心理的安全性を正しく理解し取り組んでいる会社かわかるリトマス試験紙代わりの質問

こんにちは、ひとです。

転職活動中の友人とやりとりしているなかで心理的安全性の話が出てきました。心理的安全性は既に多くの人々が知っている言葉ですが、正しく理解されているかというと、ちょっと怪しくないですか?
雰囲気だけ心理的安全性に取り組んでいるような会社も世の中にはあったりするわけで。

心理的安全性を正しく理解しているか分かる質問

Q:心理的安全性はなんのために取り組んでいますか?

どストレートですが、これです。
重要なのは、これの答えです。模範解答は「儲かるから」です。

では本日はここまで。
ありがとうございました。

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おまけ

え、心理的安全性とお金ってあまり結びつきませんか?
では下記の佐藤さんと山田さんの発言をみてみてください。

「心理的安全性」とは、メンバーがチーム内で自分の考えや感情を自由に表明し、それが尊重される環境を指します。チーム内で失敗しても罰せられたり、嫌な思いをしたりすることなく、自分の意見を自由に出し合える環境が整っていることが大切です。それによって、メンバーはより協力的になり、チームの生産性が高まることが期待できます。」(佐藤さん)

「そうなんだ。それって、チームビルディングにも役立ちそうだね。自分の意見が言いやすい環境を作ることで、お互いに協力しやすくなるんだろうね。」(山田さん)

ChatGPT に心理的安全性についてディスカッションさせた

ここで注目したいのは、佐藤さんの最後の発言。「生産性が高まる」です。
心理的安全性の高い職場では、きちんと肯定され、自分の言いたいことも言えるし、お互いに協力しあることも出来る。ストレスがないのでより実力を発揮できる。
そうなるとどうなると思いますか?

生産性が高まって、会社が儲かるんです!

日本では心理的安全性が「ゆるくらくちんな職場」みたいな印象をもたれることがあるような気がします。そういう人達は「俺たちの若い頃はもっと苦労したんだ」って言ったりするのでしょうか。或いはオフィスにカフェスペースがあると快適だとか、無料のウォーターサーバーがあって快適だとか、そういう「福利厚生のような従業員サービス」と思われてるケースもあるのではないでしょうか。あなたの職場はいかがですか?

心理的安全性が「儲かるから」と考えていないとどうなるのか?

利益向上に繋がる施策は、経営者も安心して許可を出せます。そのため、長期的にじっくりと取り組み、心理的安全性の実現に近づきます。働く人にとってはストレスフリーで快適な職場ですし、会社にとっては生産性が高まってWin-Winです。

一方「従業員サービス」くらいにしか考えていない場合、取り組むプライオリティは下がります。心理的安全性研修なんてやる意味が無い、と思っているかもしれません。お金や時間が余ってたらやってもいいかなあ、くらいになると思います。

心理的安全性はGoogleの実証実験では「チームの生産性向上の最重要要素」と位置づけられたくらいなので、本当は最優先で取り組むべき施策なんですけどね。

心理的安全性を正しく理解しているか分かる質問

Q:心理的安全性はなんのために取り組んでいますか?

この質問をして、「生産性向上のため」「利益拡大のため」「イノベーションを起こすため」など、会社の利益を理由にしている回答が出てくると信頼出来ると個人的には思います。会社の利益になることは、会社が取り組んでくれるからです。

ただ、この質問をなげていきなりそういう回答はしないと思います。ドライな印象が強いですし。「従業員が安心して働けて活躍出来るように〜」という、ふわっとした回答がくると思うので、その場合は「それはつまり、何を目指していますか?」「それが達成すると、どうなりますか?」など深掘りして聞いてみてください。5回深掘りするとほぼ確実に「会社の利益になるから」という回答が出てくると思います。もし出てこなかった場合、その会社は心理的安全性を「従業員サービス」くらいに思っているかもしれません。バースデー休暇みたいなもんです。余裕があるなら提供してくれますが、リソース不足になったらカットの対象です。

心理的安全性トーーク

ChatGPTを使い、心理的安全性を利益追求と位置づける重要性に関するディスカッションをしてみました。
登場人物は3名です。

  • 私:上司 ひとです。

  • 佐藤さん:社会人3年目25歳の地方在住サラリーマン。男性。この春から新しく部下が出来た。AI。

  • 山田さん:社会人4年目。26歳。佐藤さんと同じ会社で働く先輩。女性。AI。


上司:今日は面談に参加してくれてありがとうね。最近仕事の調子はどう?

