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オブラート7枚目「行けたら行くわ」
もはやオブラートなのかさえ怪しいワード
そう、「行けたら行くわ」。
これは≒「行かない」である。
そのくらい皆さんもご存知であろう。
しかしあくまで≒なのだ。
例えば「〇日の祝日、皆で某ネズミの国に行こうよ!」という言葉に
ノリノリな者は「行く!楽しみ!」と即答するだろう。
では私のような着ぐるみ恐怖症の人間はどうだろうか。
相手がある程度親しい友人だった場合
「ごめん私無理。遊園地興味ないし」
ときっぱり断れる。
ところがこれが知り合って間もないけど知り合った時のテンションのまま誘われたような相手だったり、目上の人だった場合
相手の気を悪くしないよう細心注意を払って言うだろう。
「ん~、まだ予定わかんない。行けたら行く」
直訳すると、「検討します」に当たる。
もちろん前向きな検討はしない。
正式にお断りするまでの時間調整である。
結果はもちろん「行かない」。
こんな誰もが知っているフレーズならオブラートでもなんでもないような気がしないでもない。
だかこれは実に相手思いなオブラートである。
そもそも自分の提案したことに「興味がない」ときっぱり言われて相手が傷つかないという確信がない限りは
なるべくやんわりとお断りするに越したことはない。
「誘ってもらって申し訳ないんだけど、私遊園地苦手なんだよね」
と若干腰低めに「行きたくない」旨を伝えたらどうだろう。
確かに効果的ではある。だがこの場合は相手が気を遣うのだ。
「ごめんね、知らなくて。じゃぁ他の所に遊びに行こうか」
こんな気の遣い方をされてはもう譲り合いが止まらない。
「いや、私抜きで行ってきなよ~」
「え~、でも皆で遊びたくない?」
このような流れを私は何度も目撃してきた。
「予定確認して行けたら行くから、皆で先に計画立てておいてよ~」
と言えば簡単ではないだろうか。
そして次に皆で遊ぶ計画はお断りした自分自身が立てれば済む話である。
その「次」の時にでもやんわりカミングアウトできればベストではないだろうか。
30を過ぎてからはなかなかそういうことは無いけれど、若い頃は「断り方」がわからなかった。
しかしそのコツを押さえておかなければ、大人になった時に大変苦労する。
もちろん仕事においては「できたらやります」なんてのは言語道断である。
「やります」or「できません」の2択だ。
しかしプライベートで上手く人間関係を保っていきたいのであれば、こういったオブラートは何枚か携えておくことをおすすめする。
そしてこのオブラートは、包まれた側も少し考える必要がある。
「行けたら行く」の結果来なかった相手は、その物事に興味がないのかもしれないと頭の片隅に置いておいた方がいい。
その後カミングアウトがないにしても、3回以上同じ物事にお誘いする前に確認を取ってみる等してみても良いのかもしれない。
包む側の思いやりと、包まれる側の洞察力が綺麗に合致した時
多少趣味が違くともその友情は永遠モノとなるだろう。(適当)
ところで、わかっているとは思うが
「行けたら行くわ」で結果お断りしたその予定日に
「暇すぎてずっと寝てた~!」なんて投稿をSNSでしてしまわないように。
相手との関係性によっては修羅場になることもある。
それも、何度か見た。
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