見出し画像

仲介手数料1円でも多く貰えた方が

【仲介手数料の真実】高く売ることと早く売ること、どちらが重要か?

1. 仲介手数料の基本とは?

 不動産の売買において、仲介手数料は不動産会社に支払う報酬です。日本の法律でその上限は「売買価格の3%+60,000円+消費税」と定められており、これが「法定手数料」と呼ばれます。例えば、売買価格が1,000万円の場合、仲介手数料は「1,000万円 × 3% + 60,000円」で、合計396,000円(税込)となります。ただ昨今変化がありまして安い物件では調査費用で赤字になるケースもあるため最低限の計算が変わりましたが今回は割愛させて頂きます。

 この計算式からもわかるように、売買価格が高くなるほど手数料も上がります。そのため「不動産会社は1円でも高く売る方が得だ」という意見は表面的には正しいです。そのためか売主側では御社は1円でも手数料多い方が良いよねと言われることがあります。しかし、実際の不動産取引ではそれほど単純ではありません。では、なぜそう言えるのでしょうか?

2. 不動産価格の調査と評価方法

 不動産会社が売却をサポートする際、最初に行うのは「机上査定」と「現地調査」です。

2.1 机上査定

 机上査定は、物件の住所、面積、築年数、周辺の取引相場などをもとに、概ねの売却価格を算出する方法です。この段階では実際に物件を見ずにデータだけで判断します。特に土地や建物の価格設定では非常に役立ちますが、現地の状況や設備の状態などは考慮されていないため、あくまで「仮の価格」となります。

2.2 現地調査

 現地調査では、物件の状態、周辺環境、入居状況、修繕履歴などを確認します。一棟アパートやマンションの場合、入居率や過去の修繕履歴は価格に大きく影響します。これらの情報を加味して、最終的な売却価格を決定します。

 特に収益物件の場合、「利回り」も重要な要素です。利回りとは、投資額に対する年間の収益割合のことで、多くの投資家はこれを基準に物件の価値を判断します。例えば、年間家賃収入が100万円、物件価格が1,000万円の場合、利回りは10%となります。利回りが高いほど投資対象として魅力的ですが、価格が高すぎると利回りが低下し、売れにくくなります。

3. 区分投資マンションの特徴と金融機関評価

 一棟アパートやマンションとは異なり、区分投資マンション(ワンルームなど)の場合、「収益還元法」が主な評価方法となります。これは、物件が生み出す収益をもとに価値を評価する方法で、年間家賃収入や管理費、修繕費などを考慮し、最終的な売却価格が決まります。

 加えて、新しめの物件では、金融機関の評価も重視されます。金融機関の評価額は、ローンの借入可能額や購入者の判断に影響を与えるため、売却価格設定の大きなポイントとなります。

4. 仲介手数料のメリットとリスク

 仲介手数料の収入は、不動産会社にとって非常に重要ですが、実際の取引は「0か100か」の世界です。たとえ多くの労力を費やしても、契約が成立しなければ一切報酬は得られません。1回だけですが所有者にある書類を頼んだところそれを自分で調査するのが不動産会社の仕事だろと親戚を介して言われたことがあり良かれと思い調べようとした際に言われ協力体制がとれないのならば仕方ないと思ってしまいました。

4.1 実際の労力とリスク

 1,000万円の物件であれば手数料は396,000円ですが、ここまでのプロセスは非常に手間がかかります。物件調査、オーナーとの打ち合わせ、現地調査、報告書作成、広告活動、そして購入希望者との交渉と、売却までには多くのステップを踏む必要があります。

 また、売れるかどうかもわからない物件に対して、これらの作業を行うため、費やす時間や費用が無駄になるリスクも高いのです。特に売却までに数ヶ月を要する場合、手数料の対価としては十分な利益が出ないケースもあります。

 給料で働く場合は時間給で良いかと思いますが作業系も時間給で換算できますが支払う側に立ってくださいませ。進むかどうかも分からないことにお金を自腹切ってくださいと言われましたらタラればでは動きたくないと思いませんか?それが仕事と言われれば仕方ないですがわかって貰える方だけと仕事したいですが現実はそうでないことが多いためわかって貰えるよう常に頑張るのみです。

5. 「高く売ること」と「早く売ること」の本音

 よく「高く売れば御社も得ですよね」と言われますが、不動産会社の本音としては「1円でも高く売るよりも1秒でも早く売りたい」というのが現実です。なぜなら、高く売ろうと価格設定を高めにすると、買い手がつくまでに時間がかかり、無駄な経費や時間が増えるためです。

 特にオーナーは相場を知らないケースが多く、強気な価格設定を希望されることがよくあります。その結果、市場価格と乖離した価格で売りに出してしまうと、売却までの期間が長くなり、最終的には値下げして売ることになるケースも少なくありません。

6. まとめ:仲介手数料の本当の価値

 仲介手数料は単に「高く売れば得をする」というものではなく、不動産会社の知識・経験・労力に対する対価です。物件の適正な価格設定、売却までのプロセス、交渉力など、さまざまな要素が組み合わさって初めて成り立ちます。

 売主としては「高く売れる」ことも重要ですが、現実的には「早く売れる」ことの方が大切な場合も多いです。信頼できる不動産会社とパートナーシップを築き、適切な価格で迅速に売却を進めることが、最終的な利益につながるのです。

 必ず仲介業者が入る必要はありません。
 ところが素人同士の売買で仲介手数料を払いたくないと思う方もいらっしゃいます。ただしきちんと契約書の確認や責任の所在、情報収集、紛争になった場合の対策などを価格の(3%+60,000)と消費税で出来るならば安いと思います。この物件は思い入れがあるから相場3000万の所を5000万で売り続けても普通には取引できず時間が費やされていくだけですので逆に相場3,000万の所を2000万で出そうとした人がいましても3000万位で売れると思いますと事前に調べていれば適正値まで持っていく事も出来るのです。1000万高く売れて手数料は2000万円の時と比べ30万円しかかわりませんのでどちらが有利かはわかって頂けると思います。
 
 

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?