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インド映画『RRR』の疑問・質問に答えてみた(ネタバレ注意)

「RRR観てわかんないところあったら質問ください」ってマシュマロ投げたら凄い数の質問がきたので、ここでまとめて答えるね。
ただ、私は公式とは一切関係がないただの通りすがりのインドオタクなので、内容は間違ってるかもしれないからごめんね。

あと、お答えがよくわからないものも「わからないです」ってお返事してます。どなたか識者の方いればぜひ!

ネタバレしかない記事なので、ネタバレ気になる人は絶対に読まないでね!
先生との約束だよ!

ネタバレ記事はこっちにもあります。あわせてどうぞ。

『RRR』について教えて!

エンディング曲で、「月にいる鹿」という歌詞があったと思うのですが日本の月にウサギがいるように、インドの月には鹿がいるのでしょうか?

たぶん月神チャンドラの乗物(ヴァーハナ)が鹿やレイヨウだからだとおもいます。チャンドラのヴァーハナは白馬とかもあるんですけどチャンドラはムリガーンカ(鹿の印を持つ者)という別名もあるので、月と鹿はセットなのかもですね…もしかして月のクレーターが鹿の斑点の模様にみえるとか?(あと鹿とレイヨウは混同されがち)

冒頭、虎の捕獲を終えたビームが、アクタルとしてデリーの街中に戻る前に着替えをするシーンがあると思うのですが、あの時目に何を塗っていたのかが地味に気になっております あれはどういった行為で、何のためにするものなのでしょうか?(おめかし?とかですかね…?)

あれはsurmaといってムスリムがまぶたに塗るもので、宗教的な意味があるそうです。つまりビームがあれを目に塗ったのはムスリム仕草です。
目の周りを黒くするのは中東や南アジアにある風習で、様々な理由があります。女性の化粧だけではなく子供や男性も使います。
元々は邪視避けや太陽の眩しさを避けるためのものです。
インドの場合はヒンディー語だとカージャル(kajal) काजल 、ウルドゥー語だとsurma。
ムスリムが使うのはsurmaのほうでkajalとは区別されていてます。
surmaは鉱物を粉状にしたものをまぶたや目の周りに塗ります。
kajalもアイラインに使いますが材料はギーやヒマシ油などの煤を使うので違いがあるそうです。ちなみにkajalの処方はアーユルヴェーダにもあって、こちらは目薬としても使われます。

ムスリムが使う方もkajalと同じ材料だと思っていたので、調べたら違うことがわかりとても勉強になりました。
でもsurmaという名前で売ってる商品は、材料がkajalと同じ作り方のものもあるようでした。鉛が入ってて中毒になるとかそういう問題があったみたいで、もしかしたら材料が変わったものもあるのかなあと思ったり。
市販の商品だと、目の周りに塗る黒い粉=surma、ペンシルタイプや塊のもの=kajal という区別をしているようでした。
このあたりは詳しくないのでだれか識者の方に聞きたいところ。

ラーマとビームが初めて会うシーンにて、子どもが取り残されているところで「この子泳いだらええやん」と友人に言われ、自分はあの少年が泳げないのではないかと思ったのですが確証がなかったので「危ないんよ」とだけ答えました。(我々は授業で泳ぎを教わりましたが教育に水泳がない国もあると聞いたことがあるので)映画内の時代のあの少年のような子どもは泳げるのでしょうか?

映画の中のあの子は泳げるんじゃないですかね、川に投げ出されても這い上がったので。状況的に周りが火の海だから逃げれなかったとか、子供がパニックになって動かなかったからああいう助け方をしようとしたんだとか、とかそういう理由じゃないでしょうか。
ただ、子供が泳げないというのはインドではよくあることだそうで、川や海が近くにないとか、学校にプールがないから泳ぎを教えないし教わる場所もないとか、そういうのはあるようです。

RRRのスコット夫人の最後のシーンで、夫の額にだらだら黒い祝福を与えていたのは、なにかインド的な意味があるのでしょうか?当方無学のため、キリスト教の洗礼を皮肉ってるのかな、くらいしか思い付かなくて……

あの意味はよくわかりませんが、頭に血をたらす描写多いですよね…あれは監督が好きなのかと思ってました。あと何回かみたら意味がわかるかもしれませんが…ここからは深読みですが、冒頭でビームが頭に血をかけるシーンと対になっているとかならおもしろいですね。

ナートゥダンスの元になったものはあるのでしょうか?

