ロナルド・マレット「タイム・トラベラー」を読んでびっくらこいた。
伊豆の山の中でセカンドライフを送っているペーすけです。
図書館で何となく手に取ったロナルド・L・マレット「タイム・トラベラー」という本を読んで、ちょっと驚きました。
アインシュタインの一般相対性理論で、時間が絶対不変のモノでは無いと言うことは知っていましたが、この本は、その一般相対性理論から、タイムマシンの方程式を導き出した物理学者の自叙伝です。
結論から言うと、タイムマシンは実現可能なようで、すでに実証実験の段階に入っているらしいです。
ただ、通常、我々が認識しているようなタイムトラベルとは違い、そのマシンを稼働させてから以後の時間をループさせ、その中でなら未来にも過去にも移動出来ると言う話です。
つまり、過去と言っても、タイムマシン完成前の過去には行けないと言うことで、これは、あのホーキング博士らが抱いていた「もしタイムトラベルが可能であれば、なぜ未来からの訪問者と遭遇しないのか?」と言う疑問は、これで解決したわけです。
ロナルド博士が研究しているタイムマシンが完成して稼働した時点より過去には行けないのですから。
これまでは、アインシュタインの理論を使って、未来に行く事は想定されていました。未来に行くと言っても、光速に近いスピードのロケットで移動する事により、そのロケットに乗っている人間は、地球上に暮らす人間より、ゆっくり歳を取ると言う事で、地球を出発して戻ってきた時には、地球上ではロケットの中よりも何倍も何十倍も年月が経過している・・・つまり、浦島太郎の世界です。
しかし、このロナルド・マレットの方程式を活用すれば、時間のループを作って、マシンをオンにしてから、例えば1年が経過すれば、そのマシンに入って1年前までは戻れるという話です。
限られた過去にしか戻れないとしても、これが実現すれば大変な事になります。
卑近な例で言えば、1年前に戻る事が出来れば、1年間の株相場が分かるわけですから、億万長者になれます。
誰かが交通事故に遭うとすれば、1年前に戻って、それを阻止する事も可能なわけです。
タイムトラベルに付き物の、歴史を変えると未来が変わるというパラドックスも現実のものとなります。
ちなみに、このタイムマシンのパラドックスを解決する方法として、今流行りのマルチバースというものがありますが、果たして、このマルチバースも実在するものかどうか・・・。
とにかく、この本は空想科学の物語では無く、学術論文にもなっている正真正銘の研究成果で、すでに特許の申請も行われているそうです。
問題は、その理論が実験で実証され、実際にタイムマシンが作られるのかどうかという話です。
この本が発行されたのが2010年の8月ですから、すでに今年で12年の歳月が経過しています。
もしかしたら、すでにどこかの研究所で、タイムマシンが稼働しているかもしれません。
想像するだに愉快ではありませんか。
是非、一読をお勧めします。
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