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【詩】椿

雪に埋もれかけても
手をひろげて
わたしはここよ
 
つめたさを押しのけて
紅い声が響く
わたしはここよ
 
無地の景色に
目を奪われる
きみの無垢なあざやかさ
 
散るときもすっぱりと
目の前から消えて
ゆっくり雪の中にとけていく
春にはまだ遠い 紅い雪

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