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オブラート4枚目「素朴な味だね」

皆さん好きな食べ物ってなんですか?

私はきんぴらごぼうとか、卯の花とか、ひじき煮とか、切り干し大根とか

基本的和食の副菜大好き人間です。

そしてうちの主人(オブラート1枚目に「彼」として登場)は真逆で

肉・肉・肉!です。もういい歳なのに。。(一回り上です)

そんな彼は交際していた頃、私の作ったご飯を初めて食べた時言いました。

「素朴な味だね。美味しい」

そのオブラートも剥がしてしまおうと思います。



そもそもお肉が好きと言いますが

良いお肉を塩だけで頂く・・・なんてのは見たことがありません。

そう、ステーキとかに、コテコテのソースをたっぷりつけて食べるんです。

そんな方に、私の手料理なんて振舞っても

味がしないのと一緒じゃないか!

それをオブラートに包みに包んで「素朴な味だね」が出た訳です。

しかも「美味しい」をつけることによって自己防衛。ずるい。

ちなみに結婚してからは「薄いよね、味」とはっきり言われました。

一言いわせて頂きます。

それでも濃いめじゃーーーーい。

塩分過多もいいところ。

お義母さんは普通においしいって食べてくれてるもの。

ちなみに「素朴な味だね」と「やさしい味だね」は全くの別物です。

「素朴は味」は早い話

素材の味はしっかりするけど全体的にぼやっとしていて締まらない味。

「やさしい味」は

塩味も感じられるしちゃんと味はあるけれどくどくなくバランスのとれた薄味。

そして前者を言ってはいけない人種がいます。

それは、主人のように全く料理をしない人です。

料理をしない、ほとんどしたことがない人は必ず後者のオブラートを使うようにしましょう。

世の奥様・ガールフレンドの機嫌を左右する言葉です。よろしくお願いします。(笑)


別に主人をディスりたい訳ではないのでそこはご理解頂きたい。

ただ「あー、オブラートの使い方間違ってんなーこいつ」って思ったので

存分にネタにさせて頂いた次第です。

今は頑張って薄味に慣れさせています。

幸いご両親とも同居していて、仕事の時間の関係でお義母さんがご飯を用意して下さることも多いので

色々な味を食べさせることができています。

ちなみに私の作る副菜系はお義母さんにとっても好評なので

主人に何言われても「料理する側」の特権で今まで通りの味付けを貫いていこうと思います。

つーか、マジで

12歳も年上なんだから身体のこと考えて・・・というのが本音です。

ちなみに梅干しを使った副菜も多く載っている

「紀州まであとひと口」も是非お目通し頂ければと思います。

よろしくお願いします。



【おまけ】

高校生の頃、年子の兄と毎日母が作ったお弁当を持って行ってました。(高校は別でした)

ある日、母が「お弁当作る時間無かったごめん!」と、おにぎりだけ作って渡してくれました。

おにぎりでも十分有難いし、その日は休み時間明けに数学の小テストがある日だったので、勉強しながら片手で食べられるものは助かりました。

お行儀は良くないのでよい子は真似しないように。

昼休み、前の席の友達と問題集見ながらおにぎりにかぶりついた瞬間

爆笑しました。

あっまwww

もうお分かりですね。母は塩と間違えて砂糖を振っていました。

「お母さん、おにぎり砂糖味なんだけどw」

あまりにおかしくてその場で母に電話しました。電話越しに「うっそー!」と、何故か向こうも大爆笑していました。

仕方なく購買に行くも、ほとんど売り切れていて小さなクリームパンだけしか買えず。

とりあえずそれでお腹を落ち着かせ、小テストを乗り切りました。

帰宅してもう1度母と爆笑していたら、兄も帰ってきました。

おにぎりのケースをシンクに置く兄。

「え、お兄ちゃん、おにぎりは?」

「食ったけど」

母と目を見合わせて、もう1度兄をガン見しました。

「今日、砂糖で握っちゃったみたいで・・・〇〇(私本名)から電話もらったんだけど」

「あー、うん。甘かった。まぁ、食えたし。おかかしょっぱいからいい感じになったよ」

私はこの時本当のオブラートを見た気がした。

おにぎりが、甘かった。それだけのこととして、兄は全部食べたのだ。

何も言わない上に、甘かったことを追求しても母を責めも笑いもしない。

正直、初めて兄を尊敬した。

もちろん本当に食べたのかは不明であるけれど

母を傷つけない為のオブラートを何枚も持っている兄は少し男前だと思う。

少なくとも、その場で電話をかけてしまい

おにぎりも1個半しっかり残して帰ってきた私よりは何倍も大人に見えた。

思えばこの頃から、私はオブラートに注目していたのかもしれない。

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