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#12 笑い話にしようよ、笑ったりしないから
容姿のこと、お金のこと、家族のこと、過去のこと。コンプレックス、ジレンマ、あるいは誰かに対する申し訳なさ。
誰しもそんな、口に出すことすらためらってしまう、心がぎゅっと辛くなる話題や苦悩がある。こういう話題って暗いしネガティブになりがちだし、そしてそしてすーごくセンシティブだから、普段自分から誰かに話すことって滅多にないんだけど、ごく稀に話す機会があったりする。
私の場合は親友、その中でも同じ境遇だったり、同じ温度感で感覚を共有できる人と話す時だ。人によっては同じ境遇ではなくても、心を許す存在と話す時かもしれない。
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ここで念の為一言言っておくと、このnoteは心がぎゅっとなる苦悩を誰かに話した方が良いという内容ではない。
自分自身が自分の苦悩を人と共有しあった時の気づきをつらつら述べるnoteである、それだけ念頭に置いて読み進めて欲しい。話に戻ろう。
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わ〜〜🥲分かるわ〜それ🥲辛すぎるよな〜....
というフレーズを、理解して貰えた喜びと辛さが混じった半泣きで連呼しながら、お互いの苦悩を共有しあうとあることに気がつく。
人の苦悩って金髪のハウルとよく似てるな。
スタジオジブリのハウルの動く城(2004)で登場するハウルを思い浮かべてほしい。思い浮かぶのは金髪のハウルではないだろうか。でも実際、上映時間119分の中でハウルが金髪なのはたったの7分だけだ。残りの時間は紺色か黒かオレンジ。
なのに、みんなハウルと言えば金髪を思い浮かべる。今日金曜ロードショーで見た人も、何年も前に映画館で見た人も、みんなハウルは金髪だって言うんだ。きっとそれは金髪のハウルがあまりにも魅力的で忘れないように頭に焼き付いてしまってるからだ。
ソレは、たったのひとつだけかもしれない。ソレはずっと昔の話かもしれない。けれど、どんな時だって心をぎゅっと辛くさせるソレは、自分にとんでもない影響を与えていることを実感させる。だからずっと、いつも頭のどこかに、心のどこかにソレはある。苦悩とはきっとそういうものだ。
私にしか分からない苦悩があって、あなたにしか分からない苦悩があって、それは誰にも救えない傷であって、どっちが辛いとか天秤にかけるんじゃなくて、そういう苦悩を誰しもが持ってるんだってことを、念頭におきながら常に人と接すること。それが私は優しさだと思う。
時々、自分の苦悩を笑って話す人がいる。
本当の意味で苦悩を乗り越えた人と、本当は心がぎゅって辛いけど、話し相手と気まずい感じになりたくなくて頑張っちゃう人だ。見たらわかる。
私も自分の胸の内にあるこの苦悩が、いつか笑い話になればいいなと思う。
でも今は笑ったりしないよ。自分にも、苦悩を共有してくれるあなたにも、真っ直ぐ向き合って、ゆっくり付き合っていくんだ。
もしいつか、笑い話になった時は拍手して笑うからさ、絶対お祝いのパーティーしようね、
約束だよ。
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