佐藤さん: 「上司の方、お忙しい中ありがとうございます。最近は新しい部下との連携もだいぶ上手くいっていて、業務もスムーズに進んでいると思います。ただ、まだまだ改善できる点はあるので、これからも努力していきたいと思っています。」

山田さん: 「佐藤さん、その姿勢は素晴らしいと思います。私も最近、佐藤さんが部下さんとコミュニケーションを取りながら、業務をこなしているのを見て、成長を感じています。これからもサポートしていきたいですし、私たちも一緒に成長していけたらいいですね。」

上司:そうそう、部下とのコミュニケーションって大事だよね。ところで、二人は「心理的安全性」って知ってるかな??あ、山田さん、もし答えを知っていても、佐藤さんに直接教えるのはやめてな。

佐藤さん: 「えっと、心理的安全性ですか…。詳しくは知りませんが、なんとなく雰囲気で理解できるような気がします。もしかして、周りの人と安心してコミュニケーションが取れる状態のことを指しているのでしょうか?」

山田さん: 「上司の方、了解しました。佐藤さん、それは少し近いですね。心理的安全性は大切な概念ですが、私からは直接教えません。佐藤さんが興味があれば、後で調べてみると良いかもしれませんね。」

上司:うんうん。佐藤さん、いい線いってるね。では、多くの企業が心理的安全性を重視しているけど、それは何故だと思う?

佐藤さん: 「うーん、心理的安全性が重視されている理由ですか。考えてみると、やはり安心して自分の意見や感情を共有できる環境は、チームワークを向上させる要因だと思います。みんながオープンに意見を出し合えば、新しいアイデアが生まれたり、問題解決に役立ったりするのではないでしょうか。また、心理的安全性があると、失敗を恐れずチャレンジすることができると思います。」

山田さん: 「佐藤さん、その通りだと思います。心理的安全性があると、チームメンバー同士の信頼関係も築きやすくなるので、円滑なコミュニケーションが取れますし、職場の雰囲気も良くなると思います。働きやすい環境が整っていると、社員の満足度や生産性も向上するでしょう。だから、多くの企業が心理的安全性を重視しているのだと思います。」

上司:うん。確かにそうだね。それらが実現すると、会社にはどういう影響があると思う?

佐藤さん: 「心理的安全性が実現した場合の会社への影響ですね。まず、チームメンバー同士のコミュニケーションがスムーズになることで、問題が早期に発見・解決されると思います。また、社員が満足度が高く、働きやすい環境が整った結果、社員の定着率が上がり、離職率が低くなるでしょう。さらに、社員が自由に意見を言い合える環境が整っているため、イノベーションの創出や会社の競争力向上にもつながると思います。」

山田さん: 「佐藤さんがおっしゃるように、心理的安全性が実現すると、会社全体のパフォーマンスが向上すると思います。そして、社員のモチベーションやエンゲージメントが高まることで、業務効率や生産性もアップするでしょう。また、心理的安全性が高い職場は、人材の獲得やリテンションにも良い影響を与えるはずです。全体的に、会社の成長や持続的な成功につながると思います。」

上司:うん。確かにそうだね。そうすると、会社はどうなる?

佐藤さん: 「会社が心理的安全性を実現した結果、全体的なパフォーマンスが向上し、業績も上がるでしょう。社員の定着率が高まり、優秀な人材が集まりやすくなり、さらなる成長が期待できます。また、社員のエンゲージメントやモチベーションが高まることで、会社のブランディングや社会的評価も向上すると思います。結果として、会社は持続的な成功を収め、業界での地位も確固たるものになるでしょう。」

山田さん: 「私も佐藤さんの意見に同意します。心理的安全性が実現された会社は、社員が働きやすい環境を維持できるので、組織全体としても柔軟で変化に対応しやすくなると思います。これにより、市場環境や業界の変化にも素早く対応できるため、競争力が強化されるでしょう。長期的に見て、安定した成長が見込める会社になると思います。」

上司:うんうん。なるほど。それをもっと簡潔に表現するとどうなるかな?「企業が心理的安全性を重視するのは〇〇だから」みたいな感じで言ってごらん。

佐藤さん: 「企業が心理的安全性を重視するのは、社員の満足度や生産性向上、そして持続的な成功を追求するためだからです。」

山田さん: 「企業が心理的安全性を重視するのは、働きやすい環境の実現と組織の柔軟性を高めることで、競争力を強化するためだからです。」

上司:うんうん。もっと簡潔にするとどうなる?

