【募集中】もやっと汚れに効く洗剤【掃除苦手】

なんだか、もやっとする。
今日受けたカウンセリングの内容が消化不良を起こしているのだ。
ちょっとしたきっかけから消化が難しくなったカウンセリングについて。頭の中で考えるだけだと永遠と悶々としてしまうので、考えをまとめるためにも言語化してみようと思う。

僕は中学生の時にメンタルの問題が発現した。その時から、病院に併設されていたカウンセリングを受け始めた。中学生の時に受けた場所は少し遠くて、段々通うのが難しくなり後にスクールカウンセリングをメインに切り替えている。環境が変わる毎に僕のカウンセラーは変わる。たぶんそれもあまりよくなかったのかもしれない。就職をきっかけに、スクールカウンセリングからも卒業して、けれど必要に迫られる事態にはなった（休職からの無職コンボ）から、一つの特定の施設を探し当てて今に至る。今の場所に通い始めて、2年目。ちょうど私生活も少し落ち着いたから、難しい時期ではあるのかもしれない。

きっかけは「褒め言葉を素直に受け取ることができない」という話をした辺りからだと思う。それは僕にとって人生の悩みの中枢にあることだから口にした。思うにその時から、少しカウンセリングやそれを捉える僕自身の心的内部は変化していったのだ。

その話をしてから、カウンセラーさんに褒められることが多くなった。僕は話の中で、日常の悩みとか、それに対する内部の思考を言葉にしていくのだけれど、「バランスがとれている」とか、「自分の気持ちについてよく考えている」とか、しっかり褒められる。僕はそれに対して「そうなんでしょうか……」とうまく反応できずにいることが多い。いや、カウンセリングにうまく反応しようというのが間違っているのかもしれない。けれど、そのしっかりした誉め言葉を僕は消化できずに僕の中に残る。それに耐えきれず、別の話をする。やはりしっかりと物量と質量を持って褒められる。僕の中にはまた消化できない言葉が残る。それの繰り返し。

向こうも僕の自己肯定感の不足を感じているから、毎回きっちり言語化してくれるのだと思う。僕自身褒め言葉を素直に受け取りたいと思っているから、毎回ちゃんと捉えようと、消化しようとする。けど、無理が生じてきている、そんな気がするのだ。
その無理が生じている事実が、僕が直視するべき課題なのかもしれない。苦しいのも、なんだかつらいのも、面倒くさい課題から逃げる気持ちなのかもしれない。カウンセリングを受けている時には、「ちゃんと捉えよう」「自分のことを話そう」という意識に集中する。だから言い出せずに、他の話をして終わる。それも僕にとっては大切な話題だから、決して悪手をとっているわけではないんだけれど、どうも終わった後の疲労感やら消化不良感が否めない。

「怖い」のかもしれない。基本的に、「僕はヒトより劣っているし努力も不足しているからせめて『ちゃんと』考えれなければならない」と常に思っている。その『ちゃんと』考えた結果がカウンセリングの先生に褒められることが多いのだけれど、それを当然のように思ってはいけない、謙虚にいなければならない、満足してはならない。そういう構造がある。褒められて、「僕が考えたことは正しかった」と思う気持ちより、「この言葉に甘えて考えるのをやめてはならない」という強迫観念じみた固執があるのだ。思えば変な話でもある。「『ちゃんと』考えた結果、ゴーサインが出たのでこの調子で考えていこう」とならず、「満足してやめてはならない」と叱り飛ばす言葉だけが出力されるのだ。よくわからない。純粋な意味でなんでこうなるんだろうと今は思っている。とにかく、『ちゃんと』たゆまぬ努力を、という自分自身からのお叱りの言葉が、僕に褒め言葉を受け取らせない枷になっているのだ。

褒められたくてやっているわけじゃない、と叫んで怯えている自分もいる。
もちろん、その言葉本当なん？と疑念を抱いている自分もいる。
でもその褒め言葉たちを受け止めなければならない、と追加でお叱りをする自分もいる。エトセトラ、エトセトラ。

様々な自分のフィルターで水をこしていった結果、フィルターが厚すぎて僕の内部に届くまでに大した水分は残らなくなる。むしろフィルターの中に浮いた消化不良の雑念生ごみだけを直視してしまい、もらいゲロを催すのかもしれない。そのまま飲んでいいものを、恐怖という薄汚れたフィルターを重ねて、本来とは別の飲料に腐らせていっている、ような気がする。不潔なフィルターじゃ新鮮な真水も腐るのだ。

その辺のフィルターを洗浄していく作業も、カウンセリングの課題なのかもしれない。片付けとか清掃は苦手だ。とにかくできないマンだ。それがカウンセリングの舞台でも発揮されるという訳か。つらい、マジ無理、ワンタッチで新品に切り替えられる仕様とかないですか。ないですね、無理ですね。つらいです。

結局、やっていくしかないのだ。汚れを洗っていかなければ、メンテナンスしなければならないのだ、僕みたいな清掃無理太郎は。約4週間後の議題は決まってしまった。そう考えると、あまりに1時間という枠は小さすぎる。いや、ちゃんと枠を設ける必要性や効果は理解しているつもりだ。けどなかなかこれが難しいねんな、他の話題に夢中になって臭いものには蓋をしてしまいたくなる。


やはり掃除と清掃は僕の人生最大の課題なのだと、そんなことを考える仕事前日の夜中。汚い部屋を目の前にして絶望している年末の気分だ。
もやっと汚れもキュキュッと落ちる洗剤を常時募集しています。
いくらで買おうかな、清貧生活は厳しい。
めずらしく純粋にお金が欲しくなるのであった。