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毎日本を読む6/27 デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか 針貝有佳

デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか 針貝有佳

 5年前まで16年間勤めていた会社は、ノルウェー資本の会社でよく社長の変わる会社でした。一時期出向してきたデンマーク人が社長で、そのタイミングで抜擢を受けて名古屋から本社に戻ることができた事がある。
 ハード販売からソリューション引きでの販売に拡張が求められたタイミングで、全社で私たけそれをする事ができた。顧客の将来性にフォーカスし、まだ見えてもいない可能性や改善案を提案することは、私にとって当たり前のことだった。
製品の機能性などに捉われてしまうと、リプレースや新規案件を探していくことになるが、私はそれが苦手だったということもある。あまり面白いとは思えなかった。顧客が新しい気づきを得て、まだ見ぬ方向へ舵取りしていくことを手伝うときに、一番のやりがいを感じていた。
 本書でデンマークが国際競争力4年連続1位のビジネス先進国であるであったことを知った。
確かにその社長は非常に合理的に判断し指針を示してブレなかった。いつの間にか全員が「社長ならどう考えるか」を意識して動くようになり、その後社長が変わってもそれは根付いていた。
これまであったメインビジネスを切り捨て、組織変更にもまったく躊躇せずに断行していった。日本人はそれを実行するときに、「できないこと」にフォーカスしてなかなか前に進もうとしなかったが、60%の状態で前に進み始めないと、とても怒られたのを覚えている。
 その分と言ってはなんだが、「失敗」に寛容でとにかくトライすることには評価を与えてくれた。
これまでのビジネス人生でも上司がマイクロマネジメントせず自由にやらせてくれるときに大成果をあげてきた私は、彼と相性が良かった。
社会福祉や文化の違いがあるので、どの会社でもこのようなことを断行できるかというとそうではないと思うが、ひとつの理想型として頭に置いておくと良いかもしれない。

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