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資料で見る、牧野富太郎という人物②ふるさとの名が消えた植物

はじめに 「資料で見る、牧野富太郎という人物①ヤッコソウについて」の記事の続きです。堅苦しい呼び方はどうもなじめないので僭越ながら牧野さんという呼び方にしています。  牧野さんは高知県高岡郡佐川町出身で、地元をとても愛していたといわれています。彼は、トサオトギリやトサノミツバツツジ、トサムラサキなど土佐の名をいくつもの植物につけています。  日本植物志図篇、第1巻第1集第1版で描かれたジョウロウホトトギスの元図には「紀州那智にも同種あれど品種は土佐の者に劣れり」といかにも土佐

    • 資料で見る、牧野富太郎という人物①ヤッコソウについて

       徳島県ではヤッコソウの分布の北限で、自生地が天然記念物に指定されています。この植物について、いろいろ紹介します。なお、筆者の勉強不足で間違った記載があるかもしれませんが、おゆるしください。  また、以下の記述では牧野富太郎博士が繰り返し出てきます。もちろん、私はお会いしたこともありませんし、詳しく知っているわけでもありません。ただ、私が植物の研究を目指した一つのきっかけが、筆者が小学生のころ、子供向け科学雑誌に掲載された漫画で、ムジナモの話が載っており、それを見つけた牧野氏

    資料で見る、牧野富太郎という人物②ふるさとの名が消えた植物