。
建物の南側と西側はぐるりと50cmほどの軒が出ておりまして、車を置いたところから玄関までは雨が降ってもぎりぎり濡れずに行けるかな、という感じです。建物自体は北側を重心に目一杯左右を使っています。手前側(南側)は車の出入りやお客様の出入りするスペースなので多少余裕がある感じ。

形は見てお分かりの通り、全体的に土地の斜めに合わせて全体が凸凹しております。よく注文住宅系の書籍やネットの記事には「シンプルなボックス型が一番費用が安くなる!」というものを見かけますが、そんなの知らんわい!こうしないと広さを確保できないんじゃ!と全否定(笑)です。

でもこの凸凹にも勿論意匠的な理由はありまして、東側の壁が北側に向かってスリット窓が等間隔にレイアウトされており、ここにライン照明が仕込まれます。そのため、東側の壁は建物から漏れ出た光が外壁もふんわり照らす仕掛けになっています。
建物内では、このスリット窓から入ってくるやんわりとした光が家の壁を照らすような効果があります。(北向きなので直射は入りません)計画時では東向きに窓を作る案もありましたが、そうすると住居内が外からよく見えてしまう恐れがあったので視線を気にしなくて済む北側にしました。

東側は高い建物などが他になく外からもよく見える壁です。南側はお店の顔なので言うに及ばず。西側と北側はすぐ他のお宅があります。そのため南と東をなるべくシンプル且つ見栄えのするように整えつつも、窓や必要な配管などはこれでもか!というぐらい西と北にまとめました。

立面図から見る東と西

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東側の立面図にそれっぽい着色をしてみたイメージ。
スリット窓はお店にも自宅にも共通で入っているので、建物全体で等間隔に光が漏れ出るような仕掛けになっています。黄色く色が付いているのは、なんとなくこんな感じかな?と自分の方で付けてみたものです。店舗兼住宅でありながら、一つの建物としての統一感を出したい!という自分の要望が設計として実現されています。

北側は斜線規制もありぐっと建物自体が低くなっています。逆に規制にかからない部分に高さを出すことで、建物全体のボリューム感を持たせています。

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こちらは西側の立面図。西側に各種窓や樋などを通し、必要な光を通したり排水したりと機能性を担保しています。立面図でみると結構ガチャガチャした感じに見えますが、かなりお隣のお家が近いので2/3ぐらいは外からあまり見えない位置にあります。本当ならなるべくシンプルな方が良いのですが、ここは機能的に仕方ないという結論になりました。

連続性と柔らかい光

我が家は直線で形を形成しつつも複雑な構造と、等間隔に繰り返すサッシ、それに伴う柔らかい光が肝になっています。光は直射日光などはあまり入れずに4隅を中心に柔らかく照らす光を取り込むことで屋内を穏やかな空気になるようまとめています。お店の開口部は広いですが、建物自体はかなり「閉じた」家だと思います。

個人的に家の中ではリラックスしたいため、外からの視線はあまり気にしなくて済むよう「閉じているけど明るい家」だと良いなぁというぼんやりとしたイメージはありました。でも計画を進めていくと中々そのままという訳にもいかず……。中庭とかあって、そこだけ家の中からすごい見えて光も入って明るい!みたいなことができたら最高だと思うんですが、そんなに広くもない縦長の土地と周囲の建物の都合上難しかったです。(でも2階のテラスにその辺の思いは少し注がれています)

また、「お店」という開きたい部分と「家」という(リラックスするために)閉じたい部分の差や、南からのあまりに強すぎる直射の光に対する抵抗感が生まれてきた結果、今の計画のような形になりました。

あまり直射日光を入れたくなかったのは、東側のスリット窓から入ってくる優しい光を全て台無しにしてしまいかねないという危惧と、入ってくる光を調整するためのカーテンなど「布もの」を私が可能な限り使いたくなかったというのが大きな理由です。

我が家は内外の壁にバウンスする優しい光というのが肝なので、あまりに明るすぎる南からの光はちょっと扱いが厳しいというのが私も建築士Kさんも共通の意見でした。また、私がハウスダストに反応しがちな体質なのと、布ものの汚れや洗濯などって結構面倒だよね…という思いもあり、なるべく使わないで済む形を設計に落とし込みました。

あとはお店が外に開く分、住居部分はあまり外からの気配を感じなくて済むようにしておきたいなぁという思いもあります。実際住んでいないので結果としてどうなるかは未知数ですが、うまい塩梅でイメージを実現できていたら良いなぁと思っています。

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こちらのnoteで書いたり書こうとしているもののご紹介を楽天ルームでもやっていければと思います。こちらも是非チェックしてみてくださいね。

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