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ギャンブル依存症対策が不十分だからIR反対する前に貸し付けの制度を厳しくした方が良いと思う【vol.10】

 蓮舫氏のこの発言は流石にこじつけも甚だしい気がした。
 流石に依存症対策が不十分だからIR反対ということで、その引き合いとして、ドジャース大谷翔平選手の元通訳の水原氏の窃盗事件を出したという。
 別にIRなんてあってもなくても行くか分からないし、どっちでもいいなあと思う反面、カジノが観光資源となって、日本が潤うんならという意味で、IRはどちらかというと賛成という立場を最初に表明しておきたい。
 あと、この選挙はIRが争点の選挙ではないということも重々承知である。

 僕は、このギャンブル依存症対策って何を指しているのかがイマイチ分からない。
 依存症自体、各個人の問題である。それは冷徹に突き放したいというわけではない。依存症自体が、個人もしくは周囲の人が自分は依存症であると認めて向き合うことで治療が始まるものであると考えているということである。政府が対策しようにも予防なんてできる訳がない。勿論治療への助けが必要であれば出す必要があるが。対策が治療を指しているのであれば、IRを進めつつ、そちらの治療の制度整備を進めましょうという提案でいいのではないかと思う訳である。
 そもそも依存症になるものは反対という論理であるならば、パチンコも競馬もタバコもアルコールもセックスも禁止にした方がいい。もちろん水商売もスマホもゲームも。
 でも実際にはそうはならない。
 結局それって、利権に対する反発であるのか現政権に対する批判目的なのか感情論ありきで、無理矢理反対している感があるように見えてしまう。
 「ギャンブル依存症怖いでしょう?」
 って訴えかけるのは、IRにとってもギャンブル依存症患者の方に対しても本質的なアプローチになっていないと思う。
 ギャンブル依存症になる人はパチンコ、競馬、違法カジノでギャンブルになるのである。もちろん違法なものへの取り締まりは強化すべきであるが、、、
 という訳で、無理に反対しているだけでは、生産的な話がないので、代替案を用意しろというのは、人として当たり前だと思っていたんだけど。

 水原氏の事件って、(依存症が原因かもしれないけど)、常軌を逸したというか倫理観の吹っ飛んだ窃盗だったから、ここまで大々的に問題になっている。
 依存症は大変けど、そもそも明らかに個人の支払い能力を超えている借金を負える状況だったのが問題では?と僕は捉えている。
 適正な信用審査(そんなものがあるのか知らないけど)に基づいて借金をしていたら、数十億なんて金は溶かしようがなかった訳で、そういうのって違法な業者だからこそできた所業なんじゃないかと思う。そういう訳で、借金とギャンブルの歯止めが効いていないことが社会として解決しないといけない問題なんじゃないかと思う。

 ここからは妄想だけど、それならば、銀行残高などを基に入場制限するとか、公認の金融業者以外から支払い能力など厳格な信用ルールに基づく貸付しか認めないみたいな仕組みでしかギャンブルの問題は解決できないと思う。それ故に、行政が管理していない、違法なギャンブルをなくす必要があるし、逆説的かもしれないけど合法なカジノを作る必要があるのではないかとも思う。

 そもそも、ホストの売掛金問題(こちらは何か改善があった気がする)もそうだけど、普通の女の子に100万円単位のツケをさせることができるのって社会として健全なのかなと考える。別に風俗やヤバい仕事をしてまでホストに興じる人を止めはしないけど、少なくとも首が回らないほどのツケをさせるというのは、健全な企業体だとは思えない。

 僕の近くに借金狂いの人がいて(彼はギャンブル依存症というより激しい浪費家なんだけど)、取り立ての電話も彼の実家に来ているらしい。多分グレーな業者から借りてるみたいで、返せる金もないのに金を貸し付けてくれるみたい。消費を抑えることのできない彼の借金は膨れていく一方だろう。
 CMを出してるような消費者金融でも借りれる限度額は決まっていて月々の返済額も決まっている。しかし、返済した分をまた借りることは出来るらしい。そんなことをしたらいくら返しても利息だけが増えていく。そもそもそれって返してることになるのかって感じだけど。
 僕も奨学金を借りたり借金をしている。車や住宅のローンなんかも今後する可能性があり、借金は社会の便利な仕組みの一つである。
 しかし、何かの依存症対策よりもこっちをどうにかしないから、歯止めが効かない人が身を滅ぼすのではないかと考えた。

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