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YASUとFudangi

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Fudangi は病気や障がいと向き合う全ての人たちに向けて、着る人の気持ちに寄り添えるようにつくられた“トリートウェアブランド”です。考案者は大村泰(オオムラ・ヤスシ:1986…
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#白血病

グレートスモーキー山脈国立公園(1)

7月19日は泰の命日  このブログの原稿を書き始めた7月19日は、私たちの息子、大村 泰(オオムラ ヤスシ)の命日です。2年前(2020年)のこの日の早朝、8年3ヶ月の闘病の末永眠しました。34才でした。  以来ちょうど2年の歳月が流れました。生前、そして泰亡き後も、皆さんから頂戴したご厚情に心より感謝しています。有り難うございました。  「友人と一緒にいる時が一番だ」といっていた泰ですが、この間、一度もそうした機会を持てなかったのが残念です。コロナを気にせず、皆さんとお話

グレートスモーキー山脈国立公園(2)

宿舎の熊  私たちの宿舎はガトリンバーグ中心街近くの山中にあるコンドミニアムでした。食料、飲み物、はてはトイレットペーパーまで持参です。  アメリカのホテルの巨大なベッドには驚かされます。ここは太い木を組み合わせた作りでなお驚きました。 部屋の壁掛けには「DON'T WAKE THE BEAR(熊を起こさないで)」と書き込まれたもの、熊を山に見立てたものがありました。暖炉の上にも熊の置物。この国立公園の一推しは熊のようです。 熊との遭遇  6月27日は、日本から持参の“

グレートスモーキー山脈国立公園(3)

ハイキング  6月28日は、グレートスモーキー山脈国立公園で一推しのハイキングコースの一つ、アラム・ケーブ・トレイル(Alum Cave Trail)に向かいました。  最初の数百メートルは渓流沿いで道幅も2m弱はありました。木を倒して半分削り、手すりをつけた丸太橋や、岩場をくりぬいた階段もありました。  コースは良く整備されています。目指す岩場、アラム・ケーブ・ブラフ(Alum Cave Bluff)が近くなるほど岩場が多くなり、勾配も厳しくなります。  70代の男性

Fudangi のコンセプト(1)

 泰は、友人たちからヤスと呼ばれていました。1986年1月17日、札幌で生まれ、仙台で育ち、神戸で青春を謳歌。2011年に就職のために上京します。翌2012年4月1日に白血病の中で最も悪性と言われる急性リンパ性白血病フィラディルフィア陽性型の発症が確認され、8年3ヶ月に及ぶ闘病の末、2020年7月19日に神戸で永眠しました。享年34歳でした。この闘病生活で泰が遺したのが Fudangi です。泰自身は Fudangi の完成を目前に亡くなりました。  泰の友人たちが Fuda

Fudangiのコンセプト(2)

新聞報道第1回のブログでは、Fudangiの考案者、大村 泰の企画書に遡り、Fudangiに託した彼の思いを紹介しました。この第2回では、Fudangiに関する新聞報道を紹介します。 河北新報、讀賣新聞、朝日新聞  私たちが、Fudangiの販売を始めたのは2020年の晩秋から初冬にかけてでした。  無我夢中で半年余りを過ごしました。幸いなことに、2020年12月10日には河北新報が第1社会面で、翌2021年4月30日には讀賣新聞が仙台圏版で、同年6月16日には朝日新聞がw

Fudangiのコンセプト(3)

丹藤さんの紹介 2021年8月に民医連(全日本民主医療連合会)が編集する月刊誌『いつでも元気』(No.357)に、丹藤量子さん(みやぎ東部健康福祉友の会事務局長)が「好きになる入院服 Fudangi」を投稿して下さいました。 お許しを得て丹藤さんのご投稿を以下に紹介させて頂きます  丹藤さんのご寄稿には、『いつでも元気』の多くの方から感想が寄せられました。お許しを得てこの感想を次に紹介します。  丹藤さんのご紹介と、読者の皆さまのご感想を拝見すると、改めて泰

Fudangiのコンセプト(4)

なかチャンネル「なかチャンネル」は私たちの友人、中沢由紀子さんのYouTubeチャンネルです。  前回のブログで丹藤量子さんの『いつでも元気』へのご寄稿を紹介しました。中沢さんを紹介して下さったのは丹藤さんです。  昨年(2021年)6月に丹藤さんから「7月初めにガン手術のために入院される方がいて、Fudangi を2着購入したいそうです」、との連絡がありました。早速お届けしました。私たちが中沢さんと初めてお会いしたのは、無事手術が終わり退院されて間もなくでした。  この

Fudangiのコンセプト(5)

ミサイとムジカ  “ミサイとムジカ”は、友人の藤田美才さんのステージ・ネームです。 「ミサイ」は「美才」から。命名はお父さんと聞いています。ムジカ(Musica)はイタリア語の「音楽」からということです。  美才さんは、いつでも明るいトークと演奏で元気をくれるプロのクラリネット奏者です。  美才さんはいくつかの小学校でリコーダーと鍵盤ハーモニカを教え、地域の皆さんにもリコーダー教室を開いています。  学校で誰もが教材として触れるリコーダーで、美才さんはクラシックも軽音楽も