白い木に点4つ

  毎週木曜日、学校が終わってからバイトが始めるまでの数時間、とても暇になる。この時間を有効活用しない手はないと考え、今パソコンに向き合っている次第だが、案外することがないように感じている。出されたレポートにもまだ余裕があるし、読まなきゃいけない課題本も読み終わってしまった。こう手持ち無沙汰になると、やはりスマホに手が伸びてしまう。この年代の性というものなのだろう。 
SNSを何度か梯子して、やがて見たいコンテンツが枯渇する。

 どうしても暇な時、僕は写真フォルダを開く。なんとなく、日々を振り返るのだ。目に入ったのは三日ほど前のマジックアワーの写真だった。マジックアワーとは、空が夕焼けでピンク色に染まっている時のことを言う。思わず目を奪われる空を見て写真を撮った。「わぁ」って声が漏れた気もする。しばらく目を離せなかった。
 
 空が綺麗な時、虹が出た時、家を出れないほどの大雨の時。それは全部人間が疲れている時な気がする。空が綺麗だったり、虹が出ていたりすると何かを考えるよりも前に上を向いている。家を出れないほどの大雨の時はどこを恨むこともできないし、ならせめて休むか、と思える。天気は時に僕らに癒しをくれる。疲れている時や特別な時ほどありったけの癒しをくれる。
 神様ってやっぱりいるのかもしれない。本当はいなくても、いると思えばちょっと楽になる。楽になる考え方をしようよ。誰も悪くない。全部神様が作った時間とか天気とか自然とかのせいだ。

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