見出し画像

「まだ意味のない機械」の記憶

・ここ数週間日曜に更新していたけど、今週はあえてサボろうかな〜と考えていた。まだ始めたばかりなのに「日曜更新」と決める必要もないだろうし、「サボった罪悪感」というやつを早めに味わっておこうかと。

しかしそれでも気になって、ついnoteの「投稿」ボタンを押してみると、

うげえ

4週な。一ヶ月な。区切りいいな…。
…わかりました。そこまでは書きます。
先月途中まで書いていた下書きを引っ張り出すか…。


・nomenaさんの企画展「まだ意味のない機械」に、5/17の夜に行ってきました。浅草。

企画展の名前やサイトの雰囲気から、勝手ながらなんとなく
「ものすごく捉えどころのない抽象的な展示を見て、黙々と『意味』とは何ぞや、を考え続ける……」
ような難しい展示かな、とイメージしてしまっていたけれど、
実際にはすごく親近感の持てる展示ばかりで、会場でも来場者が談笑しながら周ったりしてて、けっこう和やかな雰囲気でした。

特に好きだった展示!(時系列順)


・作品名「ルールが見えない四角が行く」
(下動画の05:17〜。別の展示会の様子ですが、作者様が魅力的な動画を投稿されていたので引用させて頂きました)

・急にバタン!と音が鳴って「えっ何!?」とびっくりした
倒れたり起き上がったりする意味が全然わからず、これが意味のない機械ってこと...?と呆気に取られた。他の人がムービーを撮っていたから、自分もとりあえずムービーに撮る。我ながら単純。
奥にあったタブレットの画面を見て「ああ、そういうことね」と腑に落ちた。なるほどそういう見せ方がある展示か、と最初に期待させてくれた意味でも、帰った後もこの展示の印象が残っている


・作品名「色と空」

・初見「え何どういうこと!?どう作ってんのすご!!」とめっちゃテンション上がった。だいぶ近くに寄ってみてギミックが分かり、「なるほど〜」と感動
・土台が木製なのも、一枚板(自然物)っぽいのに穴がめちゃめちゃ動くっていう異質さ、ヤバさを際立たせてている…
・2F会場の入口にあったし、インパクトがあってイチオシなのかなあ
・しばらく見てようやく動きの規則性に気付いた(最初は「何か頭良さそうな動き方するなあ」とぼんやり見てた)



・作品名「四角が行く」
(下動画00:00〜)

「不安(疑問)」と「安心(納得)」の繰り返しによる緊張と緩和が心地良いな、と感じた。箱が今どこに動こうとしているか途中まで読めない不安感、バタンと箱が回転して「ああその向きで穴をくぐるのね」と分かったときの納得感、板が通るときの当たりそうで当たらないハラハラ感と通り過ぎた後の安心感…
・よく見ると無駄な動きがあって、「今の動き意味無くない??笑」とつっこみを入れたくなる。箱が「意思を持った不器用で小さい生き物」に見えて愛嬌を感じた
・床に擦れ跡がある。その動きを黙々と延々と繰り返したんだなあと



展示を見ていると、
「これは何の意図(意味)があるんだろう」→「なるほどそういう意図か」→「いや社会的にはどういう意味を持つんだろう」→「いやけど自分的には『楽しませてくれる』っていう意味はあるなあ」→「そもそも意味って何ぞや…」→…
と延々と迷ってしまって面白かった。
あとは「意味=価値じゃないんだなあ」だったり。

いや〜〜ひと月たった今振り返っても、とても興味深かったし楽しかったです。


・せっかく刺激になったので何かしら形に残したいと思い、展示名「まだ意味のない機械」をお借りしてグラフィックを作ってみることにした。

結局は既に公式で使用されているロゴタイプが、シンプルで余分な意味や意図を含まない、「まだ意味のない機械」という展示の意図に沿った最善かつ最高のグラフィックだとは重々承知の上ですが、
自分の記憶の整理と自己満足の意味で作らせてください…。
(実はここ数日作っていた。さっき書き始めた空気を作っていた癖にセコいですね〜)


自分が展示を通して感じた、
初見では意味が掴めないが、観察によって意味が把握できる
 →初見では読めないが、眺めて数文字でも把握できると、前後の文字を予想して読める
・プレーンな図形(直方体など)やモチーフ(時計など)が意味を作る
などを落とし込んでいます。

(「初見では読めない」としていますが、散々展示名「まだ意味のない機械」を書いているので読めてしまうのでは?という自己指摘もありますが…)

あと、展示では「動きが意味を生み出している」印象が強かったので、このグラフィックも動かしたいですね…。


・という感じです。
何だかんだ約1900字でした。
日付ギリギリに慌てて投稿する割に長文なのは何なんだ。

ありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?