音楽やダンスは詳しくないのでよくわからないのですが、あるみたいですね。テルグの伝統的なリズムを元にしているのかな。どなたか識者の方〜!
……と書いてたら、アンジャリさんが「これなんじゃね?」とおしえてくれました。インド古典舞踊のシヴァのダンスです。片足を高くあげて踊るダンスなので。もしかしたらこういうシヴァのダンスや古典も取り入れてるのかもですね。

マッリちゃんが歌うkomma Uyyalaとビームの歌のメロディーが一緒なんですね。ゴンド族のなかで歌い、語り継がれた音楽なのでしょうか?また、ゴンド族の口承文芸があれば教えてほしいです。

ゴーンド族については詳しくないのでよくわからないです。絵画は有名ですが。もしかしたらあのメロディーもゴーンド族の歌をもとに考えたとかなら素敵ですね。識者の方〜!

RRR終盤で火のついた棒をラーマが武器にするシーンがあったのですが、火のついた棒はインドの神話や文化において意味があるものなのでしょうか?
(カーラ黒い砦の闘いやKGFでも火のついた棒を武器にするシーンがあったと思うので気になった次第です。)

インド神話的な意味だと、火は浄化するものなので倒すと同時にお清めもできますが、たぶんそういうことより武器として強いからじゃないですかね…あと夜だと光が映える…

作中、人物名としてはビームとラーマなのにラスト2人の無双時の歌では「ビーマン」「ラーマン」と聞こえるのですがこれは何か意味があるのでしょうか。なんだかとても気になってしまい…。もしお手隙の際にでもお教えいただけたらとっても嬉しいです…!

あの曲はテルグ語ではなくサンスクリットで書かれた歌詞なのでraamam になっています。私はテルグ文字はわからないので、ネットに落ちてたサンスクリットのデーヴァナーガリー文字の歌詞(raamam raaghavam)貼っときます。(歌の通りじゃなくて省略されてる部分もありますが)

रामं राघवम् रणधीरम् राजसम् (२)
रुद्र धनुस्सम समान स्वधनुश्टाङ्कार भयं भ्रान्त शात्रवम् रामं राघवम् रणधीरम् राजसम् (२)
गाण्डीव मुक्त पुङ्खानुपुङ्क शरपरंपरा दवली शतम् रामं राघवम् रणधीरम् राजसम् (२)
हस्थिनापुर समस्थतिघस्ति कुम्भस्थळ विचरन् नटराजम् (२)
रामं राघवम् रणधीरम् राजसम् (२)

「マッヴ女神の社なら白人も入ってこない」的なセリフがあったのですがマッヴ女神とはなんでしょう?

識者によるとMavullammaという神様のようです。

RRRのエンディングのダンスで、拳をつくり手首を捻る振り付けが印象的でした。そこで質問なのですが、インドのダンスの振り付けにはハワイのフラのようにそれぞれ意味があったりしますか?

RRRはエンディングのダンスもよかったですよね!インドの古典舞踊の場合は意味があって指の形(ムドラー)や表情(アビナヤ)で意味を読み取ります。現代のダンスでも使われたりします。

RRR、体験してきました。
映画の中でラーマによびかけるのに「ラーマ」だったり「ラージュ」だったりしたようですが、ラージュってどういった呼び方なのでしょう?

RRRのラーマがラージュ呼びな件、本名がラーマ・ラージュなので、字幕ではラーマに統一したのかな、と思いました。

A・ラーマ・ラージュのラージュでしたか ありがとうございました。追加の質問ですが、名前呼びと名字呼びで、その関係性がわかるものでしょうか?例えば名字呼びする場合は上司と部下のような

そういう場合もあるとは思います。ただ、インドは英語とは名前のルールが違うので、人によって違うかもしれません…

※追記
アッルーリが姓、ラーマ・ラージュが名前だそうです。
インドの場合、身分や家柄などいろんな意味を名前に加えていくところもあり、名前がたくさんある人がいます。

RRR内で、英語とヒンディー語以外の言葉って喋られてましたか?英語用字幕以外にも字幕があった気がして……

RRRはテルグ語の映画なので、基本的には主人公たちはテルグ語で話をしています。しかし、物語の舞台はデリーで、ヒンディー語圏です。
テルグ語はデリーでは通じないので、集会のシーンなど一部では通訳がいてテルグ語→ヒンディー語に通訳があり、そのとき違う字幕がでています。
テルグ語がメイン、ヒンディー語と英語があって、それぞれに字幕がついているかんじです。(もしかしたらウルドゥー語もあるかもですが)

ラーマがラッチュの似顔絵を手に探し回っていたときに、市井の二人組が十字の皮?のようなものを敷いてゲームをしていたのですが、あれは何なのでしょうか、ご存知でしたら教えてください!

