大学受験の結果報告

久しぶりの投稿です。
国公立の結果報告直後から、浪人生・新高3生(中高一貫では6年生と呼ぶ学校が増えてますね)に向けての講習会、春期講習と予定が詰まっていました。難関大合格において、この期間に対策することが他の受験生に先んじる、追いつくために最も効果的だと思います。

さて、今年の大学受験の結果です。
・生徒1:文系・浪人
 京大〇、同志社〇、立命館〇、上智×
・生徒2:文系・現役
 京大×、同志社〇
・生徒3:文系・現役
 上智×、青学×、立教×、駒沢〇、成城〇、明学〇

去年度の感想を端的に言うと、「実力が身に着くまでの過去問演習をさぼらない」ということです。

まず京大志望だった二人に関してですが、東京では珍しく生徒1・2ともに京大志望で、ここでの授業は京大英語、京大国語対策をメインに実施しており、得意・不得意の差はあれど、二人ともこの2科目の「理解度」や「問題へのアプローチ」に関しては十分に合格レベルに達していました。私大対策・共通テスト対策・京大数学・京大社会については予備校にゆだねていましたが、合否を分けていたのは、英語・国語と同じ量の過去問対策ができていたかいなかったかの差でした。
幸い、二人とも、予備校の最難関クラス、京大対策クラスの講師と同程度の指導レベルを担保してもらいましたので、ここでの個別授業は「解答アプローチの丁寧な確認」「解答の丁寧な添削」「複数の解答例の検討・意見の出し合い」「採点基準の推測」等を中心に授業を展開しました。
一方、二人に去年の受験勉強生活を総括してもらったところ、やはり過去問演習が十分にできたか否かかが勝負の分かれ目だったようです。こちらの英語・国語では30年分をやりましたが、不合格となった生徒は数学・社会ともに10年分前後しかやってなかったようです。やはり人間なので、ある程度外部からの負荷をかけないと理想通りにノルマをこなすことはできないようです。こちらでも数学・社会の過去問をやる時期や進めろとの声掛けをしていましたが、宿題として課さないとなかなか難しいようでした。

次に、私大志望者の生徒についても、英語・国語(現代文・古文)・日本史全て担当していましたが、全科目「理解度」や「問題へのアプローチ」、「解答時間」に関しては十分に合格レベルに達していました。第一志望である上智をはじめ、難関大に合格するためには、「問題文の必要情報をある程度正確につかむこと」「選択肢の比較・内容吟味を丁寧に行うこと」「問題文と選択肢を丁寧に照らし合わせること(選択肢を根拠をもって選ぶこと)」などの定着が必要でした。
後の反省点としては、1学期の学校行事に時間を取られ、過去問演習の回数が少なかったことが挙げられます。もちろん1学期・夏休み中に基礎力を完成させなければならないことは至上命題でありますが、これから新生活を迎える受験生として、一学期の間に過去問を意識しつつ基礎力の定着を図らなければ難関大合格は厳しいと思います。



総括として、難関大合格のカギは「地頭・地力をどこまで伸ばせるか」、でしょう。
どの生徒も夏期講習期間に、過去問を解説したところ、わからない、理解できないといった生徒は一人もいませんでした。共通テスト後の過去問の採点でも、間違えた問題に対して丸つけした瞬間に「やはりそっちだったか」ということばかりです。合格に大切なのは、理解力・スピードが身についている前提として、初回にその力を正しく発揮して確実に正解を選べるということです。地力・地頭が身についていれば、「なんとなく正解が選べている」という状態になります。これは当てずっぽう、ヤマ勘ではなく、経験に基づいた直観力であるため、同じレベルの問題であれば再現性が発揮されます。

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