読書感想文『検証ナチスは良いこともしたのか』無料

これまたオーディブルで走りながら聞きながら、pixel6aで音声入力したのを清書してからnoteにあげてます。最近の音声入力はかなり優秀で楽になりました。走りながらアインザッ〇グルッペンとか不穏なことを言っている人を見つけられた際は私です。

ナチスドイツ-(人種政策+第二次世界大戦)=そんなに悪い国ではないみたいな嘘を見抜くというのが本書の目的です(ナチドイツはやっぱり悪かったと理解頂く本です)。
ですので本書は徹頭徹尾ドイツナチスドイツ批判です。肯定的な内容はほぼ出ていません。ナチスドイツを絶対悪と考え、批判しています。中二病男子が大好きな清廉潔白な国防軍みないな話は出てきません。

ナチスドイツの政策として良かったと一般的には考えられているものを順次紹介してそれを否定するのが本書です。具体的には以下のものです

1アウトバーンの嘘
第一次世界大戦後のハイパーインフレ→世界恐慌で当時ドイツに資金援助をしていたアメリカもそれどころではなくなる→ナチスの台頭なのですが、ナチスが独自に施行した経済政策としてアウトバーンは有名ですね。今では当たり前になった有効需要を作り出し、失業者にお金を渡す為のアウトバーンですが

当時のアウトバーン


アウトバーンはそもそもナチスの前政権から予定されていて、それをヒットラーが延長したものだったということです。まぁ延長したらそれはそれで有効な政策だったとも思うですがそもそも、アウトバーンの効果というのは非常に限定的なものであったようです。というのも、すでにモータリゼーションが起こっていたアメリカと違ってドイツは鉄道の国だったんですね。

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ヒットラーはフォルクスワーゲン(国民車)という構想をたてましたが到底一家に一台は無理だったようです。因みにドイツの機甲師団の生みの親と言われるグデーリアンも車を購入できたのは少将(だったと思います)になって著作の『戦車に注目せよ』の印税と言われてます。少将ってよっぽど偉くならないと自家用車は買えなかったんですね。

相変わらず脱線してすいません。そこまでモータリゼーションしていない国でのアウトバーンは軍需物質の輸送にもそれほど有効ではなかったようです。
それに対して独ソ戦の様々な輸送を含め多くが鉄道が担っていた事がナチスと鉄道にも詳しく記載されています。
アウトバーンの建設は雇用政策としても限定的なものであったようです。そもそもアウトバーンの予算規模は軍需産業の育成に対して著しく小さいものでしたし。

実際の雇用政策(失業者対策)に有効立ったのは軍事産業の育成と徴兵と専業主婦化です。軍需産業で雇用を促進し、徴兵で若年男性を兵隊に引っ張り女性を専業主婦にする。これで労働者の総数が減るので失業率は激減します。本書ではナチスドイツの人口政策も述べてます。

当然軍需産業を興すのもお金がないんで、とりあえずメフォ手形です。
そしてこの手形の返済期限が迫ってきたときに、ポーランドに攻め込んだと言われています。グデーリアンも1939年のポーランド侵攻は当初の予定よりも早すぎたと言ってましたが、軍事的理由以外に手形の返済もおし迫ってたんですね。

サラ金で首が回らないので銀行強盗に行く的な発想ですね。
そして東部戦線に続いて西部戦線でもマジノ線迂回し見事に勝利をつかみます。冴えわたるマンシュタインです。フランスはあっさり負けて降伏しヴィシーフランスは戦費を払い続けたんですね。銀行強盗成功です。もちろんユダヤ人からもしれっとドイツ内外で収奪してます。

他にも歓喜力行団による今でいうパッケージ旅行を庶民に広めたとか、ナチスの少子化対策や健康国家ナチスなどの嘘も本書は述べているのですが、だんだん音声入力するのが邪魔くさくなってきた+そろそろランニングがクールダウンになってメフォ手形とかT4作戦とか余り昼下がりの住宅地で言うのもどうかと思い、後は本書を読んでみてください。

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