自分に似合わない服を買ってれば人生変わるよって話
僕は、洋服に求めていたことがあります。それは「自己実現」です。洋服を媒介に自分を「進化」させていく、ということです。
学生の頃、僕はコンプレックスまみれでした。この影響もあってか、洋服は元々好きで、買い漁っていたんですけど、周りからの良い評価を得るために、どうにかお洒落に着こなしてやろうの一心で、奮闘していたんです。
でも、そんな時に、一人の洋服屋のスタッフから衝撃が走るような接客を受けました。それから、洋服を買う上での「軸」が醸成されていったように思います。
だから、僕は洋服を買う際には、自分なりの「基準」を設けていました。それをご紹介します。
活かすも殺すも自分次第
まず、モノの「価値」は、相対的なものですから、購入する人の「時と場合」によって、変動しますね。でも、それ以上に「解釈」によって変わる部分が大きいです。
つまり、活かすも殺すも自分次第だということです。まずは、この前提を軸にお話ししていきます。
自己成長につながるモノを買う
僕は、「自分が成長できるか」を基準にして、洋服を買います。「自分の中には存在しない何かが得られそうなもの」つまり、「異質」なものです。
買ってからしばらくの間は、異物のようなものと共存するわけですから、「違和感」を感じざるを得ません。ですが、そういった感覚を払拭するために、どうすれば身の丈に合うのか、試行錯誤を繰り返すのです。
例えば、僕は昔、自分が憧れを抱くロックバンド(ニルバーナ)のヴィンテージTシャツを買っていました。
僕の性格の傾向として、「争いを好まない、協調性が高い」があります。でも、こういった洋服をまとうと、ニルバーナの「荒々しく、主張性の強い破壊的な思想」に不思議と寄せていく自分がいるんですね。
こうして、徐々に「違和感」が薄れて、完全に消え去る時がくるわけです。その「違和感」がなくなった時、それが「成長の証」になるわけです。
自分に似合う服は、等身大を意味するから買いません。伸び代がないってことです。だから、僕は似合わない服を選びます。
ハングリー精神を刺激するモノを買う
僕は、ハングリー精神を大切にしています。物の価値を最大化するための原動力になるからです。ここを刺激するには、単純に「高いけど、頑張って買う!」です。
洋服の場合、ハングリー精神があると、最大限にモノの価値を引き出そうという力学が働きますから、モノに対して、深いところまで思考を凝らすようになります。
ハングリー精神がなければ、「どのデザイナーがつくったのか」「機能はどうか」といった表面上の部分で、思考がとどまる可能性があります。
ハングリー精神があれば、「もっと価値を高められないか?」とデザイナーのバックグラウンドに思考を凝らします。デザイナーの影響を受けた風土や文化、音楽、スケートボードなどのサブカルチャー、本質的な部分に着目するわけです。
そうすると、「デザイナーはどう着てほしいと思って、その服を作ったのか?」に想いを馳せることができます。その上で「一番かっこいい見せ方」を考えていく。徹底的に価値を引き出していくわけです。
深い思考で、コーディネートを構築していくと、洋服の価値を最大化できます。
なので、ハングリー精神を強く刺激するモノを買うようにしています。
コミュケーションで納得して買う
今や、ネットでの買い物が主流になってきていますね。僕は売買の際には、人とのコミニュケーションが大事だと思っています。
なぜなら、自分にとって、本当は必要なものなんだけど、それが必要だと認知できていないモノが、実は多く隠れているんじゃないか、と思っているからです。
これは、ネット通販だと、企業側でも手が届かない部分だと思ってます。この自覚できていない新しい価値観をネットで開発させることは難しいです。
僕が洋服にのめり込んだ時の話です。当時、自分の中でおしゃれだと思っていたスタイルがありました。でも、それは一つの枠にはまっていて、面白みがなかったんですね。その既存の価値観のレール上で、洋服をバンバン買っていた。
そんな時に、一人のスタッフに出会いました。彼は僕に、洋服のイロハを教えてくれました。「和」の日本人が「洋」の服を着る意義。無数にあるカルチャーの影響の元、洋服がある。誰が作って、誰が売っているのか。どう自分で解釈するのか。そうやってコーディネートしていく。といった感じですね。
この時、僕の中で「パラダイムシフト(価値観の転換)」が起きたんですね。
「洋服」というジャンルで、新しい価値観に触れたことで、既存の価値観が破壊される。「もっと知りたい」と知的好奇心を刺激されたわけです。洋服の概念が完全に変わりました。
ネット通販では、パラダイムシフトは起こらない。当然、購入者は、既存の価値観を刺激されて、購入しているに過ぎないからです。
パラダイムシフトを起こす「媒介」として、人とのコミュニケーションは必要です。ネット通販は、ここを希薄化させます。気づきを得る人が減るわけですね。パラダイムシフトの連鎖の中で消費活動は、意義のあるものになると思ってます。
だから、僕は極力、人とのコミュニケーションを踏まえた上で、納得してから、買うようにしています。
まとめ
僕の買い物をする際の「基準」は、要約すると、
普段、買い物する基準なんて、あまり考えることはないと思います。改めて考えてみると、何か有意義な買い物の仕方が見つかるかもしれません。
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