生酛造り

【広島県神石郡神石高原町 神雷 日本酒】

今期最後の生酛仕込みで酛スリまで行いました
(山卸しとも言います)

写真は前日、蒸米を木桶に入れて保温しているところです
蒸米を木桶に入れ、麻布で包んでいます

中はこの様になっています


前日の夜、22時からこの蒸米に麹米を混ぜ、
さらにお水を加えてかき混ぜます
蒸米、麹米が満遍なくお水を吸い込むように
ひたすら、お米をかき混ぜます
写真は広島の大学生の方々が蔵での酒造り体験に
来られた時のものです


中腰で作業をしていると腰が痛くなります
でも、ひたすらかき混ぜる
そして、早く手を動かさないといけません

次の日はお水を吸ったお米を櫂棒ですりつぶします(酛スリ)
この酛スリを行うことで、自然界にいる乳酸菌が発生しやすい
環境を作り、酵母を増殖させます
一つの桶で二人一組になり酛スリ歌を歌いながら櫂棒で
すりつぶします
時間はおよそ三分、歌い終わるとだいたい三分経っているそうです

これを一日三回、約二時間おきに行います

最初に櫂を入れる時はお米がまだまだ硬いので
なかなか櫂が入りません
けっこう手や腕に負担がかかりしんどいです

二回目に櫂を入れるとややペースト状になっています
一回目よりは楽ですがそれでも負担はかかっています

三回目はお米がかなりペスト状になっており、
ドロドロまではいかないけれど、ふんわり柔らかい
お米になっています

三回目の時、社長から

じゃあ、佐藤君歌ってみて

ご指名頂き、うろ覚えながら酛スリ歌を歌いながら
櫂棒ですりつぶしました
歌うと通常の酛スリより息継ぎが大きくなり
しんどいです
汗をかきかき歌いました

すり終わったお米はタンクに移します

ボタッ、ボタッと音がします
すりつぶしたお米の重みを感じました

木桶は熱湯(90度位)で洗い、お湯を張って殺菌します

神雷の生酛はスッキリとした味わいで穏やかな香りがします
今年も美味しい生酛が出来ると思います

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