短歌 まとめ 5
Twitterで詠んだ短歌のまとめです。
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流れゆく時間はきみのためにある まどろむ、握った手はあたたかい
味のしないラピスラズリの色をした飴玉を噛む 飴玉を噛む
繋ぎ止めることをゆるしてくれますか 太陽光発電のあおいろ
抱きしめて くらげが海にとけるまで あたしがだめになったときには (久々カナ様 #下の句 あたしがだめになったときには)
地下鉄に置き去りにされた花束を見つけては持って帰るようなひと (夢子様 #上の句 地下鉄に置き去りにされた花束を)
聞こえないこえを頼りに52の宝の在処をみつける遊び
靴の中、はいった砂をこぼすとき 転んだ先にきみがいること
「テトラポッド、きみの前世は?」つま先で蹴りながら波の音を聞いてる
いきをとめる。せーのでしずむ。めをあける。きみがおんなじかおをしている。
くらげの骨を噛み砕く深海魚 七つ数えて息継ぎをする
きみが見た泡沫は、きみを殺せずに天使になったぼくの亡骸
みどり、って
きみは言うんだ
あざやかな、移り変わった信号機のあお
きみはひかり きみだけが、ひかり 薄明のひかり 梯子を登りきっても
にぎりしめる。じかんがすぎる。いまはただ、目を瞑る。ひとつだけをおもう。
渡されたきいろい薔薇をへし折って 信じたいものだけを信じる (菊智 七星様 信じたいものだけを信じる)
水際を歩く ぼくらは服を着たまんま 泳げないことも忘れて
短針が一人で夜を歩く間に、きみは昼間の夢を見ている (神無よわ様 #上の句 短針が一人で夜を歩く間に、)
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人の気持ちは変わる ってよくいうけれど、それじゃあずっとずっと変わらないわたしは、異端なのでしょうか、それとも。