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ただ効率を求めるだけが働き方改革なのか?

働き方改革の足しになればという内容です。
「こんまり」こと近藤麻理恵さんと
ライス大学経営学教授のスコット・ソネンシェインさんの共著。
こんまりメソッドを働き方に取り入れた内容です。以下、抜粋と感想を。

データによると、モノを探すことにかけている時間は、従業員一人当たりで年間約1週間。つまり、あなたが過ごす4年間のうち1ヶ月は探し物をして終わっていることになります。これによって生じる生産性の低下を金額に換算すると、アメリカの場合だけでも毎年約890億ドル(約9兆8000億円)。これは世界の5大企業の利益の合計の倍以上にあたるそうです。

P.25

年間10兆円規模の損失が生じている。
探す時間を減らし、その分生産性が上がれば、
どれだけ働き方が改善されるか、ワクワクしますね。

「それは、どんな場面で必要になるものですか?」「その書類はいつ頃から持っていますか? 実際、どれくらいの頻度で見返しましたか?」「同じ内容をインターネットでも見られせんか?」「パソコンの中にデータで保存されていませんか?」「この書類がなかったとしてどれくらい困りますか?」「本当にときめきますか?」

あなたがご自分で自問自答するときも、これくらい厳しめに残す書類をふるいにかけてみてください。せっかくの片づけの機会です。これほどの大がかりな片づけをもう一度最初からすることを考えたら、この機会にとことん自分の意識を強く持って、選びきりましょう!

P.84

ある高校教員は、この問いを繰り返し、書類を整理することで、
ファイルキャビネットまるまる2つ分をからにしたそうです。
私も感化されて、A4用紙が入っている段ボール2箱分を整理しました。
必要な書類はスキャンし、その他はばっさりいっちゃいました。
それ以降、もらった書類はすぐにスキャンし、速攻でシュレッダー行きです。
最近は、さらにもう一段上げて、そもそもスキャンが不要なものは、
できるだけスキャンをせず、PC上もスッキリとしています。

企業の重役も入門レベルの専門職も、大なり小なり毎日たくさんの決断をしています。一部の研究者たちの見積もりでは、毎日の決断の歌はなんと3万5000にものぼるそう です!
決断の多くはリスクが低いもので、なんの労力も必要とせず、本人が気づかないうちになされています。もし、そうした決断をすべて慎重に検討する必要があったら、完全にお手上げでしょう。デスクまでどの道筋を通って歩けばいいか、どのペンを使うか、短い返信メールになんと書くか。それらが多大な労力を必要としない決断であるからこそ、私たちは毎日何千、何万もの決断をしているにもかかわらず、そのうち平均でわずか70ほどしか記憶していないのだと、最近の研究が示しています。

P.171

35000のうち70しか覚えていない。
衝撃的な数字です。続きます。

要するに、残す価値のあるものはどれか?もっと端的に言うならば、時間とエネルギーをそそぐ価値のある決断はどれか?
仕事の上での決断を考えるとき、こんなステップを踏んでみましょう。小さな決断のことは忘れて、中程度の決断については優先度を整理し、高度な決断に精神的エネルギーを投じましょう。

P.171

ですよね。全ての決断に同じ熱量は注げない以上、
決断を整理して、本当に必要なところに集中する。
一方で、無意識で行っている多くの決断が、
しっかりとできるような準備もしておく必要があるのかも。

モノを手放すときは、そのご縁に感謝して、心がいい波動をもった状態で手放すこと。手放したモノに乗せられたあなたのポジティブなエネルギーが、新しいときめくモノとの出会いを連れてきてくれるのです。
転職を考えるときも同じです。「大変なこともあったけれど、人との距離感の大切さを学べたな」「あの経験のおかげで、自分にとって心地いい働き方を考え直すことができたな」という風に、そこから学んだことに感謝することで、次のステージにふさわしい、素敵な仕事のご縁がやってくるはずです。

P.264

「ただ捨てる」のではなく「感謝して手放す」。
同じ行為でも心持ち一つで全く違って写ります。
モノに対して感謝の気持ちを持てる素敵な人であれば、
当然ながらヒトもついてくる。

どんどんモノを捨てることを推奨する人。
そんな印象を持っていたこんまりさんですが、
読んでいけばいくほど、大切にしているのは
「こころ」なのだなと思いました。
アメリカにも進出され、有名な雑誌にも取り上げられる一流の人は、
やはりそこを大切にしているなと改めて認識できた本でした。

#近藤麻理恵
#スコット・ソネンシェイン

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