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💫わたしが愛した小さなおじさん💫

ちいさなおじさんは消防士さんでした

とっても元気で健康だったのに

ある日突然うつ病になってしまい

なかなか良くならず

病院に通院する事になり

お薬を飲み始めて1週間経つ頃です

奥さんが仕事でいない時に

自ら天国へ行ってしまいました

その時に可愛がっていたにゃんこも

何故か居なくなってしまいました

奥さんは悲しみにくれて

体の水分が無くなるくらいに泣きました


葬儀の打ち合わせの最中

小さいおじさんは小さな蛙になって

家の庭でゲロゲロと鳴いていました

奥さんはすぐにその蛙は

小さいおじさんだということが分かり

「そんなに悲しまないで」

と言ってるように感じました

そして告別式の日の朝

にゃんこは泥にまみれ

くたびれて帰ってきました

奥さんは猫が小さいおじさんをあちらの世界へ

見送ってきたのだと思いました

蛙さんに励まされても

奥さんの悲しみは止まりませんでした

自分を責めたり

自分を残して行ってしまった

旦那さんを責めたり

ほとんど何も食べられなくなるほどに

1日中泣いてることもありました


亡くなる前の日、奥さんが夜勤で家を出る時

小さいおじさんは一緒に家を出ました

岡の途中の坂道を奥さんは上ってバス停に

小さいおじさんは下ってお薬屋さんへ

風邪気味の奥さんの為に

薬を買いに行くと言って

笑顔で手を振って

別れました

奥さんは夕暮れの坂道でのおじさんの姿が

どうしてもどうしても忘れられません

仕事がひと段落して夜に電話をすると

元気なおじさんの声が聞けました

作り置きしてた

きんぴらごぼうが美味しかったよ

って言ってくれた   

その言葉が

その声が最後だったから

頭の中に何度もよみがえって悲しくなります

胸が張り裂けそうです

こんなに痛くて苦しいのに壊れないのが

不思議です

魂は永遠と信じている奥さんでしたが

中々その現実を受け入れられずに

とあるヒーラーさんに 

セッションをお願いしました

誘導催眠で

トランス状態に入ったら何と彼自身の人生を

幼少期からフルスピードの映像で見る事に

なってしまいました

その中でも深く印象に残ったある映像がありました

奥さんと小さいおじさんは再婚同士だったのですが

再婚したばかりの頃、小さいおじさんが

家の中で自転車部品の整備をしながらも

キッチンに立って料理している奥さんを見て

幸せだなあ と思っている場面でした

小さいおじさんの記憶の中に入って

奥さんは自分自身を見ていたのです

その体験はとても不思議な気持ち

口数の少ない旦那さんの

思いを知って嬉しくてまた

わんわんと泣いてしまいました

ヒーラーさんが気を遣って下さり
 
亡くなった直後の設定からまた始めてくれた

猛烈なスピードで風を切りながら

上へ上へと上がっていった

あの体感とスピードは今でも覚えてる

辿り着いたそこは小さな暗い星

だけれども波のように銀白色に

光りながら動く不思議な植物の草原

暑くもなく寒くもなく

柔らかな心地よい風がどこからか吹いて
 
わたし達は気づくと小さな子供になっていました

そこでようやく旦那さんと話すことに

奥さんはたくさん聞きたいことがあったけど

生きてる時に言ってたこと

遺書に旦那さんが書いてた事を思い出して

妙な質問をします

小さいおじさんが元気な頃

過去生で

奥さんは蝶で 小さいおじさんはトンボで

それはそれは広くて深ーい青空の中を

悠々と飛んでたよね〜って話し

奥さんは小さいおじさんに何度も話していたのに

旦那さんはそれを信じてはくれなくて

地球の3次元世界では確かに変なお話しです

だから小さいおじさんの遺書の中には

おいらはトンボではありませんでした と。

そんなこと書くから不審に思った

お巡りさんから中々遺書を返してもらえなくて

奥さんは長いこと待ったのですから

そこで奥さんはさざめきながら輝く

銀色の草原に寝転びながら

彼に問いかけます

やっぱりトンボだった時あったでしょ と。

そしたら彼は

こっちを見ずに

照れ臭そうに

トンボだった、ごめん 

と謝りました

奥さんは少し笑いました

だって可笑しかったから
 
そっちのことで

ごめんなんだって

たしかいつもそんな些細な

すれ違いでけんかしてたことも

思い出したら

可笑しくて堪らなくなって

ゲラゲラ笑い転げました

後から考えると

他にもっと現実的に

聞きたい事があった筈なのに

全部忘れてトンボと蝶の話で

あっという間に

時間は終わってしまいました

奥さんは彼と話しが出来て

安らかに過ごしていることを知れて

ようやく小さいおじさんの死を

受け入れることが出来ました


それでも49日が済むまでは

小さいおじさんは家にちょくちょく来ては

深夜に猫と家をバタバタと飛び回って

遊んでました

あまりに移動が早いので

猫も追いつけずに

首をぐるぐる回しながら戸惑ってました


あれからもうすぐ4年が経ちます

奥さんの悲しみはまだ全部は消えてないけど

何とか生きていけそうだよ

なるべく笑って生きると決めたから

小さいおじさんはいつもそばで

見守ってくれてると信じてるよ


ときどき優しく頭を

撫でてくれてるのも知ってるし

何があってもわたしは生きるよ

情けなくて弱虫で

ノー天気で大雑把なのに

傷付きやすくて

でもぜーんぶ

わたしだからしょうがないよね

ありのままの

そのまんまの

わたしで生きていくよ


本当に大昔の大昔だと思う

ずーっとずっと遠くから地球をいつも見てたよ

地球🌏はね

それはそれは綺麗な星

蒼い水の星って聞いてたけど

なんであんなに蒼くて美しいの?

って創造主のお爺ちゃんに聞いたらね

あれは地球人が流す美しい涙の星なんだよ

って教えてくれたよ

涙ってどんなのか知らなかったから

私もあの星へ行って涙を流したい

って言ったんだ

そしたら

お爺ちゃん笑いながら

わたしの顔を覗き込んで

はて、楽しくないが出来るかな?

胸が痛くて張り裂けそうになったり

大声で叫びたくなったりして

大変なんじゃよ!

わたし、それでも行ってみたい!

行って誰よりもたくさんの美しい涙を流すから❗️

って言っちゃった

あははははは

だからだよね〜

地球で生きた思い出をおみやげに

また空に登る日までね



このお話は私の人生で起きたこと

辛いこと苦しいこと悲しいことで
涙を流すのをどうか恐れないで

きっとあなたの流す美しい涙は
地球を輝かせているはず



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