はじめまして。 僕は「おにーさん」です。りんね……拾った子が僕をそう呼ぶから、ここでの僕の名は「おにーさん」とすることにしました。 あれは会社帰り、川辺で入水をしようとしていたところでした。 「おにーさん、どうしたの」 相当僕の顔は鬱屈としていたのでしょう。小学生くらいの女の子が、隣に来てしゃがみこんでは僕に話しかけてきました。心配そうな顔で。 「もう、しんじゃいたいのかな」 女の子は隣に来た瞬間から、僕のそのときの気持ちをすっかり見抜いていました。僕が情けなく頷