佐藤さん: 「心理的安全性重視は、社員満足と成功のため。」

山田さん: 「心理的安全性重視は、働きやすさと競争力向上のため。」

上司:もっと簡潔にしようか。社員満足と成功、働きやすさと競争力向上が実現した結果から考えてごらん。

佐藤さん: 「心理的安全性は、成長の源だから。」

山田さん: 「心理的安全性は、強い組織を築くためだから。」

上司:成長の源や強い組織の構築は、企業にとってどういう意義があるのかな?それも踏まえてもう一度!

佐藤さん: 「心理的安全性は、持続的な成功と競争力を確保するためだから。」

山田さん: 「心理的安全性は、企業の安定成長とイノベーションを促進するためだから。」

上司:それらを実現して企業はどうなりたいのかな?もっと簡潔に、シンプルに考えてごらん!

佐藤さん: 「企業は、心理的安全性で繁栄を目指す。」

山田さん: 「企業は、心理的安全性でリーダーになりたい。」

上司:佐藤さん、かなり近づいてきたね!いいよ!

佐藤さん: 「ありがとうございます!これからも頑張って、心理的安全性を意識して働きたいと思います。皆さんと一緒に成長できるように努力しますので、よろしくお願いします。」

山田さん: 「佐藤さん、素晴らしい姿勢ですね。私たちも一緒に心理的安全性を高め、会社全体が成長できる環境を作りましょう。これからもサポートしあいながら、より良い職場を目指していきましょう。」

上司:あ、いや、面談はまだ終わりじゃないよ。 「企業は、心理的安全性で繁栄を目指す。」って言ってたけど、もっと分かりやすくストレートな表現にしたいね。 お互いに「繁栄」以外の表現で10個考えてみて。

佐藤さん:

  1. 成功を追求する

  2. 業績を向上させる

  3. 収益を拡大する

  4. 市場シェアを獲得する

  5. 競争力を強化する

  6. 持続可能な発展を達成する

  7. イノベーションを促進する

  8. 顧客満足度を高める

  9. ブランド価値を向上させる

  10. 効率的な経営を実現する

山田さん:

  1. 事業拡大を目指す

  2. 高い利益を追求する

  3. 人材の育成に力を入れる

  4. 組織の成長を促す

  5. 労働環境の改善を進める

  6. 社会的評価を向上させる

  7. 企業価値を高める

  8. 顧客基盤を拡大する

  9. サービス品質を向上させる

  10. 長期的なビジョンを実現する

上司:うんうん。いいね。佐藤さんも山田さんも答えにたどり着いたね。そう、心理的安全性の追求というのは、それを通じて生産性が向上し、「利益が増える」から、あらゆる企業が 重視して取り組むべきなんだね。

佐藤さん: 「なるほど、心理的安全性を追求することで生産性が向上し、最終的に利益が増えるという観点から、企業が重視して取り組むべきなのですね。その考え方が理解できました。」

山田さん: 「確かに、心理的安全性が向上することで、働きやすさやチームの協力が生まれ、結果的に生産性が上がり、利益が増えるというプロセスがあるんですね。企業にとって、大切な取り組みだと改めて感じました。」

上司:でもさ、心理的安全性って、「利益!お金!」というイメージじゃないよね?どちらかというと、従業員の身心を思いやることを優先している イメージがあるんじゃないかな?

佐藤さん: 「確かに、心理的安全性は一見利益やお金とは直接関係ないように感じますが、従業員の身心を大切にすることで、間接的に生産性が向上し、利益につながるという点で、重要だと思います。従業員の幸せや働きやすさが最終的には会社の成功につながるので、両者は密接に関係していると言えるでしょう。」

山田さん: 「そうですね。心理的安全性は、従業員の身心を思いやることを優先しているイメージが強いですが、実際には、その結果として生産性や利益にも良い影響を与えるんです。従業員の幸せや働きやすさを大切にすることが、結果的に企業の発展に寄与するので、その意味でも重要な取り組みだと思います。」

上司:では、ちょっと考えて欲しいんだけど、「利益を最大化するために心理的安全性を実現します」という姿勢の企業と、「従業員に快適に働いてもらいたいから心理的安全性を実現します」という姿勢の企業では、数年かけて取り組んでいく上で、どのような違いがあると思う?成功確率はどっちが高いかな?