よくお気づきですね!!!!!私もきになってたんですよ!!!細かく見てないのですがあれはたぶんPachisi(パチーシー)というゲームだとおもいます。古代からあったサイコロゲームです。ムガル帝国時代ではお庭にマス目を描いて人間を駒にして高いところから見ながら人間チェスみたいなことをしてたらしいです。遊び方はこちら

RRRの後半の、シータがラーマについてビーム一行に話しているシーンの後ろの神像はどなたでしょうか、男女のようなのでラーマとシータなんでしょうか?

ラーマとシータとハヌマーンがいるのでラーマ神の寺院です。
ラーマとシータの寺院の前で手を重ねて誓うビーム、まじハヌマーン。


兵舎の近くの森の中にあったラーマ像ですが、あのようにひっそりとした場所にあることは珍しくないのでしょうか

別に珍しくはないとおもいます。インドに行くと、どこにでも神様がいます。なにかしらの理由でちょっとした石とかがカジュアルに神様になってたりするので。もちろん映画のために必要であったというのもありますが。
それにしてもあのラーマ像はすごいイケメンでした。

マッリが受け取った黄色のバングルには何か書かれていたのでしょうか。

刺青とおなじような模様が描かれていました。IMAXでは見えましたた。ゴーンド族の絵というか模様だと思います。


マッリが黄色のバングルを付けてる場面はありませんでしたが、何か意味があるのでしょうか?

とくにないのかな。特別なものとして大切にしてたのかも。あるいはそんなものつけるなと言われていたか。


前半でビーマが肉の塊を2つ担いで運んで受け取ったラッチュがエアシューターみたいなとこに入れてましたが、単純にかまどでしょうか?

ガオーって音がきこえました。虎さんたちへの餌です。
RRRではすべてが伏線。


ビームの絞首刑の場所となったのはヤムナー川のほとりですが、川自体に意味はありますか?

ヤムナー川はガンジス川から分かれている聖なる川ですが、この場合はデリーから南に逃げやすいように川に近い刑場にしたってことだとおもいます。


ビーマとマッリを逃して捕まったラームが、牢で懸垂しているシーンで流れる古典舞踊のリズムにこめられた意味はありますか?

かっこいいいから??ですかね?あれはコナッコルってやつですね。牢でラームが言った言葉はバガヴァド・ギーターですし、その流れであれで鼓舞されるのはとてもアツいなあとおもいました。ちなみに同じ曲がオープニングでも流れてたような。


ラストのハッピーエンドの形についてです。インドの独立は最終的にはサティヤーグラハで勝ち取った形ですが、その決定打だけではなく、それまでの武力での抵抗も不屈の歴史としてポジティブに考えられているということでしょうか?

インドの独立は、民衆がサティヤーグラハ(非暴力不服従運動)のみで勝ち取ったわけではなく、直接的な原因は第二次世界大戦の負債にあえぐ英国がインドを手放さざるを得なくなったからですね…インドを構ってる暇がなくなってしまったので。もちろんそれまでに独立運動が激しさを増したからではありますが。
ガーンディーが唱えた非暴力不服従運動は、結局暴動がおこってしまい、ガーンディーが引いてしまったりもして、その後インド独立のときにはインドが東西パキスタンに分割され、多くの人が亡くなり、大変な目にあい、非暴力、ムスリムとの融和を唱えたガーンディーはヒンドゥーナショナリストに暗殺されます。
つまり、RRRの舞台となった1920年以降のインドは、筆舌に尽くし難いいろんなことがあったのです。
あと、インドでは武力がマイナスのイメージになるということはないです。映画の中でもエンディングには武力めちゃ強くてムガル帝国と対等に戦ったマラーター王国のシヴァージーが登場してるくらいです。
まあでもそんなこと気にせずに楽しんだらいいと思います。
インド総督倒しちゃってるので!映画なので!

バーフバリでも思ったんですが頭から流血するシーンが印象的で何度も強調されてるように思うんですがあれは何か宗教的・インド文化的な文脈があるのでしょうか?

うーん、よくわからないのですが、あれはああいうのが監督が好きだからじゃないでしょうかね…頭からの流血。血と目の映像が印象的ですよね…

エンディングで出てきた偉人の名前を教えて下さい。ガンジーとチャンドラ·ボースしか分かりませんでした

残念ながら冒頭のチャンドラ・ボースしかでてないです…そうなんです。ガーンディーは出てないんですよ。パンフレットに載ってるのは、独立運動の最中に散った人たちが多いです。パンフレットに全部詳しく書いてあります。
(まだ映画が公開されたばかりなので、まずはパンフレットに誘導)
私も知らない人がいるので、もうすこしあとになったら詳しく調べてみようと思います。

RRRダンスバトルのシーンで、黒人のドラマーの方が出てくるところではアフリカの文化や歴史が関係しているでしょうか?

