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TOKYO2020 Field Cast体験記④

はじめに

こんにちは、コーヘーです。写真はオリンピックの記念品です。お手製メダルは表彰式チームの人にもらいました☺️

さて、体験記④ということで、完結編です。①〜③とは少し変わって、オリンピック全体を通じて感じたことや考えたことを書きます。長いですが、読んでいただけると嬉しいです。

※①~③は備忘録的なもので、経験を羅列しています。文章もちょっと雑ですが、良ければそちらもどうぞ。

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オリンピックを終えて、私は本当に参加してよかった、オリンピックが開催されて本当によかったと感じています。こう言えるのはいくつか理由があります。

1–東京オリンピックを最大限楽しむことができた

よかったと思う理由、本音で言うとやっぱり1番はこれです。この大会を誰よりも満喫した自信があります。朝6時に起きて競技会場に行き、15時頃まで競泳の表彰式に携わり、帰ったら23時までテレビで観戦。翌日はまた朝から活動…とオリンピックにどっぷり浸かった2週間を過ごしました。この期間の全てが一生忘れられないです。

本当に環境に恵まれて、今大会をこんなにも楽しむことができました。

ボランティアの活動に参加することで、ボランティアのメンバーと一緒にオリンピックを観戦し、応援し、盛り上がることができました。無観客で開催に対して批判的な声も上がっているこの大会をそういう風に楽しむことができている人はごく少数であるはずで、私はずっとそうやってこの大会を楽しみたいと思っていたから、ボランティアのあたたかいチームメンバーの存在は本当に大きかったです。大きな役割なんかなくても、会場で大会を支える一員として活動しているだけでもう大満足でした。

さらに、この大会ボランティアという恵まれた環境に身を置けたのも、私の活動を否定することなく送り出してくれた両親、2週間という長い間泊めてくれた祖父母、私の活動を応援し一緒に通話競技観戦もしてくれた友人達など、周囲の人たちに恵まれていたからです。

オリンピックが始まる前、世間から叩かれている時期はとにかく心が痛かった。(「オリンピックを観ませんか」というタイトルでnoteを出した時期です。)
もし周りの人たちに少しでも否定されていたら、私はこんなに楽しめていなかったと思います。周りの皆さんに心から感謝しています。

運にも恵まれていました。20歳大学3回生というタイミングで東京オリンピックが開催されたこと、それにボランティアとして参加できたこと、そのうえ競泳表彰式チームメンバーという激レアポジションを割り当ててもらったこと、箕面市の摂取券配布が早く2回接種を終えてからオリンピックを迎えられたこと…全てが噛み合ってくれました。

最高の環境で最大限楽しめた。本当に私は幸せ者です。

2–現代オリンピックの価値を捉え直すことができた

期間中ずっとオリンピックに参加して、オリンピックを観て、たくさん心を動かされました。その中で、現代においてオリンピックを開催することの価値を考えることができました。

我々がこれから目指す社会を描く存在としてのオリンピック
近代オリンピックの目的は「世界平和の維持と確立に寄与する」ことであるとされています。また、東京大会の大きなテーマとして「ダイバーシティ&インクルージョン」がありました。今大会を通じて、オリンピックにはこれからの社会を描く役割があることを強く意識しました。

やはり筆頭は様々なメディアで話題になっていたスケートボードでしょうか。それぞれの選手がそれぞれの限界に挑戦し、それをお互いに称え合う姿や、「どこの国の選手が好きですか?」という質問に答えられない、というエピソードなど、選手の皆さんは新しい時代のスポーツのあり方を見せてくれました。ほかの競技でも、国籍・人種・性別といった古く呪わしい価値観を超えて互いを称え合う選手の姿をたくさん目にしたと思います。

オリンピックを通じて、「我々が目指している世界」を再認識できたと感じます。多くの人にとって、個を個として尊重した上に成り立つ世界平和、という遠く大きな目標は、目の前の様々な問題に追われる日々の中で薄れていってしまうものでしょう。それを世界中に思い出させてくれるという点で、現代において4年に1度オリンピックを開催することには大きな価値があるのだと実感しました。

スポーツ振興としてのオリンピック
今大会は東京開催ということで、時差がなく日中〜23時という観戦しやすい時間帯に競技が行われていました。きっと多くの人が今まで見たこともなかった種目を観て、選手を応援して、興奮して、ルールを調べて、その面白さにハマっていったことでしょう。

表彰式ボランティアチームの友人も「フェンシング決勝がすごく面白かった。普段だったらいつどのチャンネルでやってるのかもわからないし観ないけど、オリンピックなら観れる。たくさんの競技のにわかになりたい。オリンピックはにわかになったもん勝ちでしょ!」と言っていて、本当にそうだな、良いマインドだな、と思いました。

メジャーなスポーツはもちろん、マイナースポーツにもバンバン光が当たる。競技を見る人が増える、やる人が増える。各競技の世界選手権とは異なる、オリンピックだからこそ成せるスポーツ振興です。現代オリンピック固有のの大きな大きな価値です。

こうしたオリンピックの価値は開催されていなかったら気付かれなかったり、忘れられていたものなのでしょう。この一年半、多くのイベントが中止になってきました。どんなイベントでも、中止にするのは開催するより何十倍も簡単です。それでも、悩み苦しみながらこの大会を開催したことで、得たものは確実にあったと、そう言えると思います。本当に開催されてよかった。

3–気持ちにプラスの変化が生まれた

最後はとても個人的な話です。元々私はネガティブな性格だし、怠惰だし、引きこもり生活も苦ではないし、「オンライン授業最高!合法ニートや!!」と言いつつこの一年半をダラダラと過ごしてきました。心身共に健康で、精神的に病んだり落ち込んだりしてるつもりはありませんでした。

でも、大会を通じて、気持ちが少しプラスにふれてきました。これは元からあった価値観が大きく変化したとかではありません。コロナ禍でいろいろなことがなくなっていき、知らず知らずのうちに自分の奥の方にしまわれていた気持ちが引き摺り出されたような感じです。同時に、実は結構参ってたのかもな、と自覚しました。もう少し具体的に言うと、「自分の好きなものに全力で取り組む良さ」を思い出し、「もっと良く、もっと良く、という積極性・向上心」を取り戻しつつある気がします。文化祭が好きで、高1からずっと続けてきた自分の根っこの部分に久しぶりに触れている感じです。

だから今は、このオリンピックの経験を「楽しかった」だけのものにせず、これからの糧にするためにどうしていくかを考えています。就職活動が本格化する直前ギリギリのタイミングではあるけれど、大会参加を通じてこうしてプラスの気持ちになれていることは良かったと思います。

参加して良かった理由なんて細かく言えばもっといっぱいあるな(様々なバックグラウンドを持つたくさんの人との出会いとか)とも思いますが、概ねここに挙げた3つが主な理由になってきそうです。

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おわりに

この文章を書いている今、2021年8月26日午前3時20分。パラリンピック本番初日の活動を終え、0時過ぎに帰宅し、なんとかオリンピックの体験記を完成させねばと奮闘しているところです。

オリンピックとパラリンピックの間の2週間で書けるだろ、と思っていた体験記も気づけば4部作累計12000字の大作になってしまいました。活動2日目にして既に濃密な時間を過ごしているパラの体験記が今から心配です。

これを書き上げたので、ひとまず私の東京オリンピックは終わりとして、これからの9日間はパラに全身全霊を捧げたいと思います。

リリースがいつになるかわかりませんが、パラも同様の形式で体験記を書くと思います。よければ読んでください。最後まで読んでくれた方、ありがとうございました。

https://youtu.be/eoYsuDiv19I

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