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毎日本を読む6/21 アタマがよくなる「対話力」 国山ハセン

アタマがよくなる「対話力」 国山ハセン

 日々接客という仕事をしている私にとって、お客様と対話するのは当たり前の日常だ。

 笑顔で挨拶という基本的なことも、やれているかと言えばちょっと自信がない。鏡を見ながら笑顔を作り毎日のトレーニングにしていこう。そして、観察から相手の興味を引き出していく作業は、BARのそれみたいなものである。そこから主にコーヒーや生活における興味へとつながっていく。

 私の場合のアイスブレイクは「お近くですか?」が多い。どこから来たのかは、もっとも差し支えのない入り口で、誰でも抵抗なく答えられる質問のひとつだとおもう。近所でただ立ち寄ったならばご近所トークもできるし、遠くから来ているなら、用事の内容から展開できる。遠くの街からきているならば、それはそれで全国回ってきた私としては展開がしやすい。

 問題は聞き役に徹するができていないことだ。引き出しを開けて全部見せようとしてしまう。
この書では相手の話を聞けとおっしゃっている。
自己紹介をしてもらうというわけにもいかないが、それにちかい情報を引き出すように心がけていくことが重要である。

 多くは飲食店や農産物の話が多い。誰しもお気に入りのお店の一つや二つはあるものである。コーヒーもそのひとつだが、コーヒーマニアな話になるのは避けるようにしている。大概は上辺だけの薄い話になりがちだし、自家焙煎珈琲店で珈琲の話をすると、慣れていない人は大抵萎縮してしまい、どうでもいい保存方法の話などになっていってしまう。そんな話に興味はないのにだ。

 相手が自分のことを話し出したら、短いリアクションで反応すると良いそうだ。相槌→短いつさやき→質問の順だそうである。
なるほどなるほど。
 短い質問を的確に挟むことができるようになれば、確かにテンポが出てきますしね。相手も気持ちいい。ドライブする。

 この書ではその先の高等な「本音の交換」に触れている。「ちょっと踏み込んだことをお聞きしますが」なんて切り込めたらいいのだろう。

 うちの店の場合、初見のお客様でも3時間いたとか4時間いたとかザラで、営業的にそれはどうなんだっていう話なんですが、どっぷり満喫して帰っていかれます。しかしながらちょっと疲れるだろうなーなんて思ったりもします。
 喫茶は毎日のもので、一息つきたいだけというひとがほとんどです。ゆくゆくはそんな放っておいてあげれるスペースがメインで、1日1組だけ本音の対話をするためのカウンターがあるような店づくりをしたいなぁ。
どこか廃業する純喫茶あったら引き継ぎたい!

まとめ

 いろいろなコミュニケーションの本がありますが、国山ハセンさんの本書は自分にはとても合っていて
STEP1 アイスブレイク
STEP2 アイドリング
STEP3 ドライブ
STEP4 トップスピード
という4段階で人に興味をもって接するのは、楽しくも苦しい作業だなと思いました。

 そして「対話」という誠実さがとても素晴らしいと思います。「対話から他者の本質に興味を持つ」という、仕事であれプライベートであれ、人生を素晴らしいものにするために大事な姿勢が、著者の人間性を表していている気がしました。次の書籍もぜひ読んでみたいと思います。


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