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9.まず苦手科目を克服せよ。【FX専業トレーダーへの道】


かの有名な書籍「デイトレード」にはこのような言葉が記されている。


「ポジションのとり方でトレーディングの8割は決まる。」
オリバーベレス/グレッグ・カプラ著「デイトレード」より



私もこの言葉には激しく同意である。


何故なら、無駄なエントリーを避けることこそが、私自身における最重要課題だったからである。


巷ではよく、FXは9割が負ける世界だと言われている。


であるならば、あくまでも単純計算だが、その人が何も考えずにトレードしていれば、基本的には10回中9回のトレードが損失で終わるということになる。


この損失の確率を座学や経験によって少しずつ減らしていく作業こそが、FXで生き残るための術であり、それがFXの全てなのである。


そして、私が損失を減らすことに必要不可欠だったことが、無駄なエントリーを避けることだった、ということである。


では、私たちが損失の確率を減らしていくためには、その他にどういった方法を取ることができるか?


これには、①チャートの分析力を上げる、②ファンダメンタルの知識を深める、③認知バイアスを避けるために心理学を学ぶ、④自身の能力底上げのために私生活を見直す等といった様々な切り口でその改善に努めることが可能だ。


当然のことだが、これらは全て、その人の力量によって優先すべき方法が変わってくる


ここで、FXを5教科平均70点、つまり合計点が350点以上で合格することができる試験だと思って欲しい。


そして、FXで「トータル収支+を実現する」ことを「試験に合格する」ことであると考えて欲しい。


A君は国語と社会が得意で、その二科目では90点以上をコンスタントに取ることができるが、数学、英語、理科は苦手で、40点程しか取ることができない。


そうなると、A君の5教科合計は約300点となり、合格するにはまだ50点の開きがある。


ここでA君が取るべきアクションとは何だろうか?


当然、苦手科目の点数底上げだろう。


ここで、A君が「いや、俺は国語と社会を極めるんや!!俺がこの2教科のスペシャリストになるんや!!」と意味不明な迷言を吐き捨てて、更にこの2科目を勉強したとする。


これによってA君の得られる伸び代は、国語と社会が90点だから、その2科目を10点ずつ上げられたと仮定しても、最大で20点だ。


つまり、国語と社会が100点満点で、その他が各教科40点ずつなので、計320点。


これでは、どう逆立ちしても試験に合格することはできない。


つまり、苦手科目を克服することこそが、平均パフォーマンスを効率的に底上げするための最短距離なのである。


これらのことを踏まえて、私はトータル収支+を実現できていない人に、エントリー回数を意識的に減らしていくという方法を提案したい。


一応断っておくが、私はエントリーすること自体がダメだと伝えたいわけではない。


トータル収支が+にならないのは、往々にしてエントリー回数が多いこと、言い換えれば無駄なエントリーが多いことに起因しているからである。


まずは苦手科目を克服するのである。


得意科目を伸ばすのはその後に時間をかけて伸ばせばいい。


元々資金管理が上手い人が、資金管理をそれ以上に極めても、肝心なトレード手法が瑣末なものであるならば、トータルで収支がプラスになることはない。逆もまた然りである。


エントリー回数というものは、自身の苦手科目を克服し、全体的な能力が向上した上で増やしていくことができる。


いやむしろ、エントリー回数はそういったやり方でしか増やすことができないといっても過言ではない。


それほどまでに、ポジショニングという行為は繊細且つ緻密なのである。


逆に言えば、いかに数が少なかろうとも、質の高いエントリーを毎回行うことができれば、貴方のトータル収支は飛躍的に改善されるだろう。


雑なエントリーというものは、私たちが想像している以上に損失を生み出している。


「ロット調整が甘いままエントリー」
「重要水平線の把握し忘れている状態でエントリー」
「急激な値動きについて行きたくてエントリー」


こういったものは全て無駄なエントリーである。


これらのような分かりやすい例だけでなく、分かりにくい形で発生してしまうものも存在する。


こういったエントリーは自身の感情のブレにつながり、それが後になってボディブローの様にじわじわと身体を蝕んでいくことになる。


無論、このようなエントリーをしてしまえば、利確も損切りも感情的で雑なものとなり、結果は惨憺たるものになる。


更に、この負けトレードは手法通りに行えていないので、手法自体の改善につながることはない。


この無限ループに陥っていては、いつまで経ってもFXの技術は向上しない。


よって、トータル収支+が実現できていない人は、まず「無駄なエントリーを避ける」。この苦手科目の改善だけを徹底して行なって欲しい。




いかがだったでしょうか。


今回の話をまとめると、

「FXは9割が負ける世界。つまり基本的には9割のトレードで負けるので、まずは無駄なトレードを行わないこと。それこそが、トータル収支+を実現できる何よりも近道になる。」

という話でした。


んーなんか今回はちょっと話が上手くまとまってないような感じがするので、これでもよくわからないよという方は、


「FXは大学入試」


これだけ覚えて帰ってくれたらノルマ達成です。


トレードという作業は、私たちが想像している以上に繊細です。


単に上がるか下がるかを予想するだけではダメで、

①方向性、②その方向性の動きが生じるタイミング、③資金管理、④メンタル状況等々…

こういったあらゆる側面において一定のパフォーマンスを発揮しなければ、トータルで利益を上げることができません。


方向性だけを極めてもダメです。


方向性100点その他50点ではなく、全ての科目において70点以上を叩き出せないとトータル収支+は目指せません。


なので、まずは自分の苦手科目が何なのかを知ること。


そして、それを克服することに時間を使って、最終的に全ての科目において70点以上を叩き出せるようにしていきましょう。


ということで、今日はこの辺で。


最後まで見ていただきありがとうございました。

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