ちょっと思い出しただけ

ただいまお仕事中なのですが、できることもなく黄昏てるので、ま、noteでもいてこましたるかな。と思うわけですが、これといって特記することもなく…。
結構前になりますが、『ちょっと思い出しただけ』っていう映画を観たんですよ。
これね、ジャームッシュのナイトオンザプラネットをオマージュしていて、作中のわたしの大好きな名台詞がしれっと使用されたりしてて、そういうところは鼻につくんですけど、まあそれはそれとして、好きな映画でした。

ようは別れた男女の思い出話なんですけど、伊藤沙莉がさ、池松壮亮と出会ってすぐのデートで水族館へいったとき、あの魚食べられるかなみたいなこと言ったり、最初に出会った時ふたりで高円寺をZIMA飲みながらあるいてるんですけど、その瓶をどこぞの店先に捨てていくんですよ。
そういうところがねー、すごくやな感じで。
でもね、そういう嫌なところが目についちゃうっていうのは、ふたりが別れた現在からの視点だからこそ見えちゃうわけで、好きだった時は気にならないもんだよね。
あいつのああいうところが苦手だったとかあいつああいうところがダメだったなとか思い返してみるときの、懐かしさとほんのり甘酸っぱさと苦さがクロスフェードする感じ、すごくリアルな恋愛のフレーバーがした。
あと鈴木慶一がとある役で出てくるんですけど、最高に鈴木慶一だった。

よかった映画の話って、行数が伸びないね。
いや、まあ、短いに越したことはないんだけど。
クソ映画を観て威勢よく文句書いてる方がいきいきしてる気がするんだよなぁ。
『ザ・バットマン』がいかにくだらないかみたいな話だったら80000文字くらい書ける気がするんだけど。
今年のワースト映画『真夜中乙女戦争』のことはいつか書かないといけないという使命感に苛まれてるんだけど、ワーストというからにはちゃんとしっかり書かないといけないわけで、となるともう一度配信なりで見ないといけなくなり、それがすこぶる気が重いんですよ。旧約聖書のヨブ並みの受難ですよ。はたしてそうまでする必要があるのだろうか。神様、わたしに勇気を。

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