魔術師から見た、コール・オブ・クトゥルフにおける日記の必然性
こんにちは。
魔術師系Vtuber(になりたい) 星見夜 天炯です。
魔術師という一風変わった目線で、コール・オブ・クトゥルフ(以下CoC)のお話をさせていただこうと思います。
今回取り上げるお題は、CoCである程度シナリオをやった皆さんが抱くことが多いであろう、ある疑問についてです。
そんな物ないよという方も、下の文をみたら疑問に思うかもしれません。
では、いきます。
「魔術師ってなんで日記に全部書いちゃうの?」
上の疑問に、少しは思い当たる節はあるのではないでしょうか?
なんで悪巧みとか、心情とかを、ペラペラペラペラと全部日記に残してるのか疑問に思ったことはないでしょうか?
この一見マヌケな行動。しかし、実は魔術師という生き方にとっては納得しかない理由が隠されているのです。
結論から言わせていただきましょう。
むしろ、日記を書かない方が魔術師としては失格です!!
その理由についてです。
幾つもある魔術結社のうちでおそらく最も有名だろう、「黄金の夜明け団」の魔術教本より、要約し引用させていただきます。
(ジョン・マイケル・グリア著 伊泉龍一訳
生命の木ーゴールデン・ドーンの伝統の中のカバラより)
魔術師にとって必須の3つの【訓練】があります。
1つ目は、研究をすることです。
魔術師は多方面に関心を持ち、様々な分野の勉強をせねばなりません。勿論、魔術についてもです。
これは「黄金の夜明け団」がハーバード大学卒やノーベル賞を取った詩人なども属している、ハイクラスの集いだったことも影響しているのでしょうけどね。
2つ目は、習慣をつけることです。
意図して習慣をつけることは、自己分析と自己支配を行う助けになるのです。
毎日できるだけ同じ時間・場所で祈る習慣や、儀式をする習慣。果てはお風呂場で体を今までと逆側から洗ってみるなどなんでも良いのですが、意図的に習慣を身につける訓練が必要です。
3つ目は、日記をつけることです。
なぜなら、人の記憶というのは人の機能の中で最も信用できないものの1つだからです。
人は自らの記憶を書き換え、捻じ曲げ、忘却する機能を有しています。
魔術師の行うことは、殆どが魔術師本人の主観でのみ観測されます。
よって、この記憶捏造機能から、魔術の訓練の結果を守らなければなりません。そこで、魔術師は日記をつけるのです。日記を脳内で書き換えることは出来ませんからね。
魔術師の目標のひとつには自らの感情の統制がありますから、自分の感情やその動きまでを含めて詳細に記録しなければならないのです。
そうして長く付けられた日記は、主観的な出来事である魔術の訓練を、自分で客観視するための道具となっていくのです。
今語ったことは魔術師の訓練の基礎の基礎です。魔術師を目指す人、魔術師を名乗る人はこの3つの訓練を出来る限り続けていくべきでしょう。
CoCで黒幕の魔術師が日記をつけるのはごく当然だということが分かっていただけたと思います。
日記をつけずんば魔術師にあらず。
これだけを覚えて頂ければ、今回の記事を書いた甲斐が有ります。
みなさんもCoCで魔術師のキャラを出す時は、必ず日記をつけさせましょうね!
一般人のNPCが日記をつけていたのは何故か?
趣味じゃないでしょうか。
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