映画の舞台は20世紀で、白人の支配はアフリカや様々な地域に及んでいたよということも言いたかったのかもしれません。インドだけの話ではない、みたいな。

ラーマが燃える馬車に乗って登場するシーンがありますが、燃える馬車にはインド神話的な意味があるでしょうか。

多頭の馬車というと私は太陽神スーリヤをイメージしますが、他にも見方はあるかもしれないです。御者=クリシュナなので。
まあでもあとでラーマはラグ家って歌詞がありますから太陽のイメージなのかもですね、ラグ家=太陽神の一族なので。

また、神話としてはビーマもハヌマーンも武器が棍棒とありますが、槍は何のシンボルでしょうか。

ビーマ王子もハヌマーンも普通は棍棒です。
でも映画のビームは槍ですね。あの槍はよくみえなかったのですが森の神に捧げられてた槍なんじゃないかな?何本も木の根元に刺さってましたよね。ラーマが矢で折ってビームに渡してましたが。
なのであの槍は森の神のイメージなのかなあと思いました。
インド神話の槍といえば、映画と関係あるかどうかはわかりませんが、ビーマ王子の息子、森に住んでたラークシャサの妻との間にできた息子ガトートカチャは、カルナにインドラの槍で倒されています。

RRR、エンタメ作品としての完成度がすごいな!と思う反面、観る側の知性や良識が試される恐ろしさを感じています。ただエンタメとして消費されていくには勿体無いですよね。解説読んで、さらに噛み締めました。ありがとうございます!また観ますよ〜!

何もしらずにただ「すげーー!」って観るのもたのしいですが、背景にある文化を知るとまた楽しめる、スルメのように何度でも観て楽しむ映画だとおもいます。


昨日RRR観てきました!ナチョダンス、YouTubeの動画はチェック済みでしたが、ああいうシーンだったとは…!イギリス人男子は、初めてなのに頑張ってナチョナチョについていってトップ3に残ってましたね。育った環境的に有色人種を下に見ていたり、恋敵フィルターもあったけど、実はそこまで悪くない奴なんじゃないかとも思えてくる、爽やかなバトルに乾杯です。

そうですね。あの青年はあのバトルにしかでてこなかったですよね。
ダンスしてくれていいやつじゃん。


アフリカ黒人は英国支配下のインドにも多くいたのでしょうか?インド映画で黒人キャストを見るのは初めてだったので、気になってしまいました。

白人が連れてきた黒人は多かったと思います。あと白人でも、19世紀末は英国が支配してたスコットランドのほうの人たちとかもインドの最前線にほうりこまれてたりしてました。英国ようしゃない。

当時の「警察官」は庶民目線ではどういう扱いだったのか、もしご存知でしたら教えていただきたいです劇中での台詞や扱いでネガティブな印象を持たれているんだろうな、という想像はつきましたが、その温度感がどの程度のものだったのかというのはあまり分かりませんでした

まあ英国政府の犬でしょうね…

こんにちは。いつも楽しくツイートを拝見しております。RRRとても楽しかったですね!インドの文化や歴史に興味があり、気になる部分はたくさんあるのですが、シータの髪型もインドではよくされるものなのでしょうか?いくつかインド映画は観たのですが、三つ編みのツインテールは初めてでとても可愛かったので、もしご存知でしたら教えていただけると嬉しいです。

ありがとうございます。三つ編みくるりんツインテールは、インドでは子供や学生さんがしてるのはみたことがあります。でもサリーを着るような成人女性がしているのはあまりみないような。あの時代には普通だったのかわからんのですが、子供の頃のツインテールのイメージをわかりやすく観客に踏襲させてかったのかじゃないかなあ。(村を出たあとは普通にまとめてる)

ビームの弟とビームの飾り紐でラーマが2人の関係を確信するシーンにつきましてもお願いできればと思います。あの紐は一体…?(そういえばバーフバリでバラーラデーヴァが黄金の紐をつけていたような?)紐が似ていれば家族とわかるものなのでしょうか?

「契り紐」というのはどういうものですか?お守りのようなものかなとは思うのですが、一目で兄弟の繋がりが分かるほど特徴的なものなのでしょうか?

