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今更考える「狩人の夢」と狩人の不死の仕組みについて

お久しぶりです。
久々に𝔅𝔩𝔬𝔬𝔡𝔟𝔬𝔯𝔫𝔢の記事を上げようと思い書き始めました。
前回は要約すると「𝔅𝔩𝔬𝔬𝔡𝔟𝔬𝔯𝔫𝔢とは“狩りを全うするために青ざめた血を求めた話“だよ」と言うお話をしたのですが
今回はそれと深い関係がある「夢を見る狩人」と「狩人の夢」についてのお話です
以下、目次です。


1、夢を見る狩人とその不死の仕組みについて

ブラッドボーンには特別な「夢を見る狩人」が存在します
今回の夜では主人公が該当しますが、古人呼びの鐘のテキストから、鐘で召喚可能な狩人は皆夢を見ていた可能性もあり
また発言から少なくともデュラとアイリーンは夢を見ていたことが確実と思われます

そんな「夢を見る狩人」は幾つか特別な力を持ちますが、その中でも異常なのが「自らの死をなかったことにする」力です
これの仕組みについて考えていきましょう

まず大事になってくるのはアイリーンとデュラのセリフ


アイリーン協力イベント終盤
デュラ敵対被殺害時

これは夢を見る狩人の不死性が“夢を見る”こと、即ち狩人の夢との繋がりと関連していることを示唆しています

では「夢を見る」ことによって不死になる、その仕組みとはどういうものなのでしょうか
そこで大事になるのがこの「狩人の徴」と初めて灯りをつけた時のメッセージです

狩人の徴

脳裏に刻まれた逆さ吊のルーン。狩人の徴
これを強く思うことで、血の遺志を捨て、狩人は目覚めをやり直す
すべてのできごとが、まるで悪夢であったかのように
初めて灯りをつけた時のメッセージ

狩人(主人公)は、その脳裏にいつの間にか刻まれたルーンを強く思うことで“あらゆる出来事をまるで悪夢だったかのように目覚め直す“ことができます
この「目覚めをやり直す」際に起きることはつまりはリセットなわけですが、このメッセージにもあるように死亡時に起こることも「目覚め」なのです

ここから「夢を見る狩人」の不死性は「自らが死んだ時、全ての出来事を夢だったことにする」ことで成り立っていると考えられます

ただ、死亡時の目覚めと徴によるリセットでは、遺志が残るかどうかという違いもあり、厳密にこの二つが同じであるかどうかは議論の余地があり
また死によってやり直された世界であるにも関わらず前の世界の遺志が存在することと遺志がblood echoであることには関係があると見ていますが...
まぁ、これはまた別の記事で話題にしましょう

いずれにせよ、“夢を見る狩人”は「自らの死を夢にして復活してしまう」力を有しており、それはどうやら「狩人の夢」によってもたらされているようですが
ではそんなことを可能にする「狩人の夢」とは誰がどうやって作り、なんのために存在しているのでしょうか
次の章で考えていきましょう

2、狩人の夢の成り立ちと狩人の役割

狩人の夢の成り立ちについては、私も完全にわかっているわけではありませんが
それに関するテキストは、古工房の臍の緒にあります

古工房のへその緒のテキスト

全ての上位者は赤子を失い、そして求めている”故に“へその緒によって「青ざめた月」が何者かと邂逅し、それが「狩人と狩人の夢の始まり」となった.…と
この辺りには正直不明な点が多いのですがとりあえず「狩人の夢と狩人は、上位者との邂逅によって始まった」「青ざめた月は赤子を求めていた」というのは文脈からわかると思います


また「狩人の徴」とされるものは「上位者の声の表音」であるカレル文字と「脳裏に刻まれている」点やその形も非常に近しいことからも「狩人」と「上位者」の関係が読み取れますね
カレル文字の関係で言えば「淀み」のカレルで見出される、この「虫」

淀みのカレルで見出される虫

この虫は曰く、慈悲であるとのことです
これを見出させるのがカレル文字であることから、この「慈悲」をかけているのは恐らく上位者によるもので
つまり狩人に狩りを続けさせているのは上位者であるのでは?ということにもなります

他にも苗床や導き、月など、上位者の声は刻んだ狩人に使命や在り方を与え狩りをさせるものが多く狩りと上位者には深い関係がありそうですが....(ここら辺はまた詳しく別の記事で書くべきかも)

主題に戻すと、狩りをさせるのも、狩人を選んで何度も復活させるのも(恐らくは狩人の夢を作った)上位者
その存在の意思によるものだと考えると思いますね
それ自体はゲールマンが夢に囚われていることや、そのゲールマンを倒した後に上位者が現れることからも想像がつきます

では、夢と狩人は、なんのために造られたのでしょうか
それについて結論を出すに足る証拠が現状ないため、はっきりと言うことは出来ません
ただ、エンディングの様子やアイテムテキストなどから以下のような仮説を立てることはできます

まず、以前の考察でもお話したように、𝔅𝔩𝔬𝔬𝔡𝔟𝔬𝔯𝔫𝔢における狩人とはただ獣を狩る存在ではなく

「継承」のカレルに示されるように「遺志を継ぎ、自らの力とする」存在であることが示されています
これは人形のセリフでも言及があり、公式が大事にしているテーマであることがわかっていますね

また先ほど書いたように「上位者が赤子を求める」が故に邂逅がもたらされ、狩人が生まれたということ
そして「青ざめた血を求めた」果て、主人公が赤子となる「幼年期エンド」
この辺りを結びつけると...
狩人と狩人の夢とは、狩りによる継承の果てに「上位者の赤子を作る」ために生まれた
そんな仮説が成り立つのではと
私は考えています

3、まとめ


さて、ここまでのお話では要約するとこのようなことを言っています

・主人公の死は夢としてリセットされるが、それは狩人の夢とそれを作った上位者の力と思われる

・狩人の夢とは赤子を求める上位者との邂逅で作られたと考えられ、狩人には狩りを続ける使命があるようだ
(その果てに上位者の赤子となる使命もあるのではないかという仮説も)

何故狩人がそんな目に遭うことになったのか
それは恐らくはシモンの言う通り、狩人がビルゲンワースの末裔
即ち、秘密を求め暴いた罪人であることが関係すると思われます

主人公も最初のムービーからわかる通り「青ざめた血」という秘密を求めてヤーナムを訪れてしまいました
狩人が継承者として造られ
その狩人を継ぐ者に必要な資格
それこそが「青ざめた血を求める」ことだったのかもしれません

opのムービーの「狩人を見つけた」とはそういう意味だったのかも....?
他所から来たのにヤーナムの因縁と上位者の思惑に囚われてしまった主人公、あまりにも不憫ですね

というわけで今回はこのくらいで
次回はエンディングと周回にまつわる世界観上の話とか、遺志と啓蒙のお話とかしたいなと考えています
ここまで長々と読んでいただきありがとうございました
質問や破綻の指摘等あれば、お気軽にお願いいたします🤲

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