![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/129238932/rectangle_large_type_2_94e8bd028acf260d52458e19487e5b67.png?width=1200)
名前で運勢が変わるか?(1):漢字のイメージ
●名前は人の運勢に影響するかもしれない
姓名判断についていろいろ調べた結果、「実体のない名前が人の運勢に影響するわけがない」という考えに強く傾いていました。
そんなとき、「これはひょっとして・・・」と、信念をぐらつかせる一冊の本に出会ったのです。
それは、『赤ちゃんの名前』(中野洋監修)という本です。この書そのものは、占い本ではありません。書名も、表紙デザインも、別にどうということのない、ただの名づけの手引書です。
![](https://assets.st-note.com/img/1706544834279-HDVXF1NZqw.png)
では一体、何がそんなに興味をそそるのか? この本では実在の人々の名前を職業別に分析して、その結果を紹介しているのですが、データから見る限り、名前と職業には何か関係があるらしいのです。
調査のしかたも科学的に思われます。どんな方法で調べたのか、概要を知ってもらうために、本文から引用させていただきましょう。
●名前と職業は関係がある?
もちろん、職業が名前で決まるものでないことは言うまでもありません。しかし、その分野に共通する、なんらかの特徴があるとすれば、それは、あなたが子どもに名前をつけるとき、参考にしてもいいのではないでしょうか。
分析は、まず現在各界で活躍している人の名前をコンピュータに入力することから始めました。名簿には、なるべく幅広く分析するため、どちらかといえば功なり名をとげた人が多く収録されている、もっともオーソドックスな『読売年鑑』別冊の『分野別人名録』と、今もっとも活躍し、しかも比較的若い人が多く収録されている『マスコミ電話帳』を使っています。人数は、全部で四万人近くにのぼりました。
こうして得られた人名のデータを、あらかじめ分類した十四種類の職業に分け、それぞれの漢字がその分野でどれほど使われているかを数え、分野別に使用度を計算しました。そして、その漢字の、全ジャンルを通した使用度の平均と比較しました。
例えば、もし「健」という漢字が、全体の平均で1%の割合で使われているとき、もしA分野で2%の使用率があれば、その分野に「健」という字がとくに多く使われている、ということがわかるからです。
こうして、分析の結果得られた使用漢字を分野ごとに上位から20字掲げ、その意味について考えてみました。もとになった名簿の性格から、データが著名人に限られていること、人数が四万人であること、男性にかたよりがち、などの問題点もありますが、全体として、どの分野でどの漢字が多く使われているかの、おおよその傾向はわかるでしょう。
●名前に現れた、職業をイメージさせる漢字
このようにして、医者・科学者、芸能関係者、音楽家、政治家などの職業について、使用頻度の高い文字が紹介されているのですが、そこから極めて特徴的な文字が浮かび上がってきたのです。
例えば、公務員の第一位は「敬」の文字です。中央官庁の部長以上の幹部職員を分析の対象にしたそうです。「敬」には「自己を慎み、人を敬う」という意味があり、まさに公務員にぴったりですね。
いかがです? 「公務員=敬」みたいな、関係式が書けそうではありませんか。まぁ、公務員なのに「敬」でない人も、少しはいるでしょうが・・・。
また、政治家ではトップ3が「政」「行」「栄」です。この著者も「政治家をイメージする漢字がそのまま使われていて、できすぎの観があるかもしれません」と断っていますが、思わず「うーむ」と唸ってしまいます。国会議員と各都道府県会議員の全員を調べたデータだそうです。
もちろん、分類したすべての職業について、このように意味ありげな結果が出たわけではありません。ですが、なんとなく名前と職業の関連性を予感させるではありませんか。(つづく)
=========<参考文献>=========
[*]『赤ちゃんの名前』(中野洋監修、二見書房、昭和62年)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?