【短編小説-今一度会えたなら】
若い奴に何を言ってもわからないし伝わらない。言ってもわからない?
それは、自分らが彼らの年齢だった頃に、年上の人達は、やはりそう感じていたのだろうと思う。
人には、話すタイミングと、相手の心の受け入れようとする、その微妙なタイミングがある。それを逃すと、全く逆効果だ。
だから、今の私はそれが間違った選択だと確信していても、大多数の皆と同じように何も言わない人になることを選び、どうせ彼らの選択だから。といいながら、当たり前のように彼らに責任を押し付ける。
人に自分がどう思われようとも、なんでもそうではないか?自分の後に残った人が後で勝手に取ってつけた言葉ではないのか?
だから前向きに、どちらでも良いよ?と私は考える。
そうだと、自分の確信めいた判断でそうだと思うことがあるならば、その場に残るという選択肢を選んだ中で、言い放つべきではないのか?
その場を去りながら、そこを離れる人の言い放つ言葉には何も重みなどない。そういうのはまさに、捨てゼリフという言葉の通りだ。
だからそんなに意味はない。