ヒンドゥー教徒が左肩にかける聖紐は、つけたらはずしてはいけないものです(定期的に交換する)。ラーマも冒頭では白い聖紐つけてましたね。
ただ、どういう設定なのかわからないので想像ですけど、ビームたちは森の民のゴーンド族なので(厳密にはヒンドゥー教徒の枠外にいる人たち)あの契り紐というものは聖紐とは違うのかもなあと。仲間を見分けるためのなにか?お守り?みたいな??おそらく彼らは本当の兄弟ではないとおもうので。
彼らはヒンドゥー教の風習を強く受けているので、同じ神様を信じている場合もあるし、実際映画ではシヴァ神やラーマ神に祈ったりしてたので、彼らにとってのあの紐と、ヒンドゥー教徒の紐がおなじかどうかはわからないですがやっぱり紐ってのは重要なんだろうなと思いました。
あとバラーラーデーヴァのはあきらかに聖紐ですね。黄金製みたいでしたが。


ヒンドゥー教徒のビームがイスラム教徒のご家庭に居候していた事について、毒を受けたラーマが違和感に思うらしきシーンがありました。あれは家族一宗教なのでおかしいという感じなのでしょうか?どの程度のどういう違和感なのかわからず…

ビームはイスラーム教徒(ムスリム)のはずでした。でも、あの薬を作るシーンで、ビーマがシヴァ寺院にお祈りしてたのですよ。それをみたラーマは「あいつムスリムじゃない!」と気づいたんだとおもいます。

橋からの仲良しソング中の描写について
柵の外の家畜を抱き上げるシーン(泥棒と間違えられた?)と、ビームが肉を運んで仲間に渡すシーンの意味がよくわかりませんでした。

枠の外の家畜をビームが盗もうとしたところ見つかったんじゃないかとおもってました。が、もう一度みたらちがってましたね、枠の中に戻そうとしてたのを泥棒とまちがえられたんですね。
あとビームが肉運ぶのは、ラーマからしたら「ムスリムだから肉をたくさん食うんだなあ」って見えますね。
あと前述しましたが、あの肉が放り込まれたのは虎さんたちがいる場所で、穴から唸り声がしてました。つまりあれは餌です。

不浄の左手で食べるのはよくないとよく聞きますが、作中で注意されていたようにちょっと行儀が悪い程度なのでしょうか?

インドではご飯たべるとき左手を使わないです。現代では左利きのひとは幼いときに厳しく矯正されることが多いと聞いてます。左手は不浄なので(左手でお尻洗うし)。あのときのラーマには「注意されてるくらいで済んでるなら優しいお母さんだなあ、そういえば俺の弟もそうだったなあ」ってかんじにおもわれてるのかなあっておもってました。

インド俳優さんの来歴では「父は映画監督の〇〇、母はは女優の△△、叔父は〜」と、必ずと言っていいほど親族に芸能関係者がいます。
これもカーストの名残で全くツテのない人が芸能業界に入ることは今でも難しいのでしょうか?

そうですね、すごく難しいと思います。たまに背景がない人が大スターになることがありますが、めったにないです。

虎の顔に投げつけられた緑色の何か(?)、あの正体は何ですか?

なんでしょう。あの世界での眠り薬だと思います。薬草でなんかつくってましたよね。森の民だからそういうの得意ってことなんだとおもいます。

RRR、銃弾に関する同じエピソードが2回出てきます。これは元になる英語統治政府の発言があるのでしょうか?それとも創作ですか?軽くネットで調べてみたのですが、日本語ベースだと見つからず。お願いします。

ちょっとよくわからないです。何か他の映画のオマージュとかかもしれません。

ビームはやっぱりマハーバーラタのビームをモデルにしているんですか? クライマックスの戦闘シーンでラーマ肩車するシーンがありますが、ラーマーヤナのハヌマーンがそういうことをするシーンがあります?

明らかに『マハーバーラタ』のビーマ王子です。(ビーマもビームも同じ意味)後ででてくる歌詞とかからも明らかです。ハヌマーンがラーマを肩車する描写はヴァールミーキのラーマーヤナ原典にあったかは覚えてないのですが(読み直してみないとわからないです)ラーマやラクシュマナを肩に乗せて運ぶシーンは絵画に残っています。


おしまい。質問について

予想以上にたくさんの質問、ありがとうございました!インド文化に興味をもっていただきありがとうございます!とりあえずは質問の受付は一旦ここまでにしますね。
いろんな質問があって、たのしく勉強になりました。

みなさんにとってRRRが最高の思い出になる映画でありますように!

内容かぶるところもあるけど、こっちにも気付いた小ネタをあつめてます。よろしくどうぞ。


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