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『富岡製糸場への旅』~近代日本を支えた人々~リテラ探求学習研究レポート

退屈な日々から抜け出すために決行した一人旅。

日本の発展に貢献した富岡製糸場の歴史とその功労者たちの軌跡に触れ、大きく一歩成長しました。

この研究をしたのは新中学2年生のR・Iくんです。



■リテラの先生からのコメント

最近楽しいことがない、ということで「一人旅をしてみたら」と提案してみましたが、とても良い経験になりましたね。
自分の足で実際に訪れた場所は、Rくんにとって、特別な意味を持つ場所になったはずです。
R君の言う通り、富岡製糸場の女工の方たちには、足を向けて寝られませんね。


■テキスト資料

僕は、最近楽しいことがなくて、なんとなくつまらないと思っていました。
そこで、旅をして自分の住んでいる地域から離れた場所のことを知りたいと思いました。
行き先として、近すぎもせず、遠すぎもしない群馬県の中でも有名な富岡製糸場に決めました。


日本の近代化に貢献した富岡製糸場を見てみたいと思ったからです。
行くために計画を立てました。
電車の乗り換え、昼食を食べる場所、富岡製糸場の見どころなどを調べました。


旅に出ることで、自分一人でトラブルを乗り越える経験をしたいと思いました。
北千住から高崎駅に行きました。
高崎駅は僕の思ったより都会で若い人がたくさんいました。


電車にのって約四十分後に上州富岡に着くことができました。


近道を使って早く富岡製糸場に行くことができました。


富岡製糸場につきました。
小・中学生は150円、高校・大学生は250円、大人は1000円で入場することができます。


富岡製糸場は、1872年に明治政府が日本の近代化のために設立した模範器械製糸場です。
明治維新後、政府は日本を外国と対等な立場にするため、産業や科学技術の近代化を進めました。
そのための資金を集める方法として力を入れたのが、生糸の輸出でした。


政府は生糸の品質改善・生産向上と、技術指導者を育成するため、洋式の繰糸器械を備えた官営の模範工場をつくることを決めました。
こうして富岡製糸場が建設され、現在までほぼ変わらない姿で残されています。


富岡製糸場に入るとどの順序で周ればいいかが分かる看板がおいてあり、一人で来ても迷わずに周ることができます。


ここは、東置繭所です。主に繭を貯蔵していた建物で、国宝に指定されています。
中では富岡製糸場の歴史の紹介と、周りの設備をジオラマにして見やすくしたものが飾ってありました。



富岡製糸場は、官営工場でしたが、機械製糸の普及や技術者の育成が達成されたことで民営化しました。
民営化されてから日本の生糸輸出量が世界一位になったこともあったそうです。


これは家族で住み込んでいる職員のための社宅です。
家族で住むには狭そうだなと感じました。


足踏み式ミシン、ブラウン管テレビなど今では見かけない家具がありました。
昔どうやって生活していたかを、感じることができました。


となりの社宅では蚕が育てられていました。


蚕の成虫は意外に小さいんだなと思いました。


蚕の卵の標本がおいてあり「かずのこ」みたいに見えました。


これはブリュナエンジンです。石炭を燃やして、蒸気を発生させる横型の蒸気機関です。
繰糸器を動かす動力源として使われました。


この建物はブリュナ館です。
ブリュナエンジンを日本に輸入してきたブリュナという人が住んでいた家です。
ブリュナは設立指導者として雇われたフランス人で、任期満了の明治八年十二月までここで家族と一緒に暮らしました。
当時では珍しいレンガ造りで綺麗な家でした。


これは繰糸場です。
繭から糸を取る作業が行われていた建物で、こちらも国宝に指定されています。
長さ約140mの巨大な工場で、創設時にブリュナがフランスから導入した金属製の繰糸器300釜が置かれている、世界最大規模の器械製糸工場でした。
この建物は女性従業員用の寄宿舎です。
富岡製糸場では三百人以上の工女が一度に働くことができました。
日本各地から集まった工女は器械製糸技術を学び、多くは故郷に戻りその技術を伝えました。


ぼくは、富岡製糸場で学んだ女性たちが日本の近代化を進めるのに貢献した、ということが分かりました。


始めは軽い気持ちで行こうと思っていた富岡製糸場でしたが、行った後は日本の近代化を進めた富岡製糸場やそこで働いていた工女の人達に足を向けて眠れないな、と思いました。


一人旅に出ることで見知らぬ土地でも、人々の歴史があり人々の思いが込められているということが分かりました。
また、自分一人で行動することの大変さを知り、普段自分がどれだけ人に頼っているかが分かりました。
これで、ぼくの発表を終わります。
ご清聴ありがとうございました。


■研究の振り返り

◇これはどのような作品ですか?
富岡製糸場までの旅で撮った写真と体験したこと。

◇どうしてこの作品をつくりたかったのですか?
やりたいことが思い浮かばなくて、家族との思い出を思い浮かべたときに旅が出てきたから

作品づくりで楽しかったことは何ですか?
お釣りでもらった10円玉がピカピカだった。
上州電鉄ではICカードが使えなかった。

作品づくりで難しかったことは何ですか?
旅の帰りに行こうとしていたタピオカの店に入るために20分くらいためらったこと

作品作りを通して学んだことは何ですか?
日本の近代化を進めるためにたくさんの人が関わったということ。
入場料より電車賃のほうが高かった。
入場料150円
電車賃往復4000円

◇次に活かしたいことや、気をつけたいことはありますか?
発表をスムーズにしたい。

この作品を読んでくれた人に一言
聞いてくださりありがとうございました。

この記事を書いた生徒さん

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