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窓の外が暗い理由

いぬうた市に自宅がある、ぐーちゃんですが、
いつものように朝が来て、2階の寝室から、
1階のダイニングルームに降りてきたところ、
何やら大変、狼狽え出したではありませんか。
一体、どうしたのでしょう?
それは、もう外は明るいと思って、窓の外を見たら、
まだ真っ暗だったからです。
「あら、これはおかしいわ。確か朝の方は今朝もいらして、寝室の窓さんは、ちゃんと明るくなっていたのに、何故、ここの窓さんはこんなにも暗いのかしら?」
その、ぐーちゃんの疑問にお答えしますと、
こうゆうことです。
雨戸が、まだ閉まっているのです。
この時間、普段は飼い主がとうに開けているはずなのですが、
今朝に限って、開け忘れているのです。
しかし、ぐーちゃんは雨戸の存在を知らないので、
朝が来たのに、この部屋だけ暗いことが、
全く理解出来ずにいたのです。
「さっき朝の方が来たと思ったのは、ぐーがまだ寝ぼけていて勘違いしたのかもしれないわ。ここは、今一度、2階に戻って確かめてみましょう」
ぐーちゃんは、寝室に行って再度確認することにしました。
けど、やっぱり2階の寝室の窓からは、
朝から天気がいいのか、
明るい日差しがいっぱい差し込んでいました。
天気がいいのは、いつもは嬉しい、ぐーちゃんでしたが、
今朝のこの不可解な出来事には、
更に混迷が深まるばかりです。
「分からない。ぐー、分からないわ。これはパニックインザ、ぐー家ね。でもここは落ち着いて。ゆっくり整理してみましょう。そうよ。まずはありえる事柄を考えてみるべきね。えーと、そうね。このダイニングルームさんに何かイヤなことがあって、落ち込んで暗いのかも」
そう言って、その可能性を考える、ぐーちゃんです。
すると、考えれば、考える程、
そんなような気がしてきた、ぐーちゃんです。
「これは、いきなりビンゴかしら!ぐー、冴えてるわあ。って喜んでいる場合じゃないわね。何ってったって、ダイニングルームさんが落ち込んでるのだから、励まさないと」
一瞬喜んだ、ぐーちゃんですが、すぐに気持ちを引き締めて、
ダイニングルームの天井に向かって、
優しく語りかけました。
「何が、あったかは存じませんが、元気だして下さいね。ぐーはあなたのことが大好きよ。いつも、居心地のいい部屋をありがとうございます。ちょっとでも、ダイニングルームさんが明るくなるように、ここは、ぐーの一発芸をお見せするわ」
と言って、ぐーちゃんは、舌を出したりして、
変な顔をして、ダイニングルームの気が晴れることを願って、
笑わせようとしました。
そんなことをしばらくやっていると、
そこに飼い主がやって来て、
雨戸を開けてなかったことに気付いて、
サッ!と、雨戸を開けると、ダイニングルームは、
たちまち明るくなり、それを見た、
ぐーちゃんも明るい表情になって、
これはもう、めでたしめでたし、といったような、
ある朝の出来事でした。

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