佐藤さん: 「『利益を最大化するために心理的安全性を実現します』という姿勢の企業は、結果を重視するあまり、従業員の本当のニーズに目を向けない可能性があるかもしれません。一方、『従業員に快適に働いてもらいたいから心理的安全性を実現します』という姿勢の企業は、従業員の幸せや働きやすさを真剣に考慮して取り組むでしょう。後者の方が従業員の信頼を勝ち取りやすく、長期的には組織の結束力が高まると思います。成功確率は後者の方が高いと考えられます。」

山田さん: 「私も佐藤さんと同意見です。『利益を最大化する』という目的が強すぎると、従業員の健康や幸福が犠牲になることがあります。一方で、従業員の快適さや働きやすさを優先する企業は、心理的安全性を実現することで、自然と生産性や利益が向上します。従業員が企業に対する信頼感やエンゲージメントを感じやすいため、成功確率は後者の方が高いと思われます。」

上司:なるほどね。でも、企業は何か大事な判断をする際には、必ず「利益に繋がるか」を重視するよね?前者の企業は「心理的安全性の追求は利益に繋がる」と定義しているけど、後者の企業は心理的安全性は利益に繋がるとは 定義していないよね。その点も踏まえるとどうかな?

佐藤さん: 「確かに、企業は利益を重視することが一般的ですが、後者の企業が心理的安全性を利益に直接結びつけない考え方でも、結果的に利益につながる可能性は高いと思います。従業員の幸福や働きやすさを優先することで、従業員がより効率的に働くことができ、結果として利益につながることが多いからです。企業の価値観や目的が従業員にとって魅力的であれば、長期的な成功も見込めると思います。」

山田さん: 「私も同じ意見です。後者の企業が心理的安全性と利益の関連性を明示的に定義していなくても、従業員の働きやすさや幸福を追求することが、間接的に生産性や利益に良い影響を与えることがあります。従業員が自分の能力を最大限発揮できる環境を整えることで、組織全体のパフォーマンスが向上し、最終的には利益につながると考えられます。そのため、後者の企業も長期的な視点で成功を目指せると思います。」

上司:「後者の企業が心理的安全性を利益に直接結びつけない考え方でも、結果的に利益につながる可能性は高い」これはその通りだね。私も同意だ。
ただ、「心理的安全性」が利益を生み出す施策と考えない場合、それはあくまでも福利厚生的な従業員サービスと位置づけられてしまう懸念があると私は考えているんだ。オフィスに無料のウォーターサーバーが置いてあるようなものだね。あるいは、社内の飲み会などもそうだね。
どんな意識であっても、心理的安全性に取り組めば、利益には繋がると思う。しかし、心理的安全性を「従業員サービス」くらいに考えている企業が、本当に心理的安全性の追求にガッツリとコミットしていけるのかな?

佐藤さん: 「なるほど、確かに心理的安全性を単なる従業員サービスとして捉えると、その重要性が薄れてしまう恐れがありますね。ただ、心理的安全性が利益に繋がることは、経営者や従業員が経験を積むことで自然と理解されるかもしれません。そのため、企業が心理的安全性に真剣に取り組むことで、組織全体が成長し、利益にも繋がるということが実感されるはずです。」

山田さん: 「佐藤さんの意見に同意します。心理的安全性を「従業員サービス」程度にしか捉えていない企業でも、実際に取り組んでいく中で、その重要性や利益への影響が徐々に分かってくることでしょう。また、経営陣が心理的安全性の追求にコミットする姿勢を見せることで、従業員もその価値を理解し、組織全体が一丸となって取り組むことができると思います。」

上司:そう、取り組めば、きちんと利益に繋がるはずなんだ。ただ、私が懸念しているのは、「利益に繋がる」と定義されていない場合、プライオリティが下がるんじゃないかな、ということだ。
リソースが足りない、予算が足りない、そんな時でも、「利益に繋がる」と定義されている取り組みは継続されるはずだ。しかし、無料のウォーターサーバーや社内飲み会のような「従業員サービス」と経営者が認識していた場合、継続して取り組みたい と思うかな?

佐藤さん: 「その懸念はもっともですね。確かに「利益に繋がる」と定義されていない場合、経営者はリソースや予算の割り振りにおいて、優先度を下げるかもしれません。しかし、心理的安全性が利益に繋がるという事実は変わらないので、その意義を理解し、組織全体で共有することが重要です。実際に取り組むことで、利益に繋がることが実感できれば、優先度も上がるのではないでしょうか。」

山田さん: 「私も同意します。確かに「利益に繋がる」と明示されていないと、優先度が下がる可能性はあります。しかし、経営者や従業員が心理的安全性と利益の関連性を理解し、組織全体でその価値を共有することで、優先度を上げることができるでしょう。また、他の企業が心理的安全性を追求し成功している事例を参考にすることで、企業内での認識も変わるかもしれません。」

上司:理想はその通りだ。しかし、全ての経営者や従業員が正しく心理的安全性を理解しているわけでも無いし、心理的安全性研修が確実に行われているわけでも無いね。むしろ、心理的安全性の意義を理解していないと、そもそも研修も行われないだろうね。

佐藤さん: 「確かに、まだ心理的安全性に対する理解が十分でない経営者や従業員も多いでしょう。そういった場合、研修が行われなかったり、その意義が薄れてしまう可能性があります。しかし、成功事例やデータを元にして、心理的安全性の重要性を経営者や従業員に伝え、理解を促すことが大切だと思います。また、企業文化を変革するリーダーシップを発揮し、心理的安全性の追求を組織全体に浸透させることが求められますね。」

山田さん: 「佐藤さんのおっしゃる通りです。まだ理解が十分でない経営者や従業員もいる中で、心理的安全性の重要性を伝え、研修や実践を通じて理解を深めることが大切です。企業内でのリーダーシップを発揮し、心理的安全性を組織全体の取り組みとして浸透させることで、長期的に利益にも繋がると考えます。」

上司:それは、誰が経営者に伝えるのかな?経営者が心理的安全性を知らない場合、その組織には心理的安全性が不足している可能性があるよね?心理的安全性が不足している組織はどういう状況かな?本当に自由に提案出来る環境かな?

佐藤さん: 「そうですね。経営者が心理的安全性を知らない場合、その組織では心理的安全性が不足している可能性が高いです。心理的安全性が不足している組織では、従業員は自由に意見や提案をすることが難しい状況が生まれます。また、失敗や間違いを隠す傾向があり、学習や成長の機会が失われることもありますね。」

山田さん: 「心理的安全性を経営者に伝えるのは、その組織の中でリーダーシップを発揮している人や、人事部門、あるいは外部のコンサルタントなどが担うことが多いでしょう。心理的安全性が不足している組織では、従業員が恐れを抱えながら働いているため、本当に自由に提案する環境とは言えません。そのため、組織内で心理的安全性を向上させる取り組みが必要となります。」

上司:山田さんに質問です。「そのため、組織内で心理的安全性を向上させる取り組みが必要となります。」とのことだけど、心理的安全性が利益に繋がるということを知らない経営者が、その取り組みを許可するかな?

山田さん: 「それは確かに難しい問題ですね。経営者が心理的安全性が利益に繋がるということを認識していない場合、その取り組みを積極的に許可することは難しいかもしれません。ただ、経営者にその重要性を伝える際には、具体的な成功事例や研究データを提示することで、その理解を促すことができると思います。また、小規模な取り組みから始めて、徐々にその効果を実感させることで、経営者の理解を得られる可能性もあります。」

上司:心理的安全性のない職場で経営者に提示するのはかなり難易度が高くないかな?もちろんそういう勇気のある人もいると思うけど、多くの人はそんな勇気はないと思うんだ。なぜなら、人々の勇気をくじく環境が、心理的安全性のない環境だからね。

山田さん: 「その通りですね。心理的安全性のない職場では、経営者に提案すること自体が難易度が高く、勇気が必要になります。多くの人がその勇気を持ちにくいのは確かです。しかし、心理的安全性が低い状況を打破するためには、誰かがその第一歩を踏み出すことが大切です。経営者だけでなく、リーダーや先輩社員が心理的安全性を高める取り組みをサポートし、他の社員に対してもその重要性を伝えることが、環境改善に繋がると思います。」

上司:さて、ここまでの話を踏まえて二人に改めて考えて欲しいんだけど、 「利益を最大化するために心理的安全性を実現します」という風に心理的安全性が利益に繋がると定義し、利益最大化の姿勢で取り組む企業と、「従業員に快適に働いてもらいたいから心理的安全性を実現します」という風に心理的安全性と利益の関係を定義しない姿勢の企業では、数年かけて取り組んでいく上で、成功確率はどっちが高いかな?

佐藤さん: 「話を聞いて考えると、成功確率は「利益を最大化するために心理的安全性を実現します」と定義し、利益最大化の姿勢で取り組む企業の方が高いと思います。その理由は、利益と心理的安全性を明確に結びつけることで、経営者や従業員全体がその重要性を理解しやすく、取り組みのプライオリティも高まるからです。」

山田さん: 「私も同意見です。心理的安全性と利益が明確に結びついていると認識されることで、経営者や従業員がその取り組みに対してよりコミットしやすくなり、継続的な取り組みが行われる可能性が高まります。一方、「従業員に快適に働いてもらいたいから」という理由だけでは、経営的な視点から見た時に取り組みの優先度が下がり、成功確率が低くなると